(投稿者:エルス)
とある物理学者はどのように罪を知りエゴを撒き散らして世界の均衡を崩してしまえば人々は目先の敵を屠ることができるが未来に希望がないという現実を受け止めて
最終的に世界をどうしてしまおうかと考えるが利益というものの邪悪さと人間らしい馬鹿馬鹿しさにどうやって対処したのか?
僕があるということは、僕はないということで、僕が君に話していることはなかったことであって、あったことであって、これから起こることであって、起こったことかもしれない。
僕がこうして話しているのは話していないというわけで、実は僕じゃなくて君が存在してなくてしていて、僕の話を聞いていない。いま君は僕の話に耳を傾けて真剣に聞いている。
君はこの世界が現実ではなくて虚空の妄想の産物だということを知っていて、君はこの世界が現実ではなくて虚空の妄想の産物だということを知らない。そもそも君は存在しない。
君は僕を主人公だと思うだろう。けど残念ながら僕は死んでしまっている。心臓が動いている。息をしている。僕は死んでいる。君に撃たれて。僕が引き金を引いた弾丸で。君の頭を貫通して。
僕は
ダリア・エル=シャロームではない。君は読者ではない。僕は読者で、君はダリア・エル=シャロームではない。どちらの心臓も動いている。どちらも死んでいるけれど。
僕は何も語らない。僕は敵に立ち向かう。僕は小さな体で世界を救おうとしたい。それができるか、そんなことは分からないかもしれない。どちらとも言えない。分からないから。
僕は第一の騎士であり第四の騎士であり第二の騎士であり第三の騎士ではない。僕は死であり生であり怠惰であり女であり男ではない。そもそも僕は死んでいる。心臓は動いている。
草原を駆け巡る僕はいない。棺桶に入る僕はいない。故郷で笑う僕もいない。そもそもとして、僕はこの世界にいない。物理的な意味ではいる。いるけれど、僕はいない。いないけど。
勝手にしろよ、馬鹿野郎。 Dahlia ElShalom. 23.4.1942
最終更新:2011年09月12日 03:08