(迅鯨)
カイザーシュラハト(Kaisers Schlacht)級とは
エントリヒ帝国で建造された戦艦の級の一つ。
概要
本級は
ルージア大陸戦争(1914-18)にて、損害を被ったエントリヒ海軍の再建計画として、1919年に制定された艦隊整備計画第二次海軍法にもとづいて建造された大戦後初の戦艦である。
『エントリヒは、最強の海軍国を敵とする場合でも、敵を危険ならしむるに足る威力を有する艦隊を備えねばならない』の文言から始まる第二次海軍法では、当初戦艦十隻巡洋戦艦六隻、その他補助艦艇140隻を整備する壮大な計画だったが国庫にかかる莫大な負担や、戦後の厭戦気運の高まりの中で計画は難航。また同様の軍拡は他国でも行われていたがやはり同じような理由でそれは限界に達していた。
そんな中際限なき軍拡に歯止めをかけるべく、1924年に
グリーデル王国の主導のもとで開催されたセントグラール会議で軍縮条約が締結され、各国ごとに艦艇の保有量が取り決められた。
この時点で一番艦カイザーシュラハトは竣工しており、二番艦バルバロッサも全工程のうち90%まで完成していたため(皇帝がごね倒した末に)保有を認められたが、続く三番、四番艦は保有枠を超過するため保有は認められず、三番艦は漁礁となり四番艦はザハーラに売却された。
竣工した一番艦カイザーシュラハトは、エントリヒ艦隊の旗艦となり同国海軍の象徴として国民に親しまれている。 本級は1938年に近代化改装が実施された。改装の要目は対空兵装の増強、機関出力、指揮通信機能の強化、電探の増設等多岐に渡った。
一番艦カイザーシュラハト艦歴
1919年10月10日 |
発注 |
1920年5月24日起工 |
起工 |
1922年6月10日 |
進水 |
1924年3月10日 |
就役 |
1938年3月1日 |
第一次近代化改装 |
1939年10月11日 |
再就役 |
性能諸元(改装後)
艦種区分 |
戦艦 |
排水量 |
41,112t |
全長 |
212m |
全幅 |
32m |
喫水 |
8.82m |
機関 |
ズルザー式高圧重油専焼缶10基アルドランツ式ギヤード・タービン3基3軸110,000hp |
速力 |
28ノット |
航続距離 |
7200海里/16ノット |
兵装 |
40口径40.6㎝砲連装4基 55口径15.2㎝ケースメイト式単装砲22門 75口径8.8㎝連装高角砲6基 37㎜連装機関砲8基 20㎜4連装機関砲6基 20㎜単装機関砲20基 |
装甲 |
水線320㎜ 甲板85ミリ |
航空艤装 |
水偵3機 カタパルト一機 |
乗員 |
1411名 |
製作会社 |
カイゼリンベルク海軍工廠 |
同型艦
- 一番艦カイザーシュラハト
- 二番艦バルバロッサ
- 三番艦ホーエンツォレルン(未成)
- 四番艦F213号計画艦(ザハーラに売却されたのちアサドバビロンとして就役)
関連項目
最終更新:2008年10月29日 04:10