(投稿:迅鯨)
概要
ヴォ連空軍が1941年に制式採用した対地攻撃機。開発は
ザリンスキー設計局による。
本機はヴォ連において最優先生産機種に指定され、スタリーナ書記長をして「ヴォ連軍はパンや空気と同じくらいZa-2を欲している」とまで言わしめ現在に至るまでに三万機以上が生産された。これは単一機種としては
Me110に次ぐ航空史上二番目の生産数である。
内翼に100kg爆弾を格納できる爆弾倉を配置し、コクピットとエンジン及び燃料タンク周辺を装甲で覆い低空攻撃での生存性を高め、前線では空飛ぶ戦車と言われるほどの飛びぬけて頑丈な機体に仕上がっている。
舵の利きが重くてぎこちなく操縦性は良くはないと言われながらも、その頑丈さから他国の同様の機種と比較しても生存性は高くなんだかんだで前線のパイロットからの信頼は厚い。
初期型では後部機銃が無かったために、後方から攻撃されたさいに脆弱性を呈し後に後部機銃を追加している。
対地攻撃力を一層強化するために主翼に37mmや45㎜機関砲を搭載した型も存在するが、発射の反動が強いために初弾以降は弾道がぶれてしまい移動目標への射撃が困難なため生産数は少数である。
PTABと呼ばれる2kg程度の小型の成形炸薬爆弾が開発されたことにより、複数機で一度に数百発のPTABをばら撒いて面を制圧したほうが効率的であると判断され殆ど運用されていない。
主要諸元:
制式名称 |
Zalinski Za-2 /Залйнсуки За-2 |
機体種別 |
対地攻撃機 |
機体形式 |
単発低翼単葉・引込脚 |
機体構造 |
木金混合構造 |
乗員 |
2名 |
全長 |
11.65 m |
全幅 |
14.60 m |
全高 |
3.28 m |
主翼面積 |
38.5㎡ |
発動機 |
カシリン KA61F 液冷倒立V型12気筒1720馬力 |
プロペラ |
可変ピッチ定速3翅 |
全備重量 |
5980kg |
最高速度 |
407km/h |
航続距離 |
750km |
実用上昇限度 |
6500m |
武装 |
機首12,7mm機銃×2、主翼23mm機銃×2 後部旋回機銃12,7mm×1 |
爆装 |
爆弾最大600kgまたは無誘導ロケット弾×6 |
生産機数 |
約30000機 |
製作会社 |
OKB Zalinski/ОКБ Залйнсуки |
派生型
TsKB-40 |
1940年初飛行の原型機 |
Za-2 |
初期型 |
Za-2M |
後部旋回機銃を装備した現行標準型 |
Za-2 BhSK37 |
37ミリ機関砲搭載型 |
Za-2 VS45 |
45㎜機関砲搭載型 |
Za-2T |
航空魚雷を搭載する海軍型 |
Za-2I |
単座の重装甲戦闘機型。試作のみ |
Za-2R |
偵察機型 |
UZa-2 |
複座の練習機方 |
Za-2 FA-28 |
エンジンをより被弾に強い空冷のFM-28(1750馬力)に換装した試作型 |
モデル:IL-2
関連項目
最終更新:2008年11月17日 17:07