(迅鯨)
桜蘭皇国に住む
亜人の一族。読みはゴッカ。文献よっては獄家と表記することもある。
他にも地方によってゴウカ、ゴカ、タケコジ(嶽居士)、タケゴ(猛奇子または岳鬼子)等といった呼び方があるが、彼ら自身は自らのことをオヌと称している。獄窩
という呼び方は近年になって使われ始めた呼称で、官憲が用いていた隠語に由来し、差別的な意味合いがある。
外見的特長は俗に鬼肌と称される赤銅色の肌に、額には二本ないしは一本の角を生やし、所謂の鬼の姿をしている。人間よりも優れた身体能力と反射神経を持ち、寿命
も人間の数倍も長命で、長く生きた獄窩の中には神通力を持った者もいるとかいないとか。
その存在自体は古くから認知されており、伝承によれば神代の時代に、巫女が使い魔として異界より呼び出した者たちの末裔であるとか。無論これは学術的になんら根
拠のない伝承にすぎないが、この国の政治に古くから携わってきた陰陽師などとも接点を持っているらしく、
門隠九家の一つ九鬼家は獄窩の一族である。
尚獄窩の一族は本来性を持たず、九鬼性は帝から賜ったものである。
彼らは定住地を持たず支族ごとにカシリ(頭)と呼ばれる族長を中心に百人前後からなる集団で狩猟採集生活を行っている。さらにその支族を束ねるオオカシリ(大頭)
の下、年に数回会合をもつが、しかし現在ではその会合も儀礼的なものとなっており、幾つかの儀式を済ませた後は単に宴会をするだけとなっている。最近では一般の料
亭を貸しきって行われたりと寄る近代化の波に流されている様子。近年に入って人里に定住するものも少なからず現れ始めているとかいないとか。
獄口と呼ばれる独特の方言を用いる。通称ヌルヌル弁。
獄口の語彙(代表例)
(五十音順。追加自由)
オヌ:己
オマダレ:お前。複数形でオマダラ
カシリ:族長。リーダー
グレ:雨
ゴッサン:御所さん=天皇
ジュッサン:住職
ススドイ:せこい。狡賢い。
テリヌルヨ:~ですよ。
ヌシャ:お主。複数形でヌシャラ
ブッパ:鉄砲
マンコ:政治、まつりごと
ヤシガ:けれもでも。~ですが。
ヤデル:~をする。
ヤッパ:刃物(剣などの武器を指して言う)
ワタヌィ:私。複数形でワタヌラ
ンダ:はい。
ンニャ:いいえ。
用例集
『貴方の名前は何ですか?』『私の名前は太郎と申します」
「おまだれの名ぬるたるに何たるりや?」「わたぬぃなる名ぬるばは太郎たるてりもす」
『いえいえ貴方は次郎です』『はい私は次郎でした。ですが三郎です』
「んにゃにゃおまだれば次郎たるかし」「んだわたぬぃば次郎たるてりぬるなん。やしが三郎たるぬぃ」
『今日はいい天気ですね』『いいえ。雨です』
「いまびたるによかるあまはるな」「んにゃ。ぐれぬる」
『こぬ白きたるに粉ぬるばなんたるりや?』『常ぬらる小麦粉なる』
「この白い粉はなんですか?」「ただの小麦粉です」
関連設定
最終更新:2009年01月25日 04:01