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不動産購入の手続きと流れ

最終更新：2012年05月28日 14:03

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マレーシアは基本的に外国人に対して極めて開放的な土地政策を取っています。外国人の不動産所有に関して、規制となるのは、わずかに2点です。

1. 購入価格が25万マレーシアリンギット以上の物件であること
　＊RM250,000は約750万円、RM1＝約30円で試算

2. 物件の位置する州政府の合意を取得すること

一般的に外国人が購入するような物件であれば、たいてい価格は25万リンギット以上であり、しかも、州政府の合意も問題なく取得できています。以前は必要であった、外国投資委員会（FIC）の許可は、現在では必要なくなりました。例外として、東マレーシアのサラワク州の場合のみ、外国人が購入できる物件は最低35万リンギット以上の物件になります。

規制はこのように最少で、投資の視点からみた利点が多数あります。

マレーシアに滞在するビザがある無しに関わらず、外国人が海外に住みながら、マレーシアの不動産物件を購入することができます。これは東南アジア諸国でマレーシアだけのアドバンテージです。現在は上記の25万リンギット以上の物件であれば、戸数の制限なく何戸でも取得することができます。

また、2007年4月から不動産譲渡益税（キャピタルゲイン税）が免除になっています。物件が値上がりして譲渡益が出ても課税されません。将来、ご家族などに譲渡や相続する場合にも、マレーシア国内には譲渡税・相続税はありません。

購入の手続き　～新築物件の場合～

開発会社（デベロッパー）から新築物件を購入する場合について、手続きを説明します。

新築物件には、売り出し開始（ラウンチ）時のもの、建設工事中のもの、工事完成直後のものがあります。いずれにしても、開発会社から購入者（オーナー）に所有権がうつる前の物件をさします。

新築物件を購入する場合は、購入決定時に開発業者に、まずは手付け金（物件総額の2～3%が通例）を支払います。次に、14日～30日以内に10%の頭金（手付け金分を差し引き）を支払い、売買契約書（S&P Agreement）に署名します。後は工事の進捗の応じて少しづつ払っていくケースが大半です。日本の新築マンションでは、申し込み時に10%頭金を支払い、残り90%は完成時に払うというプロジェクトが通例のようですが、マレーシアではたいてい工事中も段階的に支払いをしてきます。金額や割合は、開発業者によって異なりますので、物件毎にご確認ください。

売買契約や州政府の合意取得には、現地の弁護士に依頼をします。開発会社から新築物件購入する場合は、開発会社が紹介する弁護士を利用する場合がほとんどです。

購入の手続き　～中古物件の場合～

中古物件を不動産屋から購入する場合について、手続きを説明します。

中古物件を購入する場合は、購入決定時に売り主（オーナー）に、まずは手付け金（物件総額の2～3%が通例）を支払います。次に、14日～30日以内に10%の頭金（手付け金分を差し引き）を支払い、売買契約書（S&P Agreement）に署名します。後は90日後（1ヶ月の延長可）に残りの90%の残金を支払うケースが一般的です。この90日間の間に、不動産ローンを必要とする購入者は、マレーシアの銀行に依頼してローンを組むことになります。

中古物件購入時にも、契約や州政府の合意取得に現地の弁護士を使います。一般的に購入者が任命した弁護士が売買契約書を作成し、政府の合意も取得します。中古の場合は、前オーナーとの権利関係のトラブルも予想されますので、必ず経験豊富で信頼できる弁護士を活用すべきです。

弁護士選定や契約書（英文）の内容精査に不安がある方は、不動産売買をあつかう日系の不動産エージェントに相談し、サポートを依頼すると、スムーズに事が運びます（サポート手数料が別途かかります）。

マレーシアでは、不動産投資目的でデベロッパーから新築物件を購入し、そのまま住まずに値段が上がったところで転売する、いわゆる新古物件も多数あります。あくまで、これも中古物件のカテゴリーに入ります。築１～2年でも、新築時の状態のまま、あるいは少し住んだだけの新築同様の物件は、多少割高な傾向があります。一方で、２～３年先の建設完成を待たずに、実際の部屋の状態を見て確認して購入できて、数ヶ月～半年以内に住み始めることができるといった、メリットがあります。