まさゆきの家wiki ~俺たちの居場所はまさゆきの家~
【SS】もしもまさゆきの家が学生だったら
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masayukinoie
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もしもまさゆきの家が学生だったら
まさゆきの家くんは、学園の隅っこにいつもいる、ちょっと不思議な存在だ。
まず目を引くのはその分厚い黒縁眼鏡。彼の視界はそれ越しに独特の世界を映し出している。
髪は少しばさばさで、服はいつも無難な色合い。どこか浮いているわけじゃないけど、決して派手でもない。むしろ、その落ち着きぶりが逆に異質だった。
彼はよく教室の窓際の席に座り、周囲の喧騒を避けている。
その姿は「ネクラ」という言葉がぴったりだが、本人はその呼び名を嫌うどころか、むしろそれを自分のスタイルとして受け入れている。
「これもう現代の呪いだろw」
彼の口癖はこれだ。
何か新しいものや、社会の風潮を皮肉るときに必ずこの言葉を使う。
例えば、クラスでスマホ依存の話題が出ると、彼はこう呟く。
「みんなスマホばっか見てるけど、これもう精神崩壊の予兆だろw」
同級生は最初、彼の皮肉交じりの言葉に戸惑ったが、次第にそれが彼の個性だと理解し始めた。
ただ、その口調のせいで「まさゆきの家くんは斜に構えてるだけ」と誤解されることも多い。
しかし、彼の本心はもっと複雑だ。
まさゆきの家くんがネクラになったのは、子供の頃のある出来事がきっかけだった。
彼は昔、誰よりも明るく活発だったが、ある日大切な友達が突然転校してしまい、それ以来、人との距離を取るようになった。
「これもう俺の心、砂漠だろw」
そんな自嘲の言葉を胸に抱きながら、彼は自分の世界に閉じこもった。
だが、彼はただの陰気な人間ではない。
本当は心の奥底で誰かと繋がりたいと思っている。
だがそのための方法がわからず、音楽や読書、そしてまさゆきの家くん特有の“音波”の世界に逃げ込んでいるのだ。
彼はただのネクラ学生ではない。
彼には「音波感知」という珍しい能力があった。
これは、人の感情や心の動きを音の波動として感じ取る力で、まるで他人の心の声を聴くかのようだ。
この能力のせいで、人混みや騒音に疲れやすいが、逆にそれが彼の心の世界を守る盾にもなっている。
学校生活では、昼休みに図書室で静かな音楽を聴きながら過ごすのが日課。
「これもう現実逃避の極みだろw」
彼はよく自分に呟きながらも、そこに安らぎを感じている。
まさゆきの家くんは口数が少なく、無愛想に見られがちだが、実は人付き合いを避けたいわけではない。
むしろ、「どう接したらいいかわからない」という不器用さが原因だった。
友達から誘われても断ることが多く、クラスの中心からは距離を置かれている。
しかし、ある日、純一くんという明るいスポーツ少年が彼に話しかけてきた。
「ねぇ、まさゆきの家くん。もっと俺たちと遊ぼうぜ!」
彼は最初、心の中で「これもう無理ゲーだろw」と思いながらも、その純粋な誘いに少しだけ心が動く。
放課後、校庭のベンチでまさゆきの家くんは一人、笛を吹いていた。
静かな音色が風に乗り、夕暮れの空に溶けていく。
「これもう俺の居場所だろw」
そう呟きながら、彼は少しだけ笑った。
あの硬い黒縁眼鏡の奥には、小さな光が灯っていた。
「いつか、俺の音が誰かの心に届く日が来るかもしれない」
そう思いながら、まさゆきの家くんは今日も自分の世界を生きている。