以下、メイユラングについてのかいつまんだ説明。
構文について
多少の例外はあるが、ベースになるところではこのような形をとっている。
- まず動詞を置く
- その後ろに目的語や補語を置く
- 必要であれば主語を動詞の前に置く
つまるところ「主語を省略できるSVO型」である。
先に「~する」と言ってしまう点では英語に似ているし、何かにつけて「~が」と言わない点では日本語に似ている。
人の性格に例えるなら、空気を読めるせっかちといったところか。
動詞について
文というものは動詞が無くても成立するが、それでもやはり動詞というものは重要である。
「tekta(歩く)」という語がある。もしそこに「歩く」という事実があれば、"Tekta."という文を作れる。
しかし、これではあまりにも単調である。ここで「歩いている」という文を作ってみよう。
英語のbe動詞にあたる語として"sha"がある。この"-a"を"-i"に変えると「~している」という意味になる。
これを先ほどのtektaの前に置いて"Shi tekta."とすれば、まさしく「歩いている」という文になる。
「歩いてみる」という表現にも同じことが言える。「~を試みる」という意味の"koneika"という語があるので、それを使って"Koneiki tekta."とすればよいのである。
このように語尾を変化させた動詞は、見た目・役割ともに助動詞(後述)とよく似ているので「助動詞もどき」と呼ばれる。
助動詞について
メイユラングには多くの助動詞があり、それはみな動詞の前に置かれて、文が何かを述べようとする手助けをするものである。
「Elth hgi sui oxxa.(彼は来たはずだ)」という文がある。この中で助動詞は「hgi(~するはずだ)」と「sui(~した)」の2つである。
英語と違って1つの節に助動詞は1つまでという制約はないので、必要であれば2つでも3つでも並べることができる。
この並べる順番にも決まりがあるようだが、具体的にどの語が前の方に来やすいのかはわからない。
とりあえず、日本語にしたときの並びと逆順にしておこう。不思議なことに、それで大抵うまくいくのだ。
ちなみに、メイユラングの助動詞はどれも"-i"で終わっている。この音があることで後ろの動詞につながりやすいというのが、メイヤのネイティブとしての感覚のようだ。
形容詞について
形容詞には以下の4種類がある。
名称 |
語尾 |
名詞の修飾 |
説明 |
例 |
普通形容詞 |
-u |
後置 |
もっとも一般的な形容詞 |
kottu(小さい)、ainelu(可愛らしい) |
人称形容詞 |
-u |
前置 |
人称代名詞が形を変えてできた形容詞 |
meu(私の)、toiju(あなたたちの) |
指示形容詞 |
※ |
前置 |
指示代名詞が他の名詞の前に置かれたもの |
tio(この)、mio(あの) |
総称形容詞 |
-o |
前置 |
係る名詞が複数扱いになる形容詞 |
sapalo(様々な)、nesso(わずかな) |
※指示形容詞の語尾は1種類に定まらない
名詞について
メイユラングでは、日本語と同じように、名詞の形は文のどこに置いても変わらない。
英語では「私」を表すのに"I"だけでなく"me"などを使うことがあるが、メイユラングのそれは"mea"ただ1つである。
ある名詞が文の中でどのような位置にあるのかは動詞や前置詞が勝手に決めてくれるので、わざわざ形を変える必要がないのだ。
また、名詞の性については、それそのものの文法的な働きは失われてしまったが、ニュアンス的なものはまだ残っている。
例えば、"-ia"で終わる名詞は女性的な響きを持つとされる。このようなものはしばしば子供の名づけなどに見られる。
最終更新:2013年06月12日 16:57