小碓命

【元ネタ】記紀神話
【CLASS】アサシン
【マスター】
【真名】小碓命
【性別】男性
【身長・体重】156cm・48kg(『倭姫御杖代装』使用時151cm・40kg)
【属性】混沌・中庸
【ステータス】筋力B 耐久C 敏捷A 魔力C 幸運D 宝具C
【クラス別スキル】
気配遮断:-
 宝具により隠匿能力を得ているため、気配遮断スキルは失われている。

【固有スキル】
神性:B
 天照大神の直系にあたり、本人も相応の信仰を集めている。

神殺し:B
 西征を通して数多くの神霊を屠り、肉親すら殺めた彼の生き様がスキルと化したもの。
 神霊特攻。神霊、神獣、神性スキルを有するサーヴァントへの攻撃にプラス補正。
 この効果は彼の使用する物にも付加されるため、
 路傍の草木すら彼の手によれば神殺しの凶器と化す。

友誼の証明:C
 敵対サーヴァントが精神汚染スキルを保有していない場合、
 相手の戦意をある程度抑制し、話し合いに持ち込むことが出来る。
 聖杯戦争においては、一時的な同盟を組む際に有利な判定を得る。

単独行動:B
 マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
 アサシンは父に疎まれ、西征を始め幾度となくわずかな従者のみで征伐に送り出された。

【宝具】
『倭姫御杖代装(やまとひめみつえしろのそう)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
 熊襲征伐の際に倭比売命から借り受けた衣装。
 身に纏うことでアサシンの外見を見目麗しい少女のそれへと変貌させ、
 彼に対する認識をか弱い人間の少女のものに改竄する。
 これにより、アサシンは気配から敵意や殺意を感じとられることなく行動できる。
 「か弱き少女」の残忍な振る舞いは、時に周囲を恐慌状態に陥れる。

『黒葛多纏きさ身無しにあはれ(つづらさはまきさみなしにあはれ)』
ランク:C+ 種別:対宝宝具 レンジ:2~4 最大捕捉:1人
 出雲健との武具交換に使用された櫟の木で作られた偽りの刀。
 真名解放時、宝具の情報を移動させる頑丈な黒色の蔦を刀身から発射する。
 蔦は他者の宝具に触れることでその情報に介入して能力を刀身へと移し、
 限定的に他者の宝具をアサシンの宝具として展開することを可能とする。
 また、情報を奪われた宝具は一時的に機能不全を起こす。
 本来は物理的な交換の筈だが、逸話の昇華により魔術の域に至っている。

【解説】
 2世紀頃に存在したとされる日本神話の英雄、日本武尊が草薙剣を授かる前の姿。
 たいへんな美貌の持ち主であったが同時に荒々しい性格の持ち主でもあり、
 その生涯は戦に次ぐ戦と、数多の血で彩られたものであった。

 小碓命はまだ少年の髪型を結う年頃であったある日、双子の兄を惨殺してしまう。
 その兄は以前、視察先で出会った父景行天皇の寵姫と密通して父の不興を買っており、
 小碓命は父天皇から「兄を探し出し、説得して連れてこさせよ」との命を受けた。
 しかし小碓命はこれを「兄を殺してしまえ」と勘違いし、厠にいた兄を踏み潰し、
 四肢を引きちぎって藁にくるんで彼を遺棄してしまった。

 その所業に恐れをなした父天皇は彼に西方の雄、熊襲建兄弟の征伐へと向かわせる。
 しかし小碓命には僅かな従者しか与えられておらず、彼は叔母の倭比売命のいる
 伊勢へ赴き、彼女から女性の衣装を授けられて熊襲建らのいる九州へと向かった。
 兄弟の本拠地に入る際、小碓命はその衣装で女装して宴に侵入し、酣となったところで
 熊襲建兄弟の兄を隠し持った刀で斬り裂き、逃げ出した弟を背後から突き刺した。
 その弟は事切れる間際に小碓命の名を問い、自身の名である「タケル」を彼に与えた後、
 「倭建命」となった彼によって熟れた瓜のように断ち斬られた。

 倭建命は熊襲征伐の帰路にて数多の神を平定したのだが、その途中で出雲を訪れた。
 彼は出雲を平定すべくそこの豪族である出雲建と親交を結び、その友誼の陰で
 巧妙に偽装された貴人用の刀を櫟の木で作り、ある日出雲建に刀の交換を提案する。
 偽の刀に魅了された彼はこれを快諾、沐浴の後に交換した刀同士での手合せをする。
 出雲建はその際に倭建命から貰った刀が偽物であると気付くも時既に遅し。
 一豪族を斬り伏せた倭建命は短歌を詠んで出雲の地を後にしたのであった。

 兄の件からして父である景行天皇が武力行使・叱責に慎重であった一方で、
 息子である小碓命は「言葉によって説き伏せる」発想自体が皆無であった。
 その親子二人のすれ違いが、「この国で最も強き者」を誕生させたのであった。
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最終更新:2023年11月04日 08:09