【元ネタ】『旧約聖書』
【CLASS】セイバー
【マスター】
【真名】ニムロド
【性別】男性
【身長・体重】182cm・65kg
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力D 耐久D 敏捷A 魔力B 幸運C 宝具EX
【クラス別スキル】
対魔力:A
魔術に対する抵抗力。一定ランクまでの魔術は無効化し、それ以上のランクのものは効果を削減する。
Aランク以下の魔術を完全に無効化する。事実上、現代の魔術師では、魔術で傷をつけることは出来ない。
騎乗:B+
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなし、『主前の狩猟者』により「人」「地」のカテゴリに位置するものならば幻想種であっても乗りこなせる。
単独顕現:C
単体で現世に現れるスキル。単独行動のウルトラ上位版。
このスキルは“既にどの時空にも存在する”在り方を示しているため、時間旅行を用いたタイムパラドクス等の時間操作系の攻撃を無効にするばかりか、あらゆる即死系攻撃をキャンセルする。
このスキルを持つものは即ち──。
【固有スキル】
カリスマ:B
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
数多の宗派・偽典・陰謀論で「神の敵」と解釈されてきた特殊な伝承により、集団のあらゆる名聞利養や技術革新、涜神行為といった挑戦的な活動判定に補正をかける。
統一言語:A
人類の共同体が唯一だった神代における言語。詠唱系スキルのハイエンド。
民族・信仰・思想・文化といった言語成立の背景を理解し、言語学判定を自動成功させる。
Aランクであれば、言葉と意味は同義であり、一言一句が世界に対する命令文であり、語る言葉はそのまま真実とさえなりうる。
即ち万能の願望機の証であり、このスキルを持つ者にとってパラメーターは意味のないものとなる。
なお、このスキルは『天地創世る虚空の礎』の中でのみ使用可能となる。
主前の狩猟者:C
アダムから継承された多色の装飾衣。不義の衣。
神が楽園を追われた人祖の為に拵えたこの皮衣を纏っている間、ニムロドは地上の創造物に対して強力な支配権を獲得する。
具体的にはカリスマスキルを補強する他、「人」「地」のカテゴリに位置するサーヴァントに対するクリティカル率を高める。
このスキルはニムロドが『天地創世る虚空の礎』を完成させた時点で『ネガ・プロビデンス』へと変化する。
陣地作成:EX
本来は魔術師のクラススキル。自らに有利な陣地な陣地「工房」を作成可能。
ニムロドの場合、自らの霊基を材料に自身の伝説と同一化した「バベルの塔」を造りだす事ができる。
【宝具】
『天地創世る虚空の礎(エ・ テメン・アン・キ)』
ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:― 最大捕捉:―
ニムロドの神殿にして万象を見つめる物見の塔。
アッシリアの女王同様に「虚栄」の属性を持っており、顕現に当たって自身の霊基を楔として現実に打ち込んでいる。
即ち『バベルの塔』自体がニムロドと同一化した一つの生命といえる。
その構造は天体運動を模し、ニムロドが聖塔の骨子へ変換されるにつれ、七層に別れ存在規模を拡大させる。
これは即ちニムロド──根源への門である統一言語師の拡大変容を意味する。
完成の暁には聖塔は天を穿ち、現実を抉る『孔』を広げることで古い秩序を原子単位で握り潰し、『統一言語』によって存在論(イデア)を書き換えることで新世界を再出力する全能の玉座そのものと化す。
正に「天地の礎(エ・テメン・アン・キ)」を語るに相応しい宝具。
本来は自らを材料に天門への階を作り出す聖杯モドキとでもいうもの。
戦闘を前提とし、多くの場合、本物の聖杯が用意されている通常の聖杯戦争という場においては『原罪を辿る階梯』発動の前提条件以上の域をでない。
しかし、本特異点において「ビーストの眷属」という格好の魔力源、本来の「エ・テメン・アン・キという鋳型」が揃ったことでこの宝具は更新された。
『原罪を辿る階梯(エグザイル・オブ・バビロン)』
ランク:B-~A++ 種別:対塔宝具 レンジ:可変 最大捕捉:1000人
受難の民の伝承においてセイバーが塔頂に設置したと伝えられる偶像の剣。
この像は「選定の剣の原典」に位置する創造主に挑戦した神王(メロダック)を模した神授王権の象徴であり、「原初の王権」「聖権」という極めて強力な概念を宿す。
この天と民を繋ぐ神王の在り方を示す剣をニムロドが解放した場合、天門を限定開錠することで聖塔完成を窘める神の怒り──抑止力の一端を落雷という形で誘発させる。
本来、自身へと向かう筈の天罰を強引に広範囲殲滅攻撃へと転用する「神をも嘲笑う一撃」
仮に直撃を免れても神罰の余波は存在基盤そのものを揺るがし、レンジ内の敵味方全てに状態異常「混乱」を与える。
宝具威力および混乱継続ターンは塔の完成度に比例し、完成へ近づく程に制御難易度は上昇する。
制御判定に失敗した場合、神雷は直ちにニムロドと塔本体へ降り注ぎ、特攻ダメージロール並びに建築段階を初期に戻すため、無闇に何度も使える宝具ではない。
【解説】
旧約聖書におけるノアの子孫にして呪われしハムの孫。
地上最初の勇士であると同時に、アッシリア全土を支配した人類最初の君主とされる。
バベルの塔の建築指導者とされるが旧約聖書においてそれを示唆する文章は存在しない。
一般的なニムロド像が確立したのはネロ帝の時代に著筆された「ユダヤ古代誌」によるものが大きい。
ユダヤ古代誌によるとニムロドは群衆を大洪水の恐怖から守り、神への畏れから解き放つべく建築事業を企画した。
この大事業に民衆は苦を惜しまず励んだが、神は人間の僭越を罰し、「地に満ちよ」の言葉通りに民族を散らしたのだった。
バベルの塔の挿話は、バビロン捕囚時代のエ・テメン・アン・キに影響されたと考えられており、俗説では神の門(バヴ=イル)の中心に建てられる聖塔が建設中止となる様を混乱(バラル)と結びつけたとされる。
民族意識・救世主思想が高まった結果、ヘブライの教えがユダヤ教として成立したのもこの時期であり、ニムロドは受難の民達による圧制者への神罰と望郷の渇望が生み出した、ある種の打ち倒すべき者の象徴と言える。
本特異点においてエ・テメン・アン・キを触媒に魔神柱ウェルティスに召喚されたニムロドは、魔神柱ウェルティスと同化、本来のエ・テメン・アン・キを鋳型に逸話通りの天門への階を作り出した。
そしてバビロンに縁のあるサーヴァント達を召喚、競わせることで都市そのものと同期した『天地創世る虚空の礎』を成長させ、いつしか始まりのⅠより別れた獣としての性質を孕ませる様になった。
彼の最終目標は創造主に挑む───新世界の再出力による人類救済を成すというもの。
これら計画はカルデアとクルシュとの決戦によって『天地創世る虚空の礎』が砕かれることで阻止されたと思われた。
最終更新:2023年11月04日 07:52