【元ネタ】『王書(シャー・ナーメ)』
【CLASS】
ライダー
【マスター】
【真名】ザール
【性別】男性
【身長・体重】192cm・102kg
【属性】中立・善
【ステータス】筋力B 耐久A 敏捷B 魔力C 幸運D 宝具A+
【クラス別スキル】
対魔力:A
A以下の魔術は全てキャンセル。
事実上、現代の魔術師では
ライダーに傷をつけられない。
騎乗:A+
騎乗の才能。獣であるのならば幻獣・神獣のものまで乗りこなせる。ただし、竜種は該当しない。
【固有スキル】
霊鳥の智慧:A+
鳥(ムルグ)たちの女王スィームルグにより授かった、王としての徳、政治学、信仰、言語学や霊薬の作成法等の数多くの智慧。
「
星の開拓者」や「
皇帝特権」のような特定の英雄が所有するものを除いたペルシャ神話時代で得られる全てのスキルをB~Aランクの習熟度で発揮可能。
「弓術」や「槍術」といった戦闘技能は勿論、「言語学」や「為政」の様な語学、政治系のスキルから、「薬草採取」や「霊薬作成」のようなレンジャー的なスキルなど多岐に渡る。
勇猛:A
威圧、混乱、幻惑といった精神干渉を無効化する。また、格闘ダメージを向上させる。
かつてペルシャ随一の英雄と呼ばれ、蛇王
ザッハークの曾孫、メヘラーブ王の娘ルーダーベと結婚するために試練を乗り越えたザールの勇敢さは息子
ロスタムにも負けずとも劣らない。
怪力:C
本来ならば魔物、魔獣のみが持つとされる攻撃特性。
使用することで一時的に筋力を増幅させる。
一定時間筋力のランクが一つ上がり、持続時間はランクによる。
雛鳥と共にスィームルグに育てられた事で得た霊的な加護により、人の身でありながら怪力を発揮できる。
一説には息子である
ロスタムの並外れた怪力もスィームルグの加護によるものだと言われる。
【宝具】
『光芒を抱け、蒼穹を翔る金翅(メレゴー・サエーナ)』
ランク: A+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:300人
生前に
ライダーを育てた神鳥の羽根。
傷口を撫でることであらゆる致命的な傷を癒すことができ、さらに羽根を火にくべることで神鳥を召喚する事ができる。
神鳥は幻想種の頂点に位置する神獣であり、全ての言葉を理解し、存在するだけで致命的な傷を瞬時に直していく。
ただし現界していられる時間には限りがあり、それを超えるとどこかへと帰還していく。
帰還時には生前に
ライダーとの別れの際に羽根を授けた逸話から神鳥の羽根を再び与えていく。
実質的には無制限に呼べるが、召喚時には莫大な魔力を消費するため、連続召喚は現実的ではないだろう。
【解説】
『王書(シャー・ナーメ』に登場する、霊鳥に育てられし英雄。白髪のザール。
竜を一撃で殺した英雄『一撃のサーム』の息子。ペルシャ最大の英雄
ロスタムの父。
イラン王マヌーチフルが統治した時代、サーム王の待望の息子として生まれ、
健康にも恵まれていたが、生まれながらにして白髪であったため、
これを忌み嫌った父サームにより、エルブルズの山中に捨てられる。
そこに神鳥スィームルグが雛鳥のエサにするために拾ったが、
両目から血の涙を流しながら天に向かって泣き叫ぶ赤子を見て哀れに思い、
雛鳥とともに柔らかな獣肉とその血を与えられ育てられた。
睫も目も黒く、髪だけが白い、獅子のような胸と腕を持つ逞しい青年に成長した彼に、
夢で我が子の成長を知り、捨てたことを日々後悔してきた父サームが迎えに来る。
しかし、スィームルグとの別れを惜しむザールに、霊鳥は父親の元に帰るように諭し、
困ったことがあれば火にくべよと言い、自身の羽根を一枚抜き渡す。
霊鳥から言葉や知識、信仰を授けられ育ったザールはすぐに王侯のたしなみや技を覚え
父王の後を継ぎ、多くの功業を成してペルシャ随一の英雄と呼ばれるまでとなる。
王国の巡回中、カブールの地でメヘラーブ王の娘ルーダーベ姫と恋に落ちるが、
彼女は蛇王
ザッハークの曾孫であったため、周囲に結婚を反対される。
司教の問いや武芸比べといった幾多の試練を乗り越え、父サームの手紙による力添えにより
ようやくイラン王の許しを得、ふたりは結ばれる。
ルーダーベは懐妊するが、お腹の子があまりにも大きすぎ難産に苦しむ姿を見たザールは、
どんな苦行でも使わなかった霊鳥の羽根を火にくべ、スィームルグに助けを求める。
たちまち一面が暗くなり、天空をおおって霊鳥が舞い降り、酒で酔わせての帝王切開を薦め、
薬草の知識を教えて霊薬を作らせ傷口に濡らし、自身の羽根でさすればたちどころに
傷が癒えるだろうと助言すると、一枚羽根を残して飛び去った。
こうして生まれた赤子が、のちに大英雄へと成長する
ロスタムである。
時代が
ロスタムの時代になると影ながら助力したが、女奴隷に生ませた異母弟シャガードが
ロスタムを殺したことで妻ルーダーベは乱心。
イラン国王が代替わりし、バウフマンが即位すると、ザールは捕らえられ、
孫のファラーマーズは殺害されるなど、その晩年は決して幸福なものではなかった。
最終更新:2023年11月03日 22:30