【元ネタ】史実
【CLASS】
バーサーカー
【マスター】
【真名】マルクス・アントニウス
【性別】男性
【身長・体重】190cm・98kg
【属性】混沌・中庸
【ステータス】筋力A 耐久A 敏捷C 魔力D 幸運D 宝具B
【クラス別スキル】
狂化:EX
パラメーターをランクアップさせるが、理性の大半を奪われる。
ディオニュソスの再来と呼ばれた彼は常に酩酊しており、一応は言葉を交わせるが返答は全て曖昧な物となる。
また、自分の死因となった全てを捧げた女性に近似する人物と相対すれば、理性が吹き飛ぶ。
【固有スキル】
一意専心(愛):A
精神の絶対性。
自国よりも愛する者を優先し、全てをその者に捧げる覚悟の現れ。
頑健:A
耐久のパラメータをランクアップさせる他、対毒の効果も含まれる複合スキル。
ヘラクレスの血を引くと自称するだけはあり、その屈強さは政敵のキケロにすら一応は認められている。
果実の酒気:C+
声音や吐息に蕩けるような果実の酒気が香り、対象を泥酔させる。
魔力的防御手段のない存在(一般の人間や動物)であれば、たちまち思考が蕩けてしまう。
カリスマと魅了の複合スキル。サーヴァントであっても、防御手段がなければ魅了を受ける可能性がある。
バーサーカーとして召喚されたことで酒と狂気の神ディオニュソスの再来を自称した側面が強調され、魅了効果にプラスボーナス。
最終的には対象を自身と同レベルの狂気に陥れることも可能。
【宝具】
『射殺す百頭・三頭式(ナインライブズ・トリウンヴィラートゥス)』
ランク:B- 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大捕捉:50人
己をヘラクレスの末裔であると豪語するバーサーカーが放つ超高速九連撃。
流派ヘラクレス・ローマ分派…とは言い難い不出来な代物。
その実体は、狂化によって得た膂力と極度の酩酊状態が齎した脱力感の奇跡的な合一による偶然の産物である。
当然、そのような狂態から繰り出される攻撃に正確な照準が望めるわけもなく、一撃一撃が軍勢をも引き裂く破壊の嵐は、限りなく無差別に放たれる。
『酒神凱帰、狂宴の将(バッカス・トリウンプス)』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:50人
アレクサンドリアの凱旋式で使用した戦車。
バーサーカーの勝利を祝う、ディオニュソスのそれを模した戦車であり聖獣たる豹に牽かれている。
真名開放でスキル「果実の酒気」によって魅了された者を凱旋式の観客として招集。
バーサーカーの雄叫びと共に観客は熱狂に当てられ暴徒と化し、本能の赴くままに破壊衝動に駆られてゆく。
戦車によって先陣を切り敵陣を蹂躙し、後へ続く観客もまた暴虐の限りを尽くす。
その光景は正しく狂乱と酒宴の神の再来である。
【Weapon】
『無銘・大剣』
バーサーカーの愛剣。常人の身の丈程もある巨大なグラディウス。
解説】
第二回三頭政治の一頭、軍人のアントニウス。
カエサルの後継者オクタウィアヌス(後のアウグストゥス)、神祇官レピドゥスと共に反元老院の同盟を組み三頭政治を行った。
紀元前55年に騎兵隊長としてエジプトに入り、そこでクレオパトラに魅了されてしまったと言われている。
彼の人生を決定づける、まさしく運命の出会いであった。
その後はカエサルの部下としてよく働き、彼の死後は後継者の筆頭候補とされていた。
が、カエサルはオクタウィアヌスを後継者と使命。アントニウスは彼と共に元老院と戦い、あるいは競争することになる。
そもそも三頭政治は権力争いの一時的な妥協の産物であり、他の二頭との対決は必然であった。
彼の破滅の決定的な転機になったのは、恐らく紀元前36年のパルティア遠征だろう。
カエサルの果たせなかった業績を成すことでオクタウィアヌスを圧倒することが狙いだったが、彼はこの遠征に失敗。
失敗の原因のひとつである裏切者アルメニア王国を征服しその後の対応を誤った。
彼は凱旋式をローマではなく、エジプトのアレクサンドリアで行う。
元々彼はローマよりもアレクサンドリアに傾倒していた節があった。
理由は言わずもがな、愛しのクレオパトラのためである。
彼はクレオパトラに言われるがまま、自らの支配領土を独断でクレオパトラに譲ることまでした。
故に彼はローマ人に「エジプトの、しかも女王に骨抜きにされ、ローマ人の自覚を失った男」の烙印を押されたのである。
さらにはアントニウスはクレオパトラと結婚し、妻オクタウィアに離縁を叩きつける。
オクタウィアはオクタウィアヌスの姉。
つまりこれは同盟の結束を強める政略結婚であり、アントニウスはそれを破棄したことになる。
オクタウィアヌスはアントニウスを攻撃する口実を得、『エジプトに』宣戦布告を行う。
アントニウスはもはやエジプト側の人間とみなされていたのだ。
そして始まるアクティウムの海戦。
エジプト軍は散々に追い込まれ、クレオパトラが撤退すると、アントニウスはそれを追って撤退。
その後クレオパトラが自害したという誤報を信じ、後を追うように自害。
誤報だということに気づいた時には既に何もかもが遅く、クレオパトラの胸の中で息を引き取ったと言う。
稀代の美女に翻弄されて身を滅ぼした、稀代の豪傑の最期であった。
最終更新:2023年10月31日 21:20