【元ネタ】中東の伝承、『千夜一夜物語』、『旧約聖書』
【CLASS】アルターエゴ
【マスター】
【真名】バハムート
【性別】不明
【身長・体重】2.5m・3t~???m・???t
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力A+ 耐久EX 敏捷E 魔力A 幸運C 宝具EX
【クラス別スキル】
対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。
宝具によってアルターエゴの『圧迫』が弱まる度に更に耐性が上昇していく。
狂化:A+
大地を安定させる有益な存在であるが、そこに住まう生命単位ではなく、
環境そのものの保全を主眼としているアルターエゴは根本的な部分で人間と価値観を共有できない。
自分が大きいのではなく周りが小さいだけ、自分が強いのではなく周りが弱いだけ、
と考えるアルターエゴの認知は人類にとって、時として災害になりえるのである。
陣地作成:EX
破格の陣地作成スキルを有する。自らの霊基を肥大化させていくアルターエゴは、それ自身が神殿―――陣地と同様である。
【固有スキル】
ドラゴンハート:C
竜の炉心、あるいは竜の宝玉と呼ばれる魔術回路を指す。
アルターエゴにとって本来のルーツである陸の怪獣ベヒモスは竜種の性質を有していないが、
海竜であるレヴィアタンと混同された影響からこのスキルを獲得した。
信仰を通じて自身を再構築したアルターエゴは、竜種ではないものの竜と同じ生体機能を有している。
怪力:A+
一時的に筋力を増幅させる。魔物、魔獣のみが持つ攻撃特性。
使用する事で筋力をワンランク向上させる。持続時間は“怪力”のランクによる。
昏絶の輝き:A(A++)
アルターエゴの巨体から放たれる視認した生物の感覚を阻害する程の極光。
視認した対象へ継続的な攻撃判定のファンブル率アップ、クリティカル発生率ダウン、行動不能(スタン)と盲目状態(ブラインド)を付与。
唯一なる神の加護がある状態ならば、回教の預言者にさえ影響を与える事ができると言われている。
震災の巨魚:E~EX
地中に潜み大地を震わせ厄災を齎すとされるアルターエゴの在り方。
アルターエゴが地中に潜航する度にロール判定を行い成功すれば地震を発生させる。
『万海の溟渤、極微の雫が如し』によってアルターエゴの圧迫が弱まる度にロール判定の成功確率は上昇し、発生する地震の規模も大きくなる。
仮に最大サイズにまで戻った状態で本スキルを発動させれば限定的な時空震となって大厄災を齎す。
【宝具】
『万海の溟渤、極微の雫が如し(バルフート・コスモグラフィー)』
ランク:E~EX 種別:結界宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人
中世イスラムにおける世界構造の概念、宇宙誌をモチーフにした宝具。
イスラム世界における唯一なる神は大地を安定させるべく、
大地を支える天使・岩盤・牡牛を乗せる土台となる世界魚としてアルターエゴを配したという。
アルターエゴは本来であれば一つの世界を背負うほどの巨体を持つが、サーヴァントとして召喚された場合、
物質世界の限界からその霊基は世界の抑止力によって常に『圧迫』されている。
この宝具は伝承にあるアルターエゴの属するイスラムの世界観を周囲に結界という形で再現する。
結界は魔力が続く限り広がり続け、結界の範囲に比例して『圧迫』が弱まり、
アルターエゴは本来のサイズを取り戻していく。
結界はアルターエゴ自身の巨体を含めて「一つの世界」として機能し、『圧迫』が完全に解けた場合は対城・対国宝具すら凌ぐ事ができる。
【解説】
中東の伝承に登場する巨大魚あるいは鯨の幻獣。語源は『旧約聖書』のベヒモスの借用だとされる。
中世イスラムの世界構造の概念は大地を背負う天使、その足場となる宝石質の岩盤、
その岩盤を乗せた牡牛の配列で大地の安定を図っているとされており、その牡牛を背負う巨大魚がバハムートである。
陸獣であるベヒモスを起源としながらも海魚の姿をとることからベヒモスと二頭一対を成す
海獣レヴィアタンの存在が混同されているとも考えられている。
バハムートの巨躯は、全世界の海洋をその鼻孔に入れても、砂漠に置かれた芥子粒ほどにしか
ならないと比喩され、その体からは眩しい光を発している故に、人間には見ることが出来ない。
『千夜一夜物語』ではイサ(イエス・キリスト)が旅の途中でバハムートが通り過ぎるのを見るなり失神し、
三日三晩の間に渡って気を失った後に目覚めたが、バハムートの巨体はまだ過ぎ去ってはいなかったという。
また悪魔がバハムートをそそのかして、地震を発生させようとしたが、神が注意を引きつけて
事態を収めたという説話も存在し、一説にはこれが日本における「なまずが暴れると地震が起こる」という
「地震魚」の由来であると目されており、「巨魚が動くと地震を起こす」というモチーフは
日本全土をはじめ、中国やインドシナにも分布している。
近年の大衆文化では爬虫類を思わせるドラゴンの姿で描かれることが大半である。
最終更新:2023年09月13日 21:38