【元ネタ】『ヴェルンドの歌』『シズレクのサガ』
【CLASS】アヴェンジャー
【マスター】
【真名】ヴェルンド
【性別】男性
【身長・体重】160cm・66kg
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力B+ 耐久A 敏捷D 魔力A 幸運B 宝具A+
【クラス別スキル】
復讐者:A+
復讐者として、人の恨みと怨念を一身に集める在り方がスキルとなったもの。
周囲からの敵意を向けられやすくなるが、向けられた負の感情はただちにアヴェンジャーの力へと変わる。
妖精眼の影響からかアヴェンジャーの中で負の感情はより増幅された物へとなっていく。
忘却補正:B
人は多くを忘れる生き物だが、復讐者は決して忘れない。
忘却の彼方より襲い来るアヴェンジャーの攻撃はクリティカル効果を強化させる。
自己回復(魔力):B
復讐が果たされるまでその魔力は延々と湧き続ける。
微量ながらも魔力が毎ターン回復する。
【固有スキル】
統合伝承:EX
あらゆる伝承の人格、性質が混ざった者が持つスキル。
アヴェンジャーの場合、複数の幻想種の血を引く者と定義されている。
巨人種由来の怪力、水妖由来の水褄、妖精由来の
祝福されぬ者が複合されている。
人体精錬:A+
神域の鍛治師アヴェンジャーが揮う極意のひとつ。
人型の生物や霊基を材料に強力な物品を作り出すことに長けている。
アヴェンジャーはこの禁断の絶技を用いて、頭蓋から金杯を、目玉から宝石を作成したとされる。
人間の持つ魔力のみならず、生命力・霊体・肉体・感情・特質・起源・記憶などあらゆるものをリソースとして物品を製作可能。
魂喰いなどとは比較にならない外道行為。アヴェンジャーは素材さえあればマスターの許可無しにこのスキルを行使しようとする。
白鳥礼装(偽):B
戦乙女が纏う、北欧の大神
オーディンの加護を宿す白鳥の衣……の模造品。
大神の加護こそ無いものの、真作の白鳥礼装を知る神域の鍛治師が錬成した一品であるため、
機動性能は本物に並び、高速飛行を可能とする。
一時期は白鳥の衣を脱いだ戦乙女ヘルヴォル・アルヴィトを妻とし、そして置き去られた経歴から作製された礼装であり、
アヴェンジャーは生前にこれを使用することで宙を舞い、スウェーデン王ニーズズによる幽閉から逃れた。
妖精眼:-
ヒトが持つ魔眼ではなく、妖精が生まれつき持つ『世界を切り替える』視界。
あらゆる嘘を見抜き、真実を映すこの眼は、アヴェンジャーに知性体が持つ悪意・短所・性質を明確に見せつけている。
『人体精錬』スキルと掛け合わせることにより、鍛冶師として材料となる存在の本質を見抜く目利きとして機能する。
【宝具】
『恩讐鍛つ妖の墳丘(ウェーランズ・スミシー)』
ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:10~40 最大捕捉:200人
サクソン人によってアヴェンジャーの伝説と結びつけられた墳丘を周囲に展開する。
地上にありながら星の内海と同じ霊脈を持つパワースポットの一種であり、星の内海が聖剣を鍛え上げる様に
アヴェンジャーは自らの鍛冶場である墳丘に通じる霊脈を用いることで名剣ミームングをはじめとする数多の武装を鍛造する。
また「銀貨と共に馬を一晩置き去りにすると、翌朝にはその馬に蹄鉄が嵌められている」という
鍛冶場にまつわる迷信の影響もあり、対象の支払った対価に応じた武装を提供する能力を有している。
【解説】
ゲルマン人の伝承に登場する鍛冶師。
数多くの伝承に登場し、いずれにおいても優れた鍛冶師として伝わる。
伝承の中にはヴェルンド自身を指して「妖精の王」と呼びかける場面も存在する
『ヴェルンドの歌』においては彼はフィンランド王の三男でありスラグヴィズ、エギルという
二人の兄弟を持ち、「白鳥の羽衣」を脱いで水浴びをしている三人の
ワルキューレを見つける。
三兄弟はそれぞれを自身の妻とし、ヴェルンドもヘルヴォル・アルヴィトを妻とした。
しかしワルキューレ達は数年後に彼らの元を去ってしまう。
二人の兄弟は彼女達を追ったが、ヴェルンドは一人留まり、腕輪を鍛えながら妻の帰りを待つ。
ある時、スウェーデン王ニーズズがヴェルンドの寝込みを襲い、宝を奪った上で膝の腱を切り、
セーヴァルスタズという島に幽閉して、自身のために宝を鍛えさせた。
監禁されたヴェルンドは鍛冶場に訪れたニーズズの二人の王子を殺害し、その頭蓋骨から
作った銀塗りの杯を王へ、眼球から作った宝石を王妃へ、歯から作った装飾品を王女に贈った。
更に腕輪を直しにきた王女ベズヴィルドに酒を振る舞い、泥酔させてから襲い、子を孕ませる。
その後、歩けるまで回復したヴェルンドはニーズズに王女と自身の子の命の保証を誓わせ、
自身の所行を明かした後に空中へと飛び去って行った。
『シズレクのサガ』ではヴィルキヌス王と人魚との間に生まれた巨人ヴァジの息子とされる。
王に監禁され、報復として王子の死体を持ちいた道具を送る、王女を孕ませるという点は
『ヴェルンドの歌』と共通しているが、『シズレクのサガ』ではこの時に生まれた子が
後にディートリヒの部下となるヴィテゲであるとされている。
ヴェルンドは子であるヴィテゲに自らが鍛えた防具一式と名剣ミームングと名馬スケミングを与えた。
また『
ベオウルフ』でも「優れた武器や防具を作る名工」として間接的に言及される他、
イギリスのオックスフォードシャー州にある墳丘はサクソン人によって
ウェーランド(ヴェルンド)の鍛冶場と名付けられるなど海を隔てた先でも強い影響を与えている。
最終更新:2023年09月11日 22:29