サンドウィッチ伯 ジョン・モンタギュー

【元ネタ】史実など
【CLASS】ライダー
【マスター】
【真名】サンドウィッチ伯 ジョン・モンタギュー
【性別】男性
【身長・体重】180cm・81kg
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷C 魔力B+ 幸運C 宝具C+
【クラス別スキル】
対魔力:C
 第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
 大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。

騎乗:B
 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種は乗りこなせない。
 海軍大臣を務めたものの汚職に手を染めていた彼の騎乗能力は高くなく、ライダーのクラスの恩恵でこのランクになっている。

【固有スキル】
無辜の怪物:D
 生前の行いから生まれたイメージによって、過去や在り方をねじ曲げられた怪物の名。
 秘密結社『地獄の火クラブ』において悪魔崇拝の黒ミサと称した淫靡なる儀式に耽っていたとするスキャンダル、
 歌劇『乞食オペラ』による政敵ウィルクスを投獄したライダーの一連の行動への痛烈な皮肉、
 パンを使った料理である「サンドイッチ」の語源であるなどといった各種逸話による影響。
 結果、ライダーは黒魔術(ウィッチクラフト)に通じ、食事の際も中断せずに続行するほど賭博を好み、
 大衆にとっての英雄を陥れる裏切り者であるというイメージによって本人の性格が塗りつぶされている。

黄金律(凶):B-
 英国の海軍大臣(ファースト・ロード)として海軍本部の予算を自由に使用する事が可能。
 生前には汚職と腐敗行為によって軍需倉庫が空になるほど軍費を浪費したという。
 『無辜の怪物』の影響によりギャンブラー気質となっているライダーにとって相性の良いスキル。

航海の庇護者:B
 ジェームズ・クックの探検航海を支援した経歴から獲得した『航海の守護者』と似て非なるスキル。
 パトロンとして船にて旅ゆく者たちへの支援を行う。
 ライダー自身のカリスマ・軍略スキルとしては活用できないものの、
 他者を周囲の人々を賦活させる希望たる嵐の航海者に仕立て上げることが可能。

古典審美:B
 芸術審美の派生スキル。
 ライダーの場合は「エンシェント音楽」やギリシャ・ローマ神話に対する造詣。
 古典音楽やギリシャ・ローマ神話に由来する宝具を目にした場合、高確率で真名を看破する。

【宝具】
『虹翳る屠獣艦獄(キャプティヴィティ・ベレロフォン)』
ランク:C+ 種別:結界/対軍宝具 レンジ:1〜50 最大捕捉:500人
 政敵ウィルクスの逮捕・投獄を指揮した逸話と自身が命名した「戦列艦ベレロフォン」が、
 後に皇帝ナポレオンの投降を受け入れた事実、また監獄船として利用された来歴に由来する宝具。
 戦列艦ベレロフォンを自らの宝具として召喚し、対象を囚人として艦内に『投獄』する。
 当時の囚人達を死に追いやった監獄船の過酷な環境を、英雄ベルレフォーンが怪物キマイラに呑ませ絶命させた熔鉛と重ね合わせ具現化、
 意思を持った熔鉛が看守として機能し、監獄船に『投獄』された囚人に襲いかかる。
 ライダーが民衆から支持を得ていたウィルクスを投獄したこと、
 戦列艦ベレロフォンが後に降伏したナポレオンを艦内に留め置き、護送したことから、
 民意を受けた英雄的存在であるほどこの宝具は強力に作用し、対象を艦内に縛りつける。
 また、従来の戦列艦としての機能も残しており、地獄の火を思わせる艦砲射撃により外敵との交戦を行うことも可能。

【解説】
 イングランド貴族の爵位の一つであるサンドウィッチ伯爵、その4代伯にあたる人物。
 パン等に肉や野菜、卵等の具を挟んだ料理「サンドイッチ」の語源になった逸話で広く知られている。

 父の急死により10歳の若さで祖父の第3代サンドウィッチ伯エドワード・モンタギューから
 爵位を継ぎ、ケンブリッジ大学で学び、諸国を漫遊し、帰国後に21歳で貴族院議員となった。
 その後はほどなくして陸軍大佐に任じられ、30歳では海軍大臣の職にも就いた。

 また、彼が国務大臣在任中には急進的な扇動政治家のジョン・ウィルクスが自らが刊行する新聞で
 国王ジョージ3世のスピーチの内容について糾弾すると共に、閣僚達の『地獄の火クラブ』スキャンダルを暴露する「ウィルクス事件」が発生。
 『地獄の火クラブ』は悪魔主義を標榜する秘密結社……といいつつ、実態は上流階級の秘密の社交クラブであった。
 会員は「修道士」を気取り、「修道女」と言われる娼婦や上流階級の女性と乱行を繰り広げ、
 その場の雰囲気を盛り上げるために、悪魔崇拝の儀式を行っていたという。
 ジョージ3世はウィルクスに激怒し、『地獄の火クラブ』の中心人物でもあったジョン・モンタギューは
 自ら陣頭に立ち、名誉毀損その他諸々の罪でウィルクスを告訴・逮捕投獄した。
 しかし、民衆からの支持を受けていたウィルクスの投獄は彼らの不満を爆発させ、
 ウィルクスの釈放を求める大暴動を引き起こした。
 また、ウィルクスの友人であった劇作家のジョン・ゲイ作『乞食オペラ(ベガーズ・オペラ)』でサンドウィッチ伯爵は
 盗賊マクヒースを陥れる裏切り者として揶揄され、有り難くないイメージが長くつきまとうことになり、
 市民から不人気のままで、海軍大臣を引退する際にも大いに歓迎されたという。

 軽食の「サンドイッチ」は賭博好きだった彼がカード賭博を中断することなく続けられる食事として
 考案したとされる説が存在するが、サンドイッチは賭博に限らず色んな場所で習慣的に食べられていたため、
 賭博好きという話は後世の創作であるとも言われている。

 ジョン・モンタギューはジェームズ・クックの有力な支持者で、探検隊の帆船の購入には海軍本部の予算を充てたという。
 クックは伯爵にちなんで、発見した島をサンドウィッチ諸島(今日のハワイ諸島)と命名した。
 また、彼はギリシャ・ローマ神話の趣味があり、海軍大臣を務めていた際にはイギリス海軍の戦列艦に対して
 ペガサスに乗って怪物キメラを退治したギリシャ神話の英雄ベレロポンにちなんで、「ベレロフォン」と名付けた。
 この戦列艦ベレロフォンは後にナポレオン・ボナパルトの降伏を受け入れたことで知られ、絵画の題材にもなっている。

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最終更新:2024年12月12日 21:32