【元ネタ】史実
【CLASS】
アサシン
【マスター】
【真名】ジョゼフ・フーシェ
【性別】男性
【身長・体重】178cm・48kg
【属性】中立・悪
【ステータス】筋力E 耐久E 敏捷B 魔力E 幸運EX 宝具C
【クラス別スキル】
気配遮断:-
『諜報』スキルにより、気配遮断は失われている。
【固有スキル】
諜報:A+
裏からあらゆる情報を操り、相手を陥れる策謀の手腕。
情勢を見極めて扇動するだけで、自身では決定的なことは何一つ手を下さない。
例え属する陣営が破滅を迎えても、アサシンは何食わぬ顔でその身を鞍替えして生き延びるだろう。
忘恩の徒:A+
自己の利のために枷となるあらゆる情を即座に切り捨てられる、異常とも言える利己心。
その性質上、自身の利に依らない精神・行動への干渉をシャットアウトする。
アサシンは趨勢に応じて自身が仕えていたロベスピエールや
ナポレオンを切り捨てた在り方により、同時代人から褒貶が入り混じった評価を受けている。
単独行動:B
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。
刑戮砲撃:B
死刑対象の受刑者自身に墓穴を掘らせ、大砲の散弾を浴びせるという方法で虐殺した逸話から。
砲撃の精度によって敵に命中させるのではなく、砲撃に命中するように対象者の行動を誘導・束縛するスキル。
【宝具】
『特務機関・秘密警察(ポリス・セクレート)』
ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人
アサシンが設立した、史上初の諜報機関が宝具となったもの。
構成員は戦闘能力こそ低いものの、アサシンと同等の『諜報』スキルを有しカメレオンのようにあらゆる場所に溶け込む。
聖杯戦争に於いては敵味方問わず全ての陣営の"秘密"を入手し、それを呪的な拘束力へと変えることで、
陣営同士で潰し合いをさせ、アサシンへ攻撃を届かせない。
原理は全く異なるが、その情報収集能力はある種の『
千里眼』に近い。
ただし、『狂化』や『
精神汚染』などでまともな意思疎通が成立しない者に対しては効果が薄い。
【解説】
フランス革命、第一帝政、フランス復古王政時代の政治家。
近代警察の原型となった警察機構の組織者にして、秘密警察の創始者。
「サン=クルーの風見」「リヨンの散弾乱殺者」「冷血動物(カメレオン)」、「千里眼」などの異名をとる。
平民出身で船乗りの家系であったが体が弱く、30歳まで教会で物理と数学の教師をしていた。
社交クラブで出会った
マクシミリアン・ロベスピエールと交友を深め、一度はロベスピエールの妹と婚約を結ぼうとするほど仲が良かった。
還俗して選挙に当選し、パリの議会で最初に座った席は多数派である穏健派ジロンド党であり、急進派のロベスピエールとは対立する立場にあった。
しかし、ルイ16世の処刑では死刑票に投じて堂々と急進派に鞍替えし、一層ロベスピエールに睨まれた。
政争を逃れて総督とし派遣された地方では共産主義的訓令を発布し、
富裕層、教会、市民達から一滴の血も流すことなく集められた大量の金銀財宝や
鉄、食料、2万の新兵は議会に送られ、急進派の最先鋒として知られるようになる。
また、議会の要望でリヨンに派遣され、リヨンの市民を虐殺する任務を預かる。
死刑対象者のあまりの多さから、受刑者自身に墓穴を掘らせ、
200人に纏めて大砲の散弾を浴びせるという方法を取り2000名を虐殺したことから、
「リヨンの散弾乱殺者」と恐れられるようになる。
パリに帰った時には議会のメンバーが半分消え、ロベスピエールが独裁権を握っており、リヨンでのことを議会で猛烈に批判された。
これに対しフーシェは、ロベスピエールが所属するジャコバンクラブの総裁に選ばれることで、彼の議会での発言権もを握る立場となった。
しかし、直後にクラブから除名され、粛清リストの最上段に名前が上がることになる。
フーシェは裏で隠れて議員達を説得してまわり、熱月9日、テルミドールのクーデターを成功させ、フランス革命を終わらせる。
この後、議会を追われて明日の食べ物にも困る極貧生活を送っていたが、
バラーに密偵として雇われてクーデターを支援、見返りとして警務大臣の地位を得る。
同時に秘密警察を組織し始め、またたく間に国内外に緻密な情報網を敷き、あらゆる党派、権力者、有力者を監視し、
フランスのことで彼に知らない秘密、陰謀は無かった。
クーデターを企むナポレオンにドッキリを仕掛けて彼らに冷や汗をかかせるものの、クーデターを支援してナポレオン政権下でも警務大臣を務める。
ナポレオンの妻や秘書なども買収し、公私ともに監視していたことから、危険視されていた。
外務大臣タレーランとは犬猿の仲であったが、遠征中、二人が宴会で仲良く談笑していたところ、
それを聞いたナポレオンが最前線をほっぽりだして全速力で帰ってきた。
一度の敗戦より、彼らの結託の方が恐ろしい。
再び遠征中、ナポレオンが不在のフランスにイギリス軍が進行してくるも、国民兵を動員してこれを退却させ、フランスを救った。
皇帝の名を騙ってイギリスとの和平交渉を勝手に進め、
ナポレオンに激怒されるが、公爵位を貰ってオトラント公爵となる。
この時、再び警務大臣の地位を追われるが、職務引き継ぎの際に秘密の書類を処分したりして
秘密警察機構を破壊して行ったのがバレて、再び激怒される。
見つかったらマズい手紙を隠し持っていたフーシェはイタリアを必死に逃げ回り、捜査の網を逃れた。
ナポレオンが敗戦し、復古王政の時代、ナポレオンがエルバ島から脱出した報を受けた政府はフーシェに助けを求めるが、これを拒否、
書類を整理すると称して自宅の窓からはしごで降りて逃走した。
百日天下の際、警務大臣として再び復帰する。
しかし、フーシェは裏でイギリス、オーストリア、王党派、議会らと結託してナポレオンを退位に追い込んでいた。
これに気付いた彼は「このナイフを手に取って余を刺せ!それでもお前がやってることよりまだ忠義というものだ!」と激怒した。
結局、フーシェがナポレオンの手から退位宣言書を受け取った。
フーシェはインチキで臨時政府の首班となって戦後処理を行い、ナポレオンをパリから追い出し、
重臣、元老院、民衆、軍部の反対を押し切ってルイ18世にフランスを売り渡した。
このことで、結果的にフランスを救うこととなった。
警務大臣に就くが、
マリー・アントワネットの娘がキレて、
タレーランに引導を渡される形でフランスを永久追放された。
死ぬまで敵対者の情報を握り続けることで、保身に成功した。
ナポレオンからは、「同時に何カ所にも存在することができる特技の持ち主」と称され、
「完全無欠な裏切り者」だと一度も信用されたことはないが、
同時に「裏切り者からだけ本当のことを知ることができた」とも供述している。
最終更新:2025年09月02日 17:09