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黒いギコは白いギコの城に入り、白いギコは黒いギコが座っていた場所に座りました。<br>
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白いギコは黒いギコから貸してもらったトランペットを吹いてみようと、思いました。<br>
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しかし、白いギコは生まれて一度もトランペットを吹いたことがありませんでした。<br>
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しょうがなく城を離れて、街に向かいました。<br>
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街に逝く途中、白いギコは色々なAAに声をかけられました。<br>
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「よう!今日はどれくらい稼いだニダ?」とか<br>
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「あっ!ギコ!今度うちに来いよ!!」とか。<br>
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最初は吃驚した白いギコでしたが、しばらくして<br>
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(そうか・・。アイツの仲間か・・・。)<br>
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と思いました。<br>
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街に着きしばらく歩いていると、ピンク色をした可愛いAAがダンボールの中から顔をだしていました。<br>
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白いギコは街にはあまり逝ったことが、なかったのでこのAAが誰だかわかりませんでした。<br>
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すると、そのAAは<br>
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「おかえりギコ君。」<br>
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と言いました。<br>
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白いギコは<br>
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「え?・・・え、え?」<br>
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と何で俺のことを知ってるんだ?って思いましたがあとから<br>
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(そうか。このAAは黒ギコの奥さんだ。ダンボールに『しぃ』と書いてあるから、このAAの名前はしぃだ。)<br>
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と確信しました。<br>
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「お、おう。ただいまだゴルァ。」<br>
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と言いながら、しぃの近くへ逝きました。<br>
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よく見てみるとダンボールの中には小さな子供のAAが三匹いました。<br>
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「おかえり!!お父さん!あんね今日ね、モララーくんとね、」<br>
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「ちょっと!お父さんにお話するのは、わたしが先よ!!」<br>
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「おかえり・・・。お父さん・・。」<br>
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みんな白いギコをお父さんと思って話しかけてきます。<br>
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「ほらほら、お父さんは疲れているんだから、上らない!!」<br>
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いつのまにか白いギコに三匹は、ぶら下がっていました。<br>
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(通りでちょっと重いと思った・・・。)<br>
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そうして五匹は色々と話をしました。<br>
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子供の話・・。しぃの話・・・。<br>
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白いギコは本当の家族のように、その話を聞いていました。<br>
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(すごくあったかい・・・。家族ってこんなんだったっけ。ずっと忘れてたような・・・。もしかするとアイツのほうが幸せな人生をおくっていたかもしれないな。)<br>
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