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二つの命 ((^ ^))

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
止まらない涙・・・
裂けそうな胸・・・
・・・失ったものはもう戻ってこないんだ・・・

もう一人の自分を消し去ってしまった・・・・

それは、ある大都市で起こった物語
   
  ~二つの命~

大都市「ヘヴン」、この都市の夜は人が出歩かない時だった。
何故なら暴走族が走り回っているからだ。
暴走族には6つの団体があった。
盗みを得意とする者たち、力の強い者たち、さまざまであった。
そのなかでも一番危険な団体が、ギコをヘッドとする集団。
「ギガンデス」だった、
ギガンデスとは、神に近い巨人族の事だ。
ヘッドのギコは幾度も人を殺してきた。残酷な心をもっていたのだ。
毎日、荒れ狂った日々の中、町で、ひとりの少年と出会った。

「なんだ?テメーは」
少年はびくびくしながら答えた。
「タ・・タカラっていいます・・」
その少年はギコにそっくりだった。
「ガキがなんでこんなところにいるんだよ、お前みたいな貧乏に用はねえから、とっとと家にかえりな!」
「家は・・ないんです・・」
「ハァ!?ウソついてんじゃあねぇぞ!!ぶっ殺されてぇか!?」
「本当にないんです!親から・・捨てられたんです・・・」
「・・・・」
ギコは黙っていた、タカラは自分と似ていたからだ。

ギコは小さいころから、暴力をふるっていた。
そのせいで退学になったあげく、親に見捨てられたのだった。
だから、タカラの気持ちが痛いほどわかっていた。
「なぁ、チビ、」
「・・え?・・」
ギコは手をさしのべてこう言った・・
  
 「オレのところにこねえか?」


口を開けていた部下が答えた
「なにいってるんですか!?こんなガキ相手に何を・・」
「うるせえぇ!!」
少しの間の後、ギコは言った
「今日から、抜けさせてもらうぜ」
ギコは、タカラを担いだ
「ギコさんよぉ、見損なったぜっ!!」
「裏切り者はどうなるかわかってんだろうな?」
部下は懐からナイフなどの凶器を取り出した
「しんでもらうぜ、元 隊長さんよぉ!!!」
ドスッとナイフがギコの腕に突き刺さった

「くそっ・・・」

そして、部下の目線はタカラに向けられ、

「てめぇもしねえぇぇぇぇぇ!!!!!」
「わあぁぁぁぁぁぁ!!!」
タカラは目をつぶっていた、
しかし、痛くなかった
タカラはおそるおそる目をあけるとそこには、ギコが血をだしながら立っていた

「な・・・・なんで・・・・」
ギコは荒い息で答えた
「オレもてめえも同じ命だからだよ・・・」
そこに部下が割り込むように言った
「ガキをかばうなんてなぁ、そんなにこいつが大事なら、てめぇだけ殺してやるよぉ!!!」

 ギコが目を覚ますと、そこには、血の海と涙があふれつづけているタカラがいた。
「何・・泣いてん・・だよ・・・」
タカラは涙をだしながら、
「お・・おにいちゃん・・守って・・くれて・・ありが・・とう・・うっ・うっ・・うわぁぁぁぁぁぁぁ」
タカラの泣き声が静かな町にこだました・・・

次の日、ギコは病院じゃなく、みしらぬ家にいた。
「ここは一体・・・あぐっ!!」
その時、目の前の扉が開いた
「ああっ!ダメですよ!まだ動いちゃ・・」
そこにはタカラが立っていた
「おまえ・・ここはいったい・・」
「緊急事態だからっていって、近くの家にいるんですよ、傷は大丈夫ですか?」
「ああ、なんとかな・・」
「あっ!待っててください、なにか食べ物もってきますから」
そう言うと、タカラは部屋をでていった
ギコはこれからの事をかんがえていた、タカラをどうするか、そして、暴走族をぬけた自分の事を・・・

少しの間の沈黙を、扉の開く音がやぶった
「カップめんもってきました~!」
「カップめんかよ!」

 カップめんを食べ終わり、何をしようか考えていたギコ。
(金もないし、行くところなんてないよなぁ)
「どうしたんですか?」
タカラが問いかけてきた
「いやぁ、これからどうするかをな」
「・・・」
タカラはなにかいいたそうだった
「じゃあ、無理かもしれないけど、あるところにつれてってほしいんだ」
「あるところって?」
「クリエーティブマウンテン」
「ハァ!?」
クリエーティブマウンテンとは、創造上の山の事だ。
そこから見える景色は天国から見下ろしているような光景だという。
「・・・」
ギコは少しの間黙っていた、創造上の山にどうやってつれていけばいいか、
そんなことしるはずもなかった。
だが、

「よし、オレがそこに連れてってやろう、必ずな!」
「わーい!約束だからね!」
正直、無茶な約束である。
でもギコは、つれていくと決心していた

 準備をととのえ、家の主に別れを告げ、都市をでていった

 創造上の山を目指して

「ところで、その山の場所は、しってるのか?」
「ううん、知らない」
「ハァ!?」
ギコは、バイクの後ろにのっているタカラに顔をむけて
「知らないのにいくのかよ!!」
「だって、そこからなら、きっと父さんや母さんにあえるもん!」
「チビ・・・」
「父さんや、母さんか・・・」
そして、ギコとタカラはいくつもの町をわたりあるいた。
そしていつしか、友情がめばえはじめていた。



夜の草原でギコとタカラが夜空をみあげていた。
空は満天の星空だった
「今日でおにいちゃんが僕をたすけてくれた日から、ちょうど一年たったね」
「はやいな・・・」
「ねぇ・・」
タカラがギコに顔を向けて言った
「今度から、ギコさんのこと、兄弟っておもっていい?」
タカラには兄弟がいなかった、そしてギコにもいなかった
「じゃあ、オレはお前の事を弟にするけどいいか?
「うん!もちろん!」

そして、俺たちは血が違うけど、本物の兄弟となっていた


兄弟になって二ヵ月後、
「しってるよ、その山」
とある老人が言った
「ほ、本当か!?」
「ああ、じゃが、危険な場所じゃぞ」
「それでもいい!おれはそこにいくために生きてるんだ!」
(えっ!?)
ギコは出てきた言葉に驚いた。
(おれはそこまでタカラの事をおもっていたのか・・)

 老人が言っていた場所に向かったギコたち。
だが、それは永遠の兄弟を引き裂くものだった。

「もうすぐで、おまえの・・いや・・おれたちの父さんや母さんにあえるぞ!」
「うん!」
その時だった、
ギコの足に銃弾がつらぬいた、
「なっ!?」
「お兄ちゃんどうしたの!?」
「うたれた・・くそっ・・」
苦しむギコの目の前であいつらが現れた。
「おまえは・・!!」
「おぼえてるかい?君の部下だったモナーだよ」
「さてはきさまの・・くそっ・・・」
モナーは銃を向けてこういった、
「おい、チビ、そいつから離れろ銃弾があたってもいいのか?」
「!!」
ギコは痛む足をおさえて言った
「てめえら、卑怯だぞ!!」
「しるかよ、裏切り者が・・」
タカラは、飛び出した、そしてギコの前に立っていた
「お兄ちゃんは殺させない!!」
「ハァ!?お兄ちゃん?馬鹿じゃねえの?おまえら」
「うるさい!!」
ギコはかすれていく景色の中でタカラをみていた
「や・・やめろ・・・タカラ・・・・・」
「僕は父さんや母さんにあわなくてもよかった」
「!?」
ギコは驚き黙っていた
「だって・・・」

「だって・・お兄ちゃんにあえたから・・・!!」

「死ね」

ダダダダダダダッ

鳴り響く銃声。
そして、血の繋がっていない兄弟は血の海にたおれていた
でも、

たおれたふたりは、手をつないで
笑っていた、そして二人は天国に旅立った・・・・

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