『死霊術士』ロラン
龍殺しが一人にして、禁断の『死霊魔術』(*1)を極めた背徳の魔術師。
己の力を得るためならば手段を選ばず、それゆえに禁断とされし死霊魔術に手を伸ばした。
龍殺しを行ったのちに『七魔団』という独自の冒険者ギルドを設立し、アグス王国における大手三大ギルドの一つとなった。
しかし『七魔団』の基本方針そのものが、力ある者以外には必要ないというものであり、それゆえに大手ギルドでありながらも人数は多くない。ただし『死霊術士』ロラン、『剣王』スカイライン、『武王』ボノといった伝説級の『覇位』を三人抱えるギルドであるため、幾多の冒険者が恐怖を抱いている。
ロラン本人はプライドが高く、決して敗北を認めない節がある。ただし彼は単純に傲慢なだけではなく、そのプライドを維持するための日々の努力は惜しまない。
ロラン自身は自分が努力していることを悟られたくないという考えがあるようだが、これは彼の見習うべき美徳であると言える。
『血啜の龍リュカ』に一度殺され、『癒浄の龍クゥ・ピニオンクロゥ・ピーツ』により復活したことをきっかけとし、彼がどう変わってゆくのか見所である。
死霊魔術
この世で唯一、龍の力を借りずに行う魔術である。通常の魔術では『○○の龍○○』が力の片鱗、といった詠唱を最初に行うが、死霊魔術についてはそれが存在しない。それゆえ、この世界において唯一、龍にダメージを与えることのできる魔術である。その際に必要となるのは、この世を成仏しきれずに彷徨っている魂そのものであり、それが死者に対する冒涜だという考えから禁断の魔術となった。