「ここにいるメンバーが我が部に入ってくれたら、間違いなく次の大会で優勝する事が出来るはずだ!」
道場にいるメンバーに向かってショウゴはそう言った。
闇野光一、
都シスイ、アラタ、ハヤト、火波スザク、
蒼崎 啓介。
「・・・なぁ、ここにいるメンバーってもしかしなくてもこの間のメンバーだよな。」
ぼそっと隣のスザクに耳打ちする
シスイ。
ケイスケがショウゴを睨んだ。
「おい、嫌な予感はしてたけどどーして俺らなんだ?」
「ん?実践慣れしてる連中は武道を習わせると強くなるんだこれが。
だから皆に強くなって貰って、ついでに俺もスキルアップして、柔道部にとって一石二鳥じゃないか。」
スザクが溜息をつく。
「どうして僕達が実践慣れしてると?」
「んー・・・そういう連中には決まってある癖があったりするんだよ。例えばさー…」
ショウゴはつかつかとシスイに近付くと、手を掴んだ。
「な、何だよ!」
「お前の握り拳。良く良く見てみりゃわかるだろ、手の甲の指の関節が真っ平らだ。
何か堅いもんとかを何度も殴らにゃこうはならない。それと同じで、
ちょっとした体の動きとかでなんとなくわかるもんなのさ。
まぁ、そんなとこだ!というわけで入部してくれ!」
コウイチは眉間を抑えながら言った。
「僕は剣道の方をやってるので柔道はお断りさせていただきますよ。」
そう言うと出口に向かう。
続いてケイスケも出口へと向かう。
「俺は縛られるのが嫌いなんで。どうもこういうのは性に合わないんすよ。」
アラタも。
「今日妹からの手紙が来るんで帰ります。あと用事もあるんで。」
ハヤトも。
「俺汗くっさいの嫌なんですよねー。」
残ったのは・・・。
「シスイとスザクだけか・・・。」
シスイがショウゴを見据えて、問いただした。
「なぁ、アンタもしかしてこの間のあそこにいたのか?」
それに対してショウゴはすっとぼけて返す。
「あそこ?何言ってんだ、さっき言っただろ。決まった癖とかを」
「嘘だね。」
今度はスザクが返す。
「だったらこの場にはもっと沢山いたっておかしくない。あんなに限定的なメンバーを集められたら誰だって気付く。」
「やれやれ・・・参ったな、それで?俺がストラウル跡地でスザク達の戦争を見ていたといえば満足か?」
「本当の目的は何なんだ?害を及ぼすなら皆が居た時にやってるはずだ。教えてくれるんだろ?」
ショウゴは柔道着の帯を絞め直した。
「それにはもう答えた。第一にスキルアップ。個人的な見解だが、柔道や武道を学び訓練する事は闘いにおいて役に立つ。
・・・まぁ第二は、柔道部の部員集めだ。人がいないからな。」
シスイは指を鳴らしながら言う。
「具体的には?」
「そうだな・・・まずは、正確な受け身の取り方から始めたらどうだろう。それだけでも随分衝撃が減らせる。
あとは、正面から殴る事だけじゃなくて相手の力を利用する事かな。」
「利用?」
「ああ。殴られる時の対応はいくつかあるがシスイはいつもどうしてる?」
「場合によって違うけど…まぁ、リスクの少ないように避けてから殴り返してるかな。」
「よし、んじゃちょっと殴ってみてくれ。結構強めでいいぞ。」
シスイが構える。ショウゴは自然体で、ちょっと足を曲げた感じだ。
「ふっ!」
正拳突きがショウゴの胸のあたりに迫る…が。
「ヤァ!」
その正拳突きをすっと掴むと、姿勢を低くし流れるように一本背負いを仕掛けた。
「なるほど・・・。」
「こんな感じで戦えば、力のぶつけ合いより負担は軽く済む。体力の消費も少ないさ。」
スザクがその会話に割り込んできた。
「教官気取りか。気に入らないよ。」
「そんなこと言っちゃいないさ。代わりに実戦の稽古をつけてほしいんだよ俺は。
・・・ああ、言い忘れてたけどたまに
ケイイチとかトキコちゃんとかも来てるんだよ。大会がもう楽しみでさー。」
二人が顔を見合わせる。
「トキコが!?」
「ケイイチさんが!?」
「うん。まぁ、そういうわけで柔道やんない?」
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最終更新:2013年06月21日 21:21