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ヤンデレは大変なフラグを投下していきました - (2009/02/18 (水) 00:02:35) の1つ前との変更点
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*ヤンデレは大変なフラグを投下していきました ◆CMd1jz6iP2
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「な……なんておっぱいだ」
僧侶から離れてすぐのことだった。
参加者から武器を奪い取る。
その決意を月から忘れさせる光景が、そこにはあった。
胸、バスト、おっぱい。
どんな言葉も陳腐に聞こえる、あまりにも圧倒的な新世界(バストワールド)。
目の前の女性は、まさにおっぱいだった。
「夜神月さん……良いお名前ですね」
「あなたの名ま……おっぱいも素敵ですよ。桂言葉さん」
『逆だぞ月』
向こうから話しかけてきたことで、なし崩しに自己紹介となってしまった月。
偽名を使えばよかったと思ったが、ここに誰がいるのかも知らない状態での偽名は危険だった。
情報交換した後は殺してしまおうか。月がそう思い始めたときだった。
「月さん。貴方は……殺し合いに乗っていますね?」
そう、言葉は口にした。
「(どうする……ごまかすか、殺すか?)」
一瞬の逡巡。それがまとまるよりも、言葉の口の方が速かった。
「お願いします……私のために、優勝してください!」
「なに?(……どういうつもりだ?)
人を殺せ。そんなことを頼んでくるとはどういうつもりか。
『油断するなよ。何か企んでるぜ』
「(言われずとも、わかってるs)ぶっはwww」
油断せずに行こう。そう思った次の瞬間、月は目を見開いた。
言葉が突然胸元のボタンを外しだしたのだ。
「お願いです!もし最後の二人になったなら、私のすべてを貴方に捧げます」
「す、すべてを?」
「はい。体も心も命も何もかも……貴方のものです」
たらりと垂れた鼻血を拭い、谷間を凝視しながら月は質問する。
「できれば教えてほしい。なぜ自分の命すら捨てて他人に優勝を頼む?」
その問いに、言葉は涙をうかべ語りだす。
「私は主催者たちに……大切な人を殺されました」
「なんだって?」
そこで思い出す。開始と同時に首を爆破された惨めな男のことを。
「(あいつか……?)」
「冴えない、ろくでもない人間でした。でも……私にはたった一人の大事な人だったんです!」
ついには泣き出してしまった言葉を、月は抱きしめる。
ものすごく当たった。数々のおっぱいを見てきた月にとっても脅威の100オーバーの感触。
「(新世界が、目の前に……これが……噂の当ててんのよ、か!?)」
『月が抱き寄せたんだろうに』
「ん、んん! そ、そうか……それで?」
「お願いです! どうか優勝して彼の敵を……主催者を殺して!」
「……わかった、約束しよう。だが、なぜ君が優勝を望まない?」
「……何のとりえもない私に、優勝などできるはずもありません。
強そうなお方に体を捧げることしかできない、はしたない女です」
その発言に、ニヤリと笑う月。
「なるほど……君はこれからも他の男に同様のことを続けるのか」
「はい……貴方を信じていないわけではありませんが、少しでも可能性を高めたいんです」
「……いいさ、それも手の内だ。君の殺し合いの扇動に期待しよう」
言葉は、ディパックから何かを取り出す。
小瓶から発生する悪臭に顔をしかめる月。
「貴方にもっとも期待する証明として―――毒薬です」
「支給品か……わかった、受け取ろう」
月が小瓶を受けとると、言葉は頭を下げその場を離れた。
「ああ、最後にいいかな」
「まだ、何か?」
「まだ聞いていないことがあった。……どうして僕がゲームに乗っていると? 当てずっぽうかい?」
月の問いかけに、言葉はクスリと笑い答えた。
「それは……女の勘、ということにしておいてください」
それを最後の会話に、二人は別れた。
『どうなんだ、あの女の言うとおりに動くのか?』
リュークの言葉に、月は悩むそぶりを見せ答える。
「……方針に何も変わりはない。あの女は何か隠している……信用できない」
『おいおい。だったら何で殺さなかったんだ?』
「決まってるだろ、利用価値があるからさ。あの女は確実に殺し合いを扇動する。
全員一人で殺すなんて、デスノートがなければ不可能。僕への危険も増すが、まだ時間はある」
その前に、装備を充実させなければと月は歩みを速める。
「さっきの毒薬の種類を聞き忘れたな。塩酸に近い臭いからして、劇薬に間違いないが……」
どう使うかは今後考えようと思考を切り替える。
「しかし、これで集団に出くわしたときの口上が増えたな。初音ミク、桂言葉。
ゲームに乗っている人間を二人も教えれば、信用も増すだろう」
『なんだ、月もゲームに乗ったんじゃなかったのか?
集団なんて、殺し合いに乗ってなさそうな連中と合流する気なのか?』
馬鹿だな、と月は言葉を続ける。
「集団を一人で相手にすれば、どんな弱そうな相手でも反撃を受けるかもしれない。
うまく入り込めれば、情報は手に入る、信頼を得て武器を貰える、スキをついて全滅させる。良いこと尽くめだ」
『なるほど……だが、そううまくいくかな?』
「どういう意味だ?」
しかし、リュークは答えない。いつものことなので、月も気にすらしない。
「しかし、さっきの女といい、僧侶のいう初音ミクといい、女は怖いなリューク」
『その女についてるおっぱいが、お前の目当てだろうに』
「ああ。本当に残念だよ。あんな極上のおっぱいを持つ女性を殺さないといけない。
……やはり脅して揉みしだくべきだったか!? いや、しかし……」
なやむ月を、リュークはいつものように眺め続けていた。
それより、少し時間をさかのぼる。
「誠くん……誠くん、誠くん……」
桂言葉は、殺し合いが始まってから一歩たりとも動いてはいなかった。
ただ、壊れたように愛しい人の名を呼ぶだけ。
卑しい女に命を奪われた伊藤誠。
その首を抱いて、永遠に帰る事のない船出をしたというのに。
気づけば、そこは海ではなく誠の首までも無くなっていた。
「どんな願いでも叶えてあげるよ。例えば死んだあいつを生き返らせたいとか、ね。―――」
あの右上と左上と名乗った二人は、たしかにそう言った。
それは、桂言葉の心をたしかに震わせた。
だが、それでも。
「無理に……決まってるじゃないですか」
誠を生き返らせる。そのために人を殺すことが必要ならば、言葉はためらわない。
世界のように恨みがあるわけではない。心は痛むだろうが、誠を得られることに代えられない。
問題は、桂言葉の実力にある。
居合い、弓道をたしなみ、馬にも乗れ、ヨットの操縦だってできる。
居合いに関して言えば、素人の太刀筋を読める程度には鍛錬を積んでいる。
―――たとえばだが、包丁を隠し持った女なら殺すことはできる程度には。
あのホールにいた人数を、言葉は正確に把握などしていない。
それでも、1クラスの生徒数以上は確実にいるのはわかった。
そのすべてを一人で殺せというわけではない。
半分どころか、その大部分が勝手に争い数を減らしていく。
ならば、その残った相手を皆殺しにすることができるか。
桂言葉の出した答えは、NO。
いくら純粋な実力差だけでは勝負は決まらないとはいえ、言葉はあくまで女子高生。
「直感に優れ、黒魔術に通じ、剣に覚えがある程度の能力」を持った女子高生だ。
だが、なにより言葉が諦めを抱いている大きな理由は、言葉自身にあった。
言葉は、疲れ果てていた。
イジメ、誠、世界、レイパー。心が折れ、砕け、貫かれ続けた日常。
恋敵も、愛する人も失った言葉の願いは、最期を悔いなく迎えることだった。
二度と笑うことも、口を開くこともない誠。
それでも、最期の時にそばにいてくれることが言葉はうれしかった。
「………マコト、くん」
残された幸せの結末を目指し、陸地を後にしたヨットの終点は殺し合いの場。
「絶望しました……二人きりにもなれない世の中に、絶望しました」
桂言葉は、生きる気力を失っていた。
「誠くんを返してください……返して……」
何度目かもわからない嘆きの声。そこに。
「おしまいだ……皆、殺される……」
言葉同様、一歩もそこを動かずに嘆くMッパゲの姿があった。
「誠くん……誠くん……」
「み、みんな逃げるんだ……勝てるわけがない……!」
「やっと二人きりになれたのに……」
「もうっだめだっ……おしまいだぁ……!」
「どうして邪魔するんです……私はただ誠くんと……」
「やめろトランクス……ブロリーに抵抗しても無駄だ……」
「……」
「逃げるんだぁ……せめてブルマを守ってやれぇ……」
「………」
横目で、ちらりと横の男を見る。
「やつは伝説のスーパーサイヤ人なんだ……か、敵うはずがない……」
男は、妙な服を着て、妙に尖がった髪型で……とにかく妙な男だった。
言葉同様に、何かに絶望していることは間違いなかった。
だが、時折下着の名前を連呼する変態の絶望などたかが知れる。
そう思ってから、どれほどの時間が経っただろうか。
「……いい加減にしてください」
「………何だ貴様は」
先に動いたのは言葉だった。
「さっきから……ブルマだのトランクスだとか……気持ち悪いですよ」
「なんだと……!」
呆けた表情をしていた男に、初めて怒りが感じられた。
「この女ァ……もう一度言ってみろ!!」
「女、なんて名前じゃありません。私には、桂言葉というなま―――」
男は、言葉の襟首を掴み片手で宙に持ち上げた。
「貴様ァ……このベシータ様を怒らせてそんなに死にたいかぁ!!」
襟首を掴まれ、宙ずりとなった言葉に、男は怒りのまなざしを向ける。
殺されてしまうのか。
そう思った言葉の予想は裏切られる。
「……ふんッ」
男は、無造作に言葉を放り投げ、座り込んでしまった。
「……殺し合いに乗る気はないんですか?」
「無駄だ……どうしたところで、ブロリーがいる限り俺たちは殺される」
さきほどから、ネガティブな原因をポツポツ語りだすベジータ。
伝説のスーパーサイヤ人。ここに来る直前まで戦っていた男は、とてつもない強さだという。
その男を、ベジータは最初のホールで見たという。
「サイヤの王子であるこの俺が、まるで歯が立たない……誰も、勝てるはずがない!」
「……その野菜の王子様は、女の子一人殺せないんですか?」
言葉は、サイヤ人だとかいう宇宙人の話は話半分に聞いていた。
変態の妄言。そう思っていたのだが。
「あまり……調子に乗るな!」
光弾。人間が出せるはずもない光を、掌からベジータは放った。
言葉の頬の脇を通ったそれは、後ろの茂みに当たり爆発を起こす。
「あ……」
「貴様ごとき一瞬で殺せる。口を慎むんだな」
言葉は心のどこかで認めてしまった。
目の前の男が、少なくとも普通の人とは一線を化す存在であることを。
同時に、なぜ自分のような一般人が巻き込まれたのかと思ってしまう。
もし自分に生きる気力があったとしても、生き残りようがないのではないか。
「ああ、そうか……」
言葉はふと、閃いたことを口にした。
「だから、首輪で誰でも殺せるんですね」
そう、ポツリと。
「…………なんだと?」
驚愕を顔に浮かべたベジータが、再び言葉の襟首を掴む。
「おい! 今なんと言った!」
「ッ……な、なにするんですか?」
「いいから、今言ったことをもう一度言えーー!!」
苦しさに耐えながら、言葉は同じ言葉を口にする。
「首輪で誰でも殺せる……ですか? だって、そうでしょう?
どんなに強くても、首輪さえ爆発すれば死ぬ。ここは、そういうルールなんだそうですから」
一瞬の静寂。
ベジータは言葉の首から手を離すと、震えだし笑いへと変わる。
「ク……ククク……ハーッハッハッハー!!」
突然大声で笑うベジータに、言葉は困惑の表情を隠せない。
「倒せる……倒せるぞ!! あのブロリーを、殺すことができる!」
どうやら、首輪の効力を使えばブロリーを倒せると踏んだらしい。
倒せる可能性が出ただけで、あまりにもテンションが違う。
「奴を倒し……真の最強が俺だと教えてやる! ハッハッハッハッハーッ!」
「―――でも、近づいて首輪を爆発させるなんて、できるんですか?」
「…………だっ、ダメだ……やはり、奴が最強のスーパーサイヤ人……逃げろ、殺されるぞ……」
テンションの高低が激しい。
プライドと恐怖心がごちゃ混ぜになっているようだった。
「……よかったですね。希望が見つかって」
可能性が低くても、望みがあるだけ幸せである。
言葉には、希望など残っていないのだから。
「……おい女。何を落ち込んでいるかは知らんが、このベジータさまの役に立ったことは褒めてやる。
何が望みだ? 頼みの一つは聞いてやろうじゃないか」
あまりに偉そうな発言に、思わず笑いそうになってしまう。
「まるで神様みたいですね。そこまでいうなら、人くらい生き返らせてみてくださいよ」
「なんだ、誰か殺されたのか? フン、それならばドラゴンボールでも集めて、生き返らせればいいだろう」
「………………………………………………はい?」
男は、当然のように希望を告げた。
よく理解できず、言葉は首をかしげ聞き返す。
「あ、の……イキカエラセル、って?」
「フン、当然だが知らんようだな。ドラゴンボールという7つの玉を集めれば、どんな願いでも叶えられる。
不老不死でも死者を生き返らせることも望むがままにな」
当然のように口にされる一字一句、言葉の耳には届いていた。
あの主催者たちと同じことを、目の前の男は言っているのだ。
「そういえば、この下らんゲームを思いついたクズどもも言っていたな。
死者を生き返らせることができると。やつらもドラゴンボールを……だが、俺たちを間接的にでも殺すことはできないはず……?」
少し考えていたベジータだったが、どうでもいいかのように思考を中断する。
「待っていろブロリーめ! このサイヤ人の王子であるベジータ様の力を思いしらせてやる!」
言葉のことなど、もう忘れてしまったかのようにベジータは歩き出す。
「まっ、待ってください!!」
言葉は、ベジータを必死に呼び止める。
自分の出した大声に、言葉自身がもっとも驚いた。
「(私……生きたいんだ。誠くんと生きたく、なったんですね?)」
希望にすがりたい。
ベジータの立ち直るさまを見て、言葉はそう思ってしまったのだ。
「待ってください! あ、あなたは優勝するつもりなんですか?
それなら、生き返らせてほしい人が……!」
「黙れ! 優勝だと……? そんなことに興味はない。
俺はただブロリーを仕留めるだけだ。その邪魔をする奴もな」
睨まれ、思わず一歩引いてしまう。
だが、目の前の男は優勝する場合と同様に誠を生き返らせることのできる希望の一つ。
誠を生き返らせることこそが彼女の望み。
なんとか恩を売れば、彼が優勝したとき、自分が優勝したときの2通りのパターンが生まれる。
言葉自身の命を度外視してだが、50人いたとして、1/50の確立が1/25に跳ね上がる。
「お願いです! そうだ、支給品……支給品を渡しますから!」
今まで見てもいなかったディパックの中身を取り出す。
「これはどうです? 当たりですよ、すごい武器です」
取り出したのは、重厚な銃器だった。
通称LANCER(ランサー)と呼ばれるアサルトライフル。
しかも、銃身には言葉も(料理で)よく使うチェーンソーまでついている。
「くだらんな。そんな武器など俺には不要だ」
だが、それを見てもベジータは顔色も変えない。
「待って、他にも……うっ」
次に出てきたのは、輝く石ころだった。
綺麗だが、宝石のようにも見えずベジータが欲しがるようにも見えない。
「ほ、他に……ああっ!」
最後に見つけた支給品に、言葉はイケルと確信した。
「こ、これです。これをあげます!」
「ほぅ、いったい何を……!」
ベジータは、言葉の持つものを見て……表情を強張らせた。
#aa(){{{ ,────ヽ
∞ ∞ )
/ 凵凵凵凵 .| /
| | の の | | |
ノ ( ワ レ′し
 ̄/| ̄ ̄ ̄ ̄\ ̄
/ .| |) )
し| ε/
.| |
| /⌒ヽ .| }}}
「ぜ、全裸のカワイイお人形です!」
これなら、興味を持ってくれるに違いないと言葉は確信していた。
なにせ、ブルマだどうの公然と口にする変態だ。こういうのが好きに決まっている。
「あ、何か穿いてる方がお好みですか? ブルマじゃないから欲しくないもんですか?」
返答はなかった。
よく見ると、ベジータはプルプルと震えている。
「ええと……喜んで……ませんよね?」
Mの真下に、青筋が浮かんでいた。
「キッサマァ……二度もベジータ様をコケにしやがってぇ!」
ベジータが掌を言葉に突き出すと、そこに光が集まっていく。
「消えて無くなれー!!」
先ほどの比ではない、大きな気弾が言葉へと迫っていく。
#aa(){{{ ,────ヽ
∞ ∞ )
/ 凵凵凵凵 .| /
| | の の | | |
ノ ( ワ レ′し
 ̄/| ̄ ̄ ̄ ̄\ ̄
/ .| |) )
し| ε/
.| |
| /⌒ヽ .|
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ヽ_ノ | /
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(__ノ ヽ_つ
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`Z____ヽ |、_ \ ノ ノ| / , -'' ̄ =',
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_/ /| / ̄ ̄\_ノ =_ ` ))
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ヽ_ノ | /
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\\( ⌒ ⌒ ´ ' .. 'ヽ.. / ´ )
;: ( ⌒ )=)´_ ⌒;: ⌒ .. ) ) // ニ==-
( ( nヽー‐'__;: _,、__ // `ヽ
二` - i l / 。 i / ゚ ヽ ; .) ) . .─-
)( ((.ゝ',: ヽ_ノ 、__ワ ノ ) 二=- )
ξ ⌒, ; (, __,-、_,,、  ̄ ) ) ) )
ゝ//'.. .(> >__,ノ ) )) ) =]3 二=‐-
lー-、. ; ゝ ., : Lヽ ノ, ; .: ., ) ) ノ ノ
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/;';/:::;/;/´フノ リ`゙i::::`、 あ…ありのまま 今 起こったことを話しますね
,/レ/;/!/○ ノ 、_!::!::;;i,
,/:/:/::::/ ,、 ○ リ:;:| i! 『変態さんが光線を出したと
,/::::/:::::/u i ヽ、_ |;ノi 思ったら、人形も出して相殺した』
,イ:::::;!:::::/| | フ /:::|
ノ,/::::/;::::::|:ヽ、 ヽ / /::|:::| な…何を言っているのかわからないと思いますが
/ /::::::::|:|::::::|::::::`メ、`___ ´,, イ:::::|:::ト、 私も何をされたのかわかりませんでした
/ /::;::::::|リヽ、|;/~ \|ヽ;::::::::::::::::::;|;イ `
ノ /::/::::::|::::::::/::::ヽΤ`+´`、:::::::::::::::リ;| 頭がどうにかなりそうでした…
i::::|::::::::|::::::/:::::ノ:´゙レ、ノ、_ノ、;::::::::::::::|;|
/:::/|::::::;/::::/:::/::::::::::::::ヽ´::::i`、:::::::::::|i! 高性能兵器だとか、私の黒魔術だとか
/;::||::::::;/:::::/;;;/::::::::::~::::::~::|::::|;、`メ;;::::|リ そんなチャチな理由じゃ断じてありません
レ´|:| !;;;;|::_;/_ソ;;::;:::;:::::;::::;:::::|:::;:i´~ー´:ノ
!j-ーイ_/,/,__|__|___|__|__|__|__ト;;;;/ もっと簡単な確かめ方の片鱗を味わいました
''゙´"/'´`|\:::::/===/:::::::::::|=== 「これ生き物じゃないですかwwwwwww」
^~~ ` `ソ::::::::/::::::::::ノ|::::::::|}}}
「な、なにぃ!?」
硬直する言葉とベジータ。
それとは反対に、言葉の手を抜け出し動き出す人形。
「……Do-Dai?」
全裸のヒトガタが喋った。
「……おい、なんなんだそいつは?」
「ま、待ってください」
言葉は急いでディパックの中を探る。
そこには、彼女(?) についての説明書きがあった。
「『ののワさん。アイドル、天海春香が余所見をしすぎたために生まれたクリーチャー。
特長:のヮの。よく転ぶ。単語程度の会話ができる。
主から離れず、自分に危険が迫ったとき戦う。』……だそうです」
「雑魚を支援するための生物か……面白いものを持っているじゃないか」
どうやら、僅かに興味を持ったらしいベジータに言葉は再び交渉する。
「お願いです、ベジータさん。誠くんを生き返らせてください! この子に興味があるなら、お渡ししますから……」
「そんなみっともない生き物を、この俺が持ち歩けるか!
そんなにこのベジータ様に忠誠を誓いたいなら、勝手に着いてきやがれ!」
そう言い放ち、ベジータは歩きだす。
「は、はい。必ずお役に立ちます!」
言葉も、ランサーを肩に担ぎその後をついて歩く。
「(ベジータさんは、ブロリーという人にしか興味がないようですね。
優勝に興味がないのは不安ですけど……私は、誠くんを生き返らせることができればいいんですし)」
方法や過程などどうでもいいのだ。
誠を生き返らせられるのなら、どんな手段でも構わない。
だから、言葉はベジータに協力することだけを専念する。
先ほどのやり取りからも、彼に反発する発言はプラスにはならない。
ビターン、と背後で音がした。
見ると、ののワさんが転んでいた。
「本当によく転ぶんですね。ほら、私に掴まってください」
両手に抱えたののワさんの感触は、とても心地がよかった。
「(ああ、誠くんの頭より柔らかい……いけません、何事も誠くんが一番なのに)」
それはともかく、と言葉はこの謎のクリーチャーに感謝する。
ののワさんがいなければ、言葉は死んでいたしベジータに同行することもできなかっただろう。
「(でも、妙ですね。ののワさんの説明書には、光線のことなんて書いてなかったのに)」
能力について、説明書に書いていないのはおかしい。
そう思っているとののワさんが答えた。
「石デスヨー」
「石? あ、それって……」
もう一度、ディパックの中をよく探す。
あの輝く石の他にやはり、説明書が存在していた。
「『魔法の石。触ると気円斬(仮名)が出せるようになる。
溜め撃ちで強力になり、植物を活性化させる力を持つ。
この石は小さいため、最大同時に一名までにしか力を与えられない。
石が破壊されると使用不能となる。
また、使用者が死亡した場合に石が無事なら最初に触れた人が再び力を得る』
……触っちゃったんですね」
ののワさんを見ると、のワっ☆と誤魔化している。
「私にはランサーがあるからいいですけどね。……それにしても」
よく見ても、裸。おしりにしか凹凸らしきものが見当たらない体。
「隠すものがないとはいえ……寒くないんでしょうか。
ブルマとは言いませんけど、何か穿くものでも……」
「おい!」
ベジータが立ち止まり睨む。
「着いてくるのは構わんが、一つだけ言っておく」
「は、はい!」
息を大きく吸い、
「ブルマとトランクスは……妻と息子の名前だ!!」
今日一番の叫び声を上げた。
【A-4 草原/一日目・黎明】
【桂言葉@SchoolDays】
[状態]:健康、病み具合沈静中
[装備]:ランサーアサルトライフル(350/350)@Gears of War2
[道具]:支給品一式、ののワさん@ののワさん、魔法の石(ののワさん使用中)@Heart Of Darkness
[思考・状況]
0:……個性的なお名前のご家族ですね。
1:どんな方法でも誠くんを生き返らせる。
2:ベジータに協力し、自分が死んだ場合でもドラゴンボールで誠くんを生き返らせてもらう。
3:上記の障害となる場合、殺人も行う。
4:ベジータのように圧倒的に強い相手には無理を避けたい。
※アニメ最終話後からの参戦です。
※希望を見出したため、ヤンデレ分は沈静化し、目のハイライトも戻っています。
※とりあえずベジータの方針に従います。
「(まったく……このベジータ様をなんだと思ってやがる)」
言葉を怒鳴った後、ベジータは足早に移動を再開した。
「(しかし、どうなっているんだ? あの程度の気弾を吹きとばせんだと?)」
最初の『何か』を狙った一発はともかく、二発目はそれなりの力を込めて気弾を放った。
だが、それはあっさりと相殺されてしまう。ちょっと泣けた。
「(それに、たった二発で疲労感を感じる。気の高まりも感じない……どういうことだ?)」
理由はわからないが、力が恐ろしいほどに抑えられているのを感じる。
そればかりか、ホールで感じられたブロリーの気も、今は感じられない。
「(遠くの気は探れないということか。さっきのも、ただの動物だったようだしな)」
この戦闘力でブロリーと戦えば、どうなることかと冷や汗をかくベジータ。
「(いや……おそらくはブロリーも同じ状況のはずだ。ならば、力の差も変わるまい)」
それでも相手にするのは厳しいが、奴には弱点が生まれている。
「(このちっぽけな爆弾で、伝説のスーパーサイヤ人様をふっとばしてやるぜ!)」
ニヤリと笑い……すぐに表情を硬くする。
「(だが、本当に勝てるのか? や、やはり逃げるべき……ええい、俺様ともあろうものがぁぁぁ!!)」
そう簡単に、折れた心は戻せない。
ベジータも、言葉も。
彼らの精神の行方はどちらに向かうのだろうか。
【A-4 草原/一日目・黎明】
【ベジータ@ドラゴンボールZ】
[状態]:健康、軽い疲労感
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品1~3
[思考・状況]
1:ブロリーの首輪を爆発させて殺す!
2:だが、本当にできるのか……?
3:地球人などあてにならんが、多少は期待しておくか。
4:くだらんゲームなどどうでもいいが、邪魔な奴はぶっ飛ばす。
※参戦時期は「燃え尽きろ!!熱戦・烈戦・超激戦」でブロリーの強さに戦意喪失している頃です。
※力が大きく制限されていることに気がつきました。
※1マス以上離れた相手の気を探れません。
※ニコニコ動画の影響で、テンションの高低が激しくなるときがあります。
そして、時間は月の去った後に戻る。
「やれやれ、意外と気づかれなかったなぁ」
そこには、月と別れた言葉が立っていた。
言葉は、髪の毛を少しいじる。
ピョコン
すると、髪の毛から隠れたもう一つの耳が姿を見せた。
人の耳とは違う、兎の耳。
「いやいや、ホント参ったよ。不完全なのは知ってたけど、耳が残っちゃうんだもん」
そう、この桂言葉。
デロン
「おっと、戻った戻った。胸の荷物も取れて軽い軽い」
化けた因幡てゐである。
「それにしても、いきなり危なかったなあ。あのMッパゲ、私を殺す気だったし」
そう、てゐは言葉とベジータの姿を隠れて見ていた。
ベジータの最初の一撃は、てゐを狙ったものだったのだ。
だが、気をうまく探れなかったことも幸いし、何かの小動物だと思ったようだ。
「まあ実際兎ですがね。……はぁ、早くまともな人間と合流したいねぇ」
初めに出会ったベジータと言葉は、入り込める空気じゃなかった。
そして、次にあった月。てゐにとって論外だった。
単独で行動していたこともある。だが、それよりも問題は他にあった。
「……死神に取り付かれた人間なんかと、一緒に行動できないって」
そう、因幡てゐにはリュークの姿が見えていたのだ。
「うっすらとしか見えなかったけど、あれって三途の川の船頭と仲間だよねぇ。
こんな殺し合いの場で死神に取り付かれるなんて、運の悪い人間もいたもんだよ」
日常的に死神の姿を見ることができる幻想郷の住人であること。
そして、死神と同様に人ならざる者……『生粋の妖怪』であること。
その二つが、死神リュークの姿を見ることができる原因だった。
だが、声までは聞こえなかった。
そのため、てゐは大きな勘違いを犯す。
夜神月は、死神に取り付かれているためもうすぐ死んでしまう、と。
だからこそてゐは変化し、誤解を招き、ゲームに積極的に乗るように仕向けた。
実際のところ、月がゲームに乗っているかどうかは本当に勘だった。
死神に取り付かれている以上、危ない橋を渡る気でいると思ったこと。
そして、夜神月という人間から自分と似た匂い……信用の置けない何かを感じたこと。
この二つだけで「ゲームに乗っているだろう」とブラフをかけたのだった。
「まあ、所詮キャリア十数年の人間。騙しあいで負けるわけにもいかないからねぇ」
邪悪な笑みを浮かべるてゐ。
その容姿ゆえ、誰しもが忘れてしまう。
彼女が、幻想郷ができるよりも以前から同じ容姿であるがゆえに。
1200年を超える年月を生きてきた、幻想郷最古参の一人なのだということを。
「千年生きようと兎は兎。半分も生きてない吸血鬼にも、下手すりゃ人間にも勝てないけどね。
わたしゃ、ずる賢さだけは誰にも負けたりしないのよ」
夜神月は、きっとうまく動いてくれるだろう。
たとえうまくいかなくても、すべては桂言葉に押し付けられる。
ベジータと言葉は、あまり集団を作るタイプとは思えない。
誤解を振りまけば、それを解くことは難しいだろう。
「さて、私も集団を探して身を守らないとね。
ベジータ、桂言葉、そして夜神月。ゲームに乗り結託した三人から逃げてきた、かわいそうな兎を保護してくれる人の下へ」
嘘をつくには真実を振りまくのが一番であり、その前準備は整っている。
「『妙な薬品で、私を殺そうとした月』。『それに失敗した途端、気弾で私を殺そうとしたベジータ』。」
半分は事実。そして、前半の嘘の証拠は月が持っている。
「賢い人間ほど、自分の失敗を疑わない。それすら上回る知略を、けして認めない」
胸に気をとられた月は、言葉本人と出会っても因幡てゐの存在を思い浮かべもしないだろう。
「からかうのも楽しいし、こういうときには勝手に自滅してくれる。まったく本当に―――」
リュークは、自分が見られていることに気がついていた。
だが、それを月に伝えることはない。
あの女がどんな企みをしているかは知らないが、リュークの知ったことではない。
問題は、月がこれからどれだけ面白く動いてくれるか。
月が追い込まれたとき、月は自分を楽しませてくれるだろうか。
「(どいつもこいつも、命がかかれば予期せぬ動きを見せてくれる。
他の動物じゃあ絶対に見れやしない。まったく、本当に―――)」
「『(やっぱり人間って……面白っ!)』」
二つの人外が、月下で笑った。
【B-5 平原/1日目。黎明】
【因幡てゐ@東方Project】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:共通支給品、上海人形@東方Project、変化の杖(6時間使用不可)@ドラゴンクエスト
[思考・状況]
1:集団にもぐりこみ機会をうかがう
2:その際にベジータ、言葉、月を危険人物として知らせて信用を得る。
3:何をしてでも生き残る
4:ベジータ、夜神月を警戒
※リュークが見えました。ただしはっきりとは見えず、声も聞こえません。
※月を、死神に憑かれて死が近い人間だと思っています。
【A-5 黎明】
【夜神月@ひぐらしがなくですの】
[状態]:健康
[装備]:アポロのクロスボウと矢筒(20/20)@チーターマン、ハイポーション@ハイポーションを作ってみた
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本思考:優勝しておっぱい帝国の神となる
1:殺しやすそうな参加者を探して装備を充実させる
2:ゲームに乗っていない集団と出会った場合、善人を装い近づく。
3:その際に桂言葉、初音ミクがゲームに乗っていることを知らせ、信用を得る。
4:初音ミク、桂言葉を警戒
※リュークが憑いています。デスノートは持っていません。
※人外の存在に、リュークの姿が見える可能性があります。
※出会ったのが桂言葉ではなく因幡てゐだと気がついていません。
支給品解説
ランサーアサルトライフル@Gears of War2
COG軍のトレードマーク的な武装。近-中距離に適応したフルオートマチックアサルトライフル。
GoW2初期装備にして最強の銃。というか、マウントされたチェーンソーこそが本体ともいえる。
最高難易度であっても一撃で敵を切断する様はこのゲームの魅力そのものである。
魔法の石@Heart Of Darkness
「どこにでもいる平凡な少年」アンディーに力を与えた魔法の石。
気円斬(別に切れるわけじゃない普通の気弾)が手から出せるようになる。(足から出せる奴もいる)
溜め撃ちすると、植物を種に戻したり木にしたりできる。(原作中ではリンゴ一個をリンゴの木に変えた)
原作では石が破壊されない限り何人でも能力がしよう可能。
ロワでは石のサイズも小さく、合計一名までに制限されている。
また、石が破壊されると能力も消える。
ののワさん@ののワさん
アイドルマスターのメインヒロイン、天海春香。
彼女の余所見している顔「のヮの」から派生し生まれたクリーチャー。
常に全裸でまったく動じない。なにを考えているかもわからない。
誤算家の一人である。
|sm47:[[愛の嵐]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|sm50:[[神様が見た月夜の臆病風]]|
|sm47:[[愛の嵐]]|[[投下順>00~50]]|sm49:[[TPO? 何それ美味しいの?]]|
||桂言葉|sm:[[]]|
||ベジータ|sm:[[]]|
|sm15:[[ころしてでも いきのこる]]|因幡てゐ|sm:[[]]|
|sm28:[[遥か遠きおっぱい帝国]]|夜神月|sm:[[]]|
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*ヤンデレは大変なフラグを投下していきました ◆CMd1jz6iP2
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「な……なんておっぱいだ」
僧侶から離れてすぐのことだった。
参加者から武器を奪い取る。
その決意を月から忘れさせる光景が、そこにはあった。
胸、バスト、おっぱい。
どんな言葉も陳腐に聞こえる、あまりにも圧倒的な新世界(バストワールド)。
目の前の女性は、まさにおっぱいだった。
「夜神月さん……良いお名前ですね」
「あなたの名ま……おっぱいも素敵ですよ。桂言葉さん」
『逆だぞ月』
向こうから話しかけてきたことで、なし崩しに自己紹介となってしまった月。
偽名を使えばよかったと思ったが、ここに誰がいるのかも知らない状態での偽名は危険だった。
情報交換した後は殺してしまおうか。月がそう思い始めたときだった。
「月さん。貴方は……殺し合いに乗っていますね?」
そう、言葉は口にした。
「(どうする……ごまかすか、殺すか?)」
一瞬の逡巡。それがまとまるよりも、言葉の口の方が速かった。
「お願いします……私のために、優勝してください!」
「なに?(……どういうつもりだ?)
人を殺せ。そんなことを頼んでくるとはどういうつもりか。
『油断するなよ。何か企んでるぜ』
「(言われずとも、わかってるs)ぶっはwww」
油断せずに行こう。そう思った次の瞬間、月は目を見開いた。
言葉が突然胸元のボタンを外しだしたのだ。
「お願いです!もし最後の二人になったなら、私のすべてを貴方に捧げます」
「す、すべてを?」
「はい。体も心も命も何もかも……貴方のものです」
たらりと垂れた鼻血を拭い、谷間を凝視しながら月は質問する。
「できれば教えてほしい。なぜ自分の命すら捨てて他人に優勝を頼む?」
その問いに、言葉は涙をうかべ語りだす。
「私は主催者たちに……大切な人を殺されました」
「なんだって?」
そこで思い出す。開始と同時に首を爆破された惨めな男のことを。
「(あいつか……?)」
「冴えない、ろくでもない人間でした。でも……私にはたった一人の大事な人だったんです!」
ついには泣き出してしまった言葉を、月は抱きしめる。
ものすごく当たった。数々のおっぱいを見てきた月にとっても脅威の100オーバーの感触。
「(新世界が、目の前に……これが……噂の当ててんのよ、か!?)」
『月が抱き寄せたんだろうに』
「ん、んん! そ、そうか……それで?」
「お願いです! どうか優勝して彼の敵を……主催者を殺して!」
「……わかった、約束しよう。だが、なぜ君が優勝を望まない?」
「……何のとりえもない私に、優勝などできるはずもありません。
強そうなお方に体を捧げることしかできない、はしたない女です」
その発言に、ニヤリと笑う月。
「なるほど……君はこれからも他の男に同様のことを続けるのか」
「はい……貴方を信じていないわけではありませんが、少しでも可能性を高めたいんです」
「……いいさ、それも手の内だ。君の殺し合いの扇動に期待しよう」
言葉は、ディパックから何かを取り出す。
小瓶から発生する悪臭に顔をしかめる月。
「貴方にもっとも期待する証明として―――毒薬です」
「支給品か……わかった、受け取ろう」
月が小瓶を受けとると、言葉は頭を下げその場を離れた。
「ああ、最後にいいかな」
「まだ、何か?」
「まだ聞いていないことがあった。……どうして僕がゲームに乗っていると? 当てずっぽうかい?」
月の問いかけに、言葉はクスリと笑い答えた。
「それは……女の勘、ということにしておいてください」
それを最後の会話に、二人は別れた。
『どうなんだ、あの女の言うとおりに動くのか?』
リュークの言葉に、月は悩むそぶりを見せ答える。
「……方針に何も変わりはない。あの女は何か隠している……信用できない」
『おいおい。だったら何で殺さなかったんだ?』
「決まってるだろ、利用価値があるからさ。あの女は確実に殺し合いを扇動する。
全員一人で殺すなんて、デスノートがなければ不可能。僕への危険も増すが、まだ時間はある」
その前に、装備を充実させなければと月は歩みを速める。
「さっきの毒薬の種類を聞き忘れたな。塩酸に近い臭いからして、劇薬に間違いないが……」
どう使うかは今後考えようと思考を切り替える。
「しかし、これで集団に出くわしたときの口上が増えたな。初音ミク、桂言葉。
ゲームに乗っている人間を二人も教えれば、信用も増すだろう」
『なんだ、月もゲームに乗ったんじゃなかったのか?
集団なんて、殺し合いに乗ってなさそうな連中と合流する気なのか?』
馬鹿だな、と月は言葉を続ける。
「集団を一人で相手にすれば、どんな弱そうな相手でも反撃を受けるかもしれない。
うまく入り込めれば、情報は手に入る、信頼を得て武器を貰える、スキをついて全滅させる。良いこと尽くめだ」
『なるほど……だが、そううまくいくかな?』
「どういう意味だ?」
しかし、リュークは答えない。いつものことなので、月も気にすらしない。
「しかし、さっきの女といい、僧侶のいう初音ミクといい、女は怖いなリューク」
『その女についてるおっぱいが、お前の目当てだろうに』
「ああ。本当に残念だよ。あんな極上のおっぱいを持つ女性を殺さないといけない。
……やはり脅して揉みしだくべきだったか!? いや、しかし……」
なやむ月を、リュークはいつものように眺め続けていた。
それより、少し時間をさかのぼる。
「誠くん……誠くん、誠くん……」
桂言葉は、殺し合いが始まってから一歩たりとも動いてはいなかった。
ただ、壊れたように愛しい人の名を呼ぶだけ。
卑しい女に命を奪われた伊藤誠。
その首を抱いて、永遠に帰る事のない船出をしたというのに。
気づけば、そこは海ではなく誠の首までも無くなっていた。
「どんな願いでも叶えてあげるよ。例えば死んだあいつを生き返らせたいとか、ね。―――」
あの右上と左上と名乗った二人は、たしかにそう言った。
それは、桂言葉の心をたしかに震わせた。
だが、それでも。
「無理に……決まってるじゃないですか」
誠を生き返らせる。そのために人を殺すことが必要ならば、言葉はためらわない。
世界のように恨みがあるわけではない。心は痛むだろうが、誠を得られることに代えられない。
問題は、桂言葉の実力にある。
居合い、弓道をたしなみ、馬にも乗れ、ヨットの操縦だってできる。
居合いに関して言えば、素人の太刀筋を読める程度には鍛錬を積んでいる。
―――たとえばだが、包丁を隠し持った女なら殺すことはできる程度には。
あのホールにいた人数を、言葉は正確に把握などしていない。
それでも、1クラスの生徒数以上は確実にいるのはわかった。
そのすべてを一人で殺せというわけではない。
半分どころか、その大部分が勝手に争い数を減らしていく。
ならば、その残った相手を皆殺しにすることができるか。
桂言葉の出した答えは、NO。
いくら純粋な実力差だけでは勝負は決まらないとはいえ、言葉はあくまで女子高生。
「直感に優れ、黒魔術に通じ、剣に覚えがある程度の能力」を持った女子高生だ。
だが、なにより言葉が諦めを抱いている大きな理由は、言葉自身にあった。
言葉は、疲れ果てていた。
イジメ、誠、世界、レイパー。心が折れ、砕け、貫かれ続けた日常。
恋敵も、愛する人も失った言葉の願いは、最期を悔いなく迎えることだった。
二度と笑うことも、口を開くこともない誠。
それでも、最期の時にそばにいてくれることが言葉はうれしかった。
「………マコト、くん」
残された幸せの結末を目指し、陸地を後にしたヨットの終点は殺し合いの場。
「絶望しました……二人きりにもなれない世の中に、絶望しました」
桂言葉は、生きる気力を失っていた。
「誠くんを返してください……返して……」
何度目かもわからない嘆きの声。そこに。
「おしまいだ……皆、殺される……」
言葉同様、一歩もそこを動かずに嘆くMッパゲの姿があった。
「誠くん……誠くん……」
「み、みんな逃げるんだ……勝てるわけがない……!」
「やっと二人きりになれたのに……」
「もうっだめだっ……おしまいだぁ……!」
「どうして邪魔するんです……私はただ誠くんと……」
「やめろトランクス……ブロリーに抵抗しても無駄だ……」
「……」
「逃げるんだぁ……せめてブルマを守ってやれぇ……」
「………」
横目で、ちらりと横の男を見る。
「やつは伝説のスーパーサイヤ人なんだ……か、敵うはずがない……」
男は、妙な服を着て、妙に尖がった髪型で……とにかく妙な男だった。
言葉同様に、何かに絶望していることは間違いなかった。
だが、時折下着の名前を連呼する変態の絶望などたかが知れる。
そう思ってから、どれほどの時間が経っただろうか。
「……いい加減にしてください」
「………何だ貴様は」
先に動いたのは言葉だった。
「さっきから……ブルマだのトランクスだとか……気持ち悪いですよ」
「なんだと……!」
呆けた表情をしていた男に、初めて怒りが感じられた。
「この女ァ……もう一度言ってみろ!!」
「女、なんて名前じゃありません。私には、桂言葉というなま―――」
男は、言葉の襟首を掴み片手で宙に持ち上げた。
「貴様ァ……このベシータ様を怒らせてそんなに死にたいかぁ!!」
襟首を掴まれ、宙ずりとなった言葉に、男は怒りのまなざしを向ける。
殺されてしまうのか。
そう思った言葉の予想は裏切られる。
「……ふんッ」
男は、無造作に言葉を放り投げ、座り込んでしまった。
「……殺し合いに乗る気はないんですか?」
「無駄だ……どうしたところで、ブロリーがいる限り俺たちは殺される」
さきほどから、ネガティブな原因をポツポツ語りだすベジータ。
伝説のスーパーサイヤ人。ここに来る直前まで戦っていた男は、とてつもない強さだという。
その男を、ベジータは最初のホールで見たという。
「サイヤの王子であるこの俺が、まるで歯が立たない……誰も、勝てるはずがない!」
「……その野菜の王子様は、女の子一人殺せないんですか?」
言葉は、サイヤ人だとかいう宇宙人の話は話半分に聞いていた。
変態の妄言。そう思っていたのだが。
「あまり……調子に乗るな!」
光弾。人間が出せるはずもない光を、掌からベジータは放った。
言葉の頬の脇を通ったそれは、後ろの茂みに当たり爆発を起こす。
「あ……」
「貴様ごとき一瞬で殺せる。口を慎むんだな」
言葉は心のどこかで認めてしまった。
目の前の男が、少なくとも普通の人とは一線を化す存在であることを。
同時に、なぜ自分のような一般人が巻き込まれたのかと思ってしまう。
もし自分に生きる気力があったとしても、生き残りようがないのではないか。
「ああ、そうか……」
言葉はふと、閃いたことを口にした。
「だから、首輪で誰でも殺せるんですね」
そう、ポツリと。
「…………なんだと?」
驚愕を顔に浮かべたベジータが、再び言葉の襟首を掴む。
「おい! 今なんと言った!」
「ッ……な、なにするんですか?」
「いいから、今言ったことをもう一度言えーー!!」
苦しさに耐えながら、言葉は同じ言葉を口にする。
「首輪で誰でも殺せる……ですか? だって、そうでしょう?
どんなに強くても、首輪さえ爆発すれば死ぬ。ここは、そういうルールなんだそうですから」
一瞬の静寂。
ベジータは言葉の首から手を離すと、震えだし笑いへと変わる。
「ク……ククク……ハーッハッハッハー!!」
突然大声で笑うベジータに、言葉は困惑の表情を隠せない。
「倒せる……倒せるぞ!! あのブロリーを、殺すことができる!」
どうやら、首輪の効力を使えばブロリーを倒せると踏んだらしい。
倒せる可能性が出ただけで、あまりにもテンションが違う。
「奴を倒し……真の最強が俺だと教えてやる! ハッハッハッハッハーッ!」
「―――でも、近づいて首輪を爆発させるなんて、できるんですか?」
「…………だっ、ダメだ……やはり、奴が最強のスーパーサイヤ人……逃げろ、殺されるぞ……」
テンションの高低が激しい。
プライドと恐怖心がごちゃ混ぜになっているようだった。
「……よかったですね。希望が見つかって」
可能性が低くても、望みがあるだけ幸せである。
言葉には、希望など残っていないのだから。
「……おい女。何を落ち込んでいるかは知らんが、このベジータさまの役に立ったことは褒めてやる。
何が望みだ? 頼みの一つは聞いてやろうじゃないか」
あまりに偉そうな発言に、思わず笑いそうになってしまう。
「まるで神様みたいですね。そこまでいうなら、人くらい生き返らせてみてくださいよ」
「なんだ、誰か殺されたのか? フン、それならばドラゴンボールでも集めて、生き返らせればいいだろう」
「………………………………………………はい?」
男は、当然のように希望を告げた。
よく理解できず、言葉は首をかしげ聞き返す。
「あ、の……イキカエラセル、って?」
「フン、当然だが知らんようだな。ドラゴンボールという7つの玉を集めれば、どんな願いでも叶えられる。
不老不死でも死者を生き返らせることも望むがままにな」
当然のように口にされる一字一句、言葉の耳には届いていた。
あの主催者たちと同じことを、目の前の男は言っているのだ。
「そういえば、この下らんゲームを思いついたクズどもも言っていたな。
死者を生き返らせることができると。やつらもドラゴンボールを……だが、俺たちを間接的にでも殺すことはできないはず……?」
少し考えていたベジータだったが、どうでもいいかのように思考を中断する。
「待っていろブロリーめ! このサイヤ人の王子であるベジータ様の力を思いしらせてやる!」
言葉のことなど、もう忘れてしまったかのようにベジータは歩き出す。
「まっ、待ってください!!」
言葉は、ベジータを必死に呼び止める。
自分の出した大声に、言葉自身がもっとも驚いた。
「(私……生きたいんだ。誠くんと生きたく、なったんですね?)」
希望にすがりたい。
ベジータの立ち直るさまを見て、言葉はそう思ってしまったのだ。
「待ってください! あ、あなたは優勝するつもりなんですか?
それなら、生き返らせてほしい人が……!」
「黙れ! 優勝だと……? そんなことに興味はない。
俺はただブロリーを仕留めるだけだ。その邪魔をする奴もな」
睨まれ、思わず一歩引いてしまう。
だが、目の前の男は優勝する場合と同様に誠を生き返らせることのできる希望の一つ。
誠を生き返らせることこそが彼女の望み。
なんとか恩を売れば、彼が優勝したとき、自分が優勝したときの2通りのパターンが生まれる。
言葉自身の命を度外視してだが、50人いたとして、1/50の確立が1/25に跳ね上がる。
「お願いです! そうだ、支給品……支給品を渡しますから!」
今まで見てもいなかったディパックの中身を取り出す。
「これはどうです? 当たりですよ、すごい武器です」
取り出したのは、重厚な銃器だった。
通称LANCER(ランサー)と呼ばれるアサルトライフル。
しかも、銃身には言葉も(料理で)よく使うチェーンソーまでついている。
「くだらんな。そんな武器など俺には不要だ」
だが、それを見てもベジータは顔色も変えない。
「待って、他にも……うっ」
次に出てきたのは、輝く石ころだった。
綺麗だが、宝石のようにも見えずベジータが欲しがるようにも見えない。
「ほ、他に……ああっ!」
最後に見つけた支給品に、言葉はイケルと確信した。
「こ、これです。これをあげます!」
「ほぅ、いったい何を……!」
ベジータは、言葉の持つものを見て……表情を強張らせた。
#aa(){{{ ,────ヽ
∞ ∞ )
/ 凵凵凵凵 .| /
| | の の | | |
ノ ( ワ レ′し
 ̄/| ̄ ̄ ̄ ̄\ ̄
/ .| |) )
し| ε/
.| |
| /⌒ヽ .| }}}
「ぜ、全裸のカワイイお人形です!」
これなら、興味を持ってくれるに違いないと言葉は確信していた。
なにせ、ブルマだどうの公然と口にする変態だ。こういうのが好きに決まっている。
「あ、何か穿いてる方がお好みですか? ブルマじゃないから欲しくないもんですか?」
返答はなかった。
よく見ると、ベジータはプルプルと震えている。
「ええと……喜んで……ませんよね?」
Mの真下に、青筋が浮かんでいた。
「キッサマァ……二度もベジータ様をコケにしやがってぇ!」
ベジータが掌を言葉に突き出すと、そこに光が集まっていく。
「消えて無くなれー!!」
先ほどの比ではない、大きな気弾が言葉へと迫っていく。
#aa(){{{ ,────ヽ
∞ ∞ )
/ 凵凵凵凵 .| /
| | の の | | |
ノ ( ワ レ′し
 ̄/| ̄ ̄ ̄ ̄\ ̄
/ .| |) )
し| ε/
.| |
| /⌒ヽ .|
,. -───- 、
/ \
/ ▽ ▽
/ △ △|
| | |ノ|_∧_∧_ト |
> . | |/Τヽ /Τヽ| |
_/ | |ヽノ __ヽノ (| |
`Z____ヽ |、_ \ ノ ノ| /
/\|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄レ ̄ ̄ ̄ ̄つ
_/ /| / ̄ ̄\_ノ
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ヽ_ノ | /
/⌒ ___ ̄ヽ
> < | /
(__ノ ヽ_つ
,. -───- 、
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| | |ノ|_∧_∧_ト |
> . | |/Τヽ /Τヽ| | _ ー ̄ ̄)
_/ | |ヽノ __ヽノ (| | のワ -  ̄`:,
`Z____ヽ |、_ \ ノ ノ| / , -'' ̄ =',
/\|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄レ ̄ ̄ ̄ ̄つ三三三三 _-―  ̄=_ )
_/ /| / ̄ ̄\_ノ =_ ` ))
/ / | /
ヽ_ノ | /
/⌒ ___ ̄ヽ
> < | /
(__ノ ヽ_つ
\\ . -‐- . :: . -‐- 、 // . , / _ ヽ
\\( ⌒ ⌒ ´ ' .. 'ヽ.. / ´ )
;: ( ⌒ )=)´_ ⌒;: ⌒ .. ) ) // ニ==-
( ( nヽー‐'__;: _,、__ // `ヽ
二` - i l / 。 i / ゚ ヽ ; .) ) . .─-
)( ((.ゝ',: ヽ_ノ 、__ワ ノ ) 二=- )
ξ ⌒, ; (, __,-、_,,、  ̄ ) ) ) )
ゝ//'.. .(> >__,ノ ) )) ) =]3 二=‐-
lー-、. ; ゝ ., : Lヽ ノ, ; .: ., ) ) ノ ノ
 ̄, :. ,//. , ;ー─ - - '. , \\\ -'
| / \ j冫`ヽ /
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| ||\ u _ム,,,,,,,,、__──'''''´
|、_| / ,, ヽ、
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/,, /| , /: ! ヽ、
`~'''‐'、 /;; ! \
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____,......、_
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,/´;::´;::::::;:::::,,;:::;;; ;,、:\
/;';/:::;/;/´フノ リ`゙i::::`、 あ…ありのまま 今 起こったことを話しますね
,/レ/;/!/○ ノ 、_!::!::;;i,
,/:/:/::::/ ,、 ○ リ:;:| i! 『変態さんが光線を出したと
,/::::/:::::/u i ヽ、_ |;ノi 思ったら、人形も出して相殺した』
,イ:::::;!:::::/| | フ /:::|
ノ,/::::/;::::::|:ヽ、 ヽ / /::|:::| な…何を言っているのかわからないと思いますが
/ /::::::::|:|::::::|::::::`メ、`___ ´,, イ:::::|:::ト、 私も何をされたのかわかりませんでした
/ /::;::::::|リヽ、|;/~ \|ヽ;::::::::::::::::::;|;イ `
ノ /::/::::::|::::::::/::::ヽΤ`+´`、:::::::::::::::リ;| 頭がどうにかなりそうでした…
i::::|::::::::|::::::/:::::ノ:´゙レ、ノ、_ノ、;::::::::::::::|;|
/:::/|::::::;/::::/:::/::::::::::::::ヽ´::::i`、:::::::::::|i! 高性能兵器だとか、私の黒魔術だとか
/;::||::::::;/:::::/;;;/::::::::::~::::::~::|::::|;、`メ;;::::|リ そんなチャチな理由じゃ断じてありません
レ´|:| !;;;;|::_;/_ソ;;::;:::;:::::;::::;:::::|:::;:i´~ー´:ノ
!j-ーイ_/,/,__|__|___|__|__|__|__ト;;;;/ もっと簡単な確かめ方の片鱗を味わいました
''゙´"/'´`|\:::::/===/:::::::::::|=== 「これ生き物じゃないですかwwwwwww」
^~~ ` `ソ::::::::/::::::::::ノ|::::::::|}}}
「な、なにぃ!?」
硬直する言葉とベジータ。
それとは反対に、言葉の手を抜け出し動き出す人形。
「……Do-Dai?」
全裸のヒトガタが喋った。
「……おい、なんなんだそいつは?」
「ま、待ってください」
言葉は急いでディパックの中を探る。
そこには、彼女(?) についての説明書きがあった。
「『ののワさん。アイドル、天海春香が余所見をしすぎたために生まれたクリーチャー。
特長:のヮの。よく転ぶ。単語程度の会話ができる。
主から離れず、自分に危険が迫ったとき戦う。』……だそうです」
「雑魚を支援するための生物か……面白いものを持っているじゃないか」
どうやら、僅かに興味を持ったらしいベジータに言葉は再び交渉する。
「お願いです、ベジータさん。誠くんを生き返らせてください! この子に興味があるなら、お渡ししますから……」
「そんなみっともない生き物を、この俺が持ち歩けるか!
そんなにこのベジータ様に忠誠を誓いたいなら、勝手に着いてきやがれ!」
そう言い放ち、ベジータは歩きだす。
「は、はい。必ずお役に立ちます!」
言葉も、ランサーを肩に担ぎその後をついて歩く。
「(ベジータさんは、ブロリーという人にしか興味がないようですね。
優勝に興味がないのは不安ですけど……私は、誠くんを生き返らせることができればいいんですし)」
方法や過程などどうでもいいのだ。
誠を生き返らせられるのなら、どんな手段でも構わない。
だから、言葉はベジータに協力することだけを専念する。
先ほどのやり取りからも、彼に反発する発言はプラスにはならない。
ビターン、と背後で音がした。
見ると、ののワさんが転んでいた。
「本当によく転ぶんですね。ほら、私に掴まってください」
両手に抱えたののワさんの感触は、とても心地がよかった。
「(ああ、誠くんの頭より柔らかい……いけません、何事も誠くんが一番なのに)」
それはともかく、と言葉はこの謎のクリーチャーに感謝する。
ののワさんがいなければ、言葉は死んでいたしベジータに同行することもできなかっただろう。
「(でも、妙ですね。ののワさんの説明書には、光線のことなんて書いてなかったのに)」
能力について、説明書に書いていないのはおかしい。
そう思っているとののワさんが答えた。
「石デスヨー」
「石? あ、それって……」
もう一度、ディパックの中をよく探す。
あの輝く石の他にやはり、説明書が存在していた。
「『魔法の石。触ると気円斬(仮名)が出せるようになる。
溜め撃ちで強力になり、植物を活性化させる力を持つ。
この石は小さいため、最大同時に一名までにしか力を与えられない。
石が破壊されると使用不能となる。
また、使用者が死亡した場合に石が無事なら最初に触れた人が再び力を得る』
……触っちゃったんですね」
ののワさんを見ると、のワっ☆と誤魔化している。
「私にはランサーがあるからいいですけどね。……それにしても」
よく見ても、裸。おしりにしか凹凸らしきものが見当たらない体。
「隠すものがないとはいえ……寒くないんでしょうか。
ブルマとは言いませんけど、何か穿くものでも……」
「おい!」
ベジータが立ち止まり睨む。
「着いてくるのは構わんが、一つだけ言っておく」
「は、はい!」
息を大きく吸い、
「ブルマとトランクスは……妻と息子の名前だ!!」
今日一番の叫び声を上げた。
【A-4 草原/一日目・黎明】
【桂言葉@SchoolDays】
[状態]:健康、病み具合沈静中
[装備]:ランサーアサルトライフル(350/350)@Gears of War2
[道具]:支給品一式、ののワさん@ののワさん、魔法の石(ののワさん使用中)@Heart Of Darkness
[思考・状況]
0:……個性的なお名前のご家族ですね。
1:どんな方法でも誠くんを生き返らせる。
2:ベジータに協力し、自分が死んだ場合でもドラゴンボールで誠くんを生き返らせてもらう。
3:上記の障害となる場合、殺人も行う。
4:ベジータのように圧倒的に強い相手には無理を避けたい。
※アニメ最終話後からの参戦です。
※希望を見出したため、ヤンデレ分は沈静化し、目のハイライトも戻っています。
※とりあえずベジータの方針に従います。
「(まったく……このベジータ様をなんだと思ってやがる)」
言葉を怒鳴った後、ベジータは足早に移動を再開した。
「(しかし、どうなっているんだ? あの程度の気弾を吹きとばせんだと?)」
最初の『何か』を狙った一発はともかく、二発目はそれなりの力を込めて気弾を放った。
だが、それはあっさりと相殺されてしまう。ちょっと泣けた。
「(それに、たった二発で疲労感を感じる。気の高まりも感じない……どういうことだ?)」
理由はわからないが、力が恐ろしいほどに抑えられているのを感じる。
そればかりか、ホールで感じられたブロリーの気も、今は感じられない。
「(遠くの気は探れないということか。さっきのも、ただの動物だったようだしな)」
この戦闘力でブロリーと戦えば、どうなることかと冷や汗をかくベジータ。
「(いや……おそらくはブロリーも同じ状況のはずだ。ならば、力の差も変わるまい)」
それでも相手にするのは厳しいが、奴には弱点が生まれている。
「(このちっぽけな爆弾で、伝説のスーパーサイヤ人様をふっとばしてやるぜ!)」
ニヤリと笑い……すぐに表情を硬くする。
「(だが、本当に勝てるのか? や、やはり逃げるべき……ええい、俺様ともあろうものがぁぁぁ!!)」
そう簡単に、折れた心は戻せない。
ベジータも、言葉も。
彼らの精神の行方はどちらに向かうのだろうか。
【A-4 草原/一日目・黎明】
【ベジータ@ドラゴンボールZ】
[状態]:健康、軽い疲労感
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品1~3
[思考・状況]
1:ブロリーの首輪を爆発させて殺す!
2:だが、本当にできるのか……?
3:地球人などあてにならんが、多少は期待しておくか。
4:くだらんゲームなどどうでもいいが、邪魔な奴はぶっ飛ばす。
※参戦時期は「燃え尽きろ!!熱戦・烈戦・超激戦」でブロリーの強さに戦意喪失している頃です。
※力が大きく制限されていることに気がつきました。
※1マス以上離れた相手の気を探れません。
※ニコニコ動画の影響で、テンションの高低が激しくなるときがあります。
そして、時間は月の去った後に戻る。
「やれやれ、意外と気づかれなかったなぁ」
そこには、月と別れた言葉が立っていた。
言葉は、髪の毛を少しいじる。
ピョコン
すると、髪の毛から隠れたもう一つの耳が姿を見せた。
人の耳とは違う、兎の耳。
「いやいや、ホント参ったよ。不完全なのは知ってたけど、耳が残っちゃうんだもん」
そう、この桂言葉。
デロン
「おっと、戻った戻った。胸の荷物も取れて軽い軽い」
化けた因幡てゐである。
「それにしても、いきなり危なかったなあ。あのMッパゲ、私を殺す気だったし」
そう、てゐは言葉とベジータの姿を隠れて見ていた。
ベジータの最初の一撃は、てゐを狙ったものだったのだ。
だが、気をうまく探れなかったことも幸いし、何かの小動物だと思ったようだ。
「まあ実際兎ですがね。……はぁ、早くまともな人間と合流したいねぇ」
初めに出会ったベジータと言葉は、入り込める空気じゃなかった。
そして、次にあった月。てゐにとって論外だった。
単独で行動していたこともある。だが、それよりも問題は他にあった。
「……死神に取り付かれた人間なんかと、一緒に行動できないって」
そう、因幡てゐにはリュークの姿が見えていたのだ。
「うっすらとしか見えなかったけど、あれって三途の川の船頭と仲間だよねぇ。
こんな殺し合いの場で死神に取り付かれるなんて、運の悪い人間もいたもんだよ」
日常的に死神の姿を見ることができる幻想郷の住人であること。
そして、死神と同様に人ならざる者……『生粋の妖怪』であること。
その二つが、死神リュークの姿を見ることができる原因だった。
だが、声までは聞こえなかった。
そのため、てゐは大きな勘違いを犯す。
夜神月は、死神に取り付かれているためもうすぐ死んでしまう、と。
だからこそてゐは変化し、誤解を招き、ゲームに積極的に乗るように仕向けた。
実際のところ、月がゲームに乗っているかどうかは本当に勘だった。
死神に取り付かれている以上、危ない橋を渡る気でいると思ったこと。
そして、夜神月という人間から自分と似た匂い……信用の置けない何かを感じたこと。
この二つだけで「ゲームに乗っているだろう」とブラフをかけたのだった。
「まあ、所詮キャリア十数年の人間。騙しあいで負けるわけにもいかないからねぇ」
邪悪な笑みを浮かべるてゐ。
その容姿ゆえ、誰しもが忘れてしまう。
彼女が、幻想郷ができるよりも以前から同じ容姿であるがゆえに。
1200年を超える年月を生きてきた、幻想郷最古参の一人なのだということを。
「千年生きようと兎は兎。半分も生きてない吸血鬼にも、下手すりゃ人間にも勝てないけどね。
わたしゃ、ずる賢さだけは誰にも負けたりしないのよ」
夜神月は、きっとうまく動いてくれるだろう。
たとえうまくいかなくても、すべては桂言葉に押し付けられる。
ベジータと言葉は、あまり集団を作るタイプとは思えない。
誤解を振りまけば、それを解くことは難しいだろう。
「さて、私も集団を探して身を守らないとね。
ベジータ、桂言葉、そして夜神月。ゲームに乗り結託した三人から逃げてきた、かわいそうな兎を保護してくれる人の下へ」
嘘をつくには真実を振りまくのが一番であり、その前準備は整っている。
「『妙な薬品で、私を殺そうとした月』。『それに失敗した途端、気弾で私を殺そうとしたベジータ』。」
半分は事実。そして、前半の嘘の証拠は月が持っている。
「賢い人間ほど、自分の失敗を疑わない。それすら上回る知略を、けして認めない」
胸に気をとられた月は、言葉本人と出会っても因幡てゐの存在を思い浮かべもしないだろう。
「からかうのも楽しいし、こういうときには勝手に自滅してくれる。まったく本当に―――」
リュークは、自分が見られていることに気がついていた。
だが、それを月に伝えることはない。
あの女がどんな企みをしているかは知らないが、リュークの知ったことではない。
問題は、月がこれからどれだけ面白く動いてくれるか。
月が追い込まれたとき、月は自分を楽しませてくれるだろうか。
「(どいつもこいつも、命がかかれば予期せぬ動きを見せてくれる。
他の動物じゃあ絶対に見れやしない。まったく、本当に―――)」
「『(やっぱり人間って……面白っ!)』」
二つの人外が、月下で笑った。
【B-5 平原/1日目。黎明】
【因幡てゐ@東方Project】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:共通支給品、上海人形@東方Project、変化の杖(6時間使用不可)@ドラゴンクエスト
[思考・状況]
1:集団にもぐりこみ機会をうかがう
2:その際にベジータ、言葉、月を危険人物として知らせて信用を得る。
3:何をしてでも生き残る
4:ベジータ、夜神月を警戒
※リュークが見えました。ただしはっきりとは見えず、声も聞こえません。
※月を、死神に憑かれて死が近い人間だと思っています。
【A-5 黎明】
【夜神月@ひぐらしがなくですの】
[状態]:健康
[装備]:アポロのクロスボウと矢筒(20/20)@チーターマン、ハイポーション@ハイポーションを作ってみた
[道具]:支給品一式
[思考・状況]
基本思考:優勝しておっぱい帝国の神となる
1:殺しやすそうな参加者を探して装備を充実させる
2:ゲームに乗っていない集団と出会った場合、善人を装い近づく。
3:その際に桂言葉、初音ミクがゲームに乗っていることを知らせ、信用を得る。
4:初音ミク、桂言葉を警戒
※リュークが憑いています。デスノートは持っていません。
※人外の存在に、リュークの姿が見える可能性があります。
※出会ったのが桂言葉ではなく因幡てゐだと気がついていません。
支給品解説
ランサーアサルトライフル@Gears of War2
COG軍のトレードマーク的な武装。近-中距離に適応したフルオートマチックアサルトライフル。
GoW2初期装備にして最強の銃。というか、マウントされたチェーンソーこそが本体ともいえる。
最高難易度であっても一撃で敵を切断する様はこのゲームの魅力そのものである。
魔法の石@Heart Of Darkness
「どこにでもいる平凡な少年」アンディーに力を与えた魔法の石。
気円斬(別に切れるわけじゃない普通の気弾)が手から出せるようになる。(足から出せる奴もいる)
溜め撃ちすると、植物を種に戻したり木にしたりできる。(原作中ではリンゴ一個をリンゴの木に変えた)
原作では石が破壊されない限り何人でも能力がしよう可能。
ロワでは石のサイズも小さく、合計一名までに制限されている。
また、石が破壊されると能力も消える。
ののワさん@ののワさん
アイドルマスターのメインヒロイン、天海春香。
彼女の余所見している顔「のヮの」から派生し生まれたクリーチャー。
常に全裸でまったく動じない。なにを考えているかもわからない。
誤算家の一人である。
|sm47:[[愛の嵐]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|sm50:[[神様が見た月夜の臆病風]]|
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