夜間飛行~ダークネス・その4~
その日の夕方は、行方不明の女児の死体が発見されたニュースで持ちきりだった。
しかし、発見した露伴はそれをホテルの部屋で見つめていた。
かほりは、ベッドにぐったりと横たわっていた。
やはり、刺激が強すぎたようだ。
「…先生」
「うん?」
「…あの子、最後…ありがとうって」
「…ああ」
「本当に…探してほしかったんですね…」
かほりのその声には答えず、露伴は視線を窓の外へ移した。
もう夕日が西の山の稜線に沈んでいく。
死んでいた彼女も、この光景を再び見たかったのだろう。
そう思うと、露伴の胸には思わずこみ上げるのを感じた。
「…これも縁だろうからな」
「ええ…」
■■■
そのころ、雪魅のとある場所で、縁の夢に現れていたあの金髪の少女が日傘をくるくる回しながら歩いていた。
「あーあ…ダークネス、見つかっちゃった…」
そういいながら、携帯テレビで梨佳の死体が見つかったというニュースを見ながら呟く。
しかし、彼女の口元にはやはり笑みが浮かんでいた。
少女の背後には、黒い姿のスタンドがたたずんでいた。
「そろそろ、私も会いに行こうかな…靖子ちゃんに」
くすくす笑いながら少女は、スキップして歩いていく。
明るい金髪は、夕日の照り返しを浴びて美しく輝いていた。
しかし、その笑い声には何処かぞっとさせるような響きが含まれていた。
無邪気さゆえの、残酷さが…。
―ダークネス・完―
最終更新:2009年09月25日 22:23