キャンペーンセッティング:交わりの街ワラクナ


概要

 舞台・キャラクターだけ連続で、エピソード的には単発を遊ぼう、というセッティングです。
 キャンペーン名はそのまま「ワラクナ冒険記」もしくは略して「ワラクナ」にしましょうか。

舞台設定

 背景世界は「背景世界:サームプリア」を使用します。

交わりの街ワラクナ

 冒険の舞台となるワラクナは、西方文明圏の東の外れに位置します。
 中原や南方に接続する、文化の交差点に形成されつつある都市です。

ワラクナの歴史


  • 文明の交差地
    • ワラクナにはかつて公国があり、狡猾で残忍なワラクナ公と、勇猛な騎士達により守られてきました。
    • というのも、ワラクナは文明の交差する地であり、中原や南方の他文明による侵略を度々受けてきたという歴史があるからです。

  • ワラクナの防衛
    • つい最近までも、ワラクナは侵略を受けていました。
    • 侵略者は、赫教帝国。原父の生まれ変わりを称する邪悪な預言者に率いられた大軍勢です。
    • ワラクナ公や騎士達は血を流し、全てを投げうちながらこれに抵抗しました。
    • 父や兄弟、譜代の家臣が次々と死んでいく中、ゲリラ戦術や焦土作戦まで駆使し、そして最終決戦で、かろうじて侵略者を撃退します。

  • 決戦と荒廃
    • 決戦場はワラクナが見下ろす大平原でした。公はワラクナが背後に抱える母なる湖の堰を切り崩し、平原をぬかるみへと変えたのです。
    • 主力のオーク騎兵が足を取られ機動力を失ったところに、大魔術師として知られるワラクナ公は、連日猛吹雪を引き起こして侵略者を凍死させます。
    • 実に数十万の兵が死んだと言われ、軍勢を率いていた預言者も凍傷で手足を失いながらかろうじて落ち延びたとされています。
    • かくしてワラクナの地は守られますが、勝利の代償は大きなものでした。騎士達はあらかた死に絶え、ワラクナ公とその一族も過酷な魔法儀式で命を落としました。
    • 城と村々は湖水により押し流され、「黒い森と湖の公国」と謳われた美しきワラクナは、ただの荒れ果てた「地域」になってしまいました。

  • 遺跡と復興の兆し
    • 荒れ果ててしまったワラクナですが、ある物が見つかった事で注目を受けます。
    • そのあるものとは、古代帝国時代の遺跡でした。遺跡はワラクナ湖底、あるいは焦土作戦の一環で焼き払われた森林などあちこちから見つかります。
    • 手つかずの大規模遺跡は魅力的なもので、人や富が流入し始めます。

  • ワラクナの現在
    • 流入した人と富により新たな権力機構が生まれつつある新しいワラクナ。
    • 文字通り全てを賭して戦ったのに、全てを失って公国として秩序を維持できなくなった旧公国の末裔からすれば当然業腹でしょう。
    • ですが、ワラクナを異文明の蹂躙から守るには、我が物顔で闊歩する新参の力が必要です。
    • そんな危うさを孕みつつ、今日もワラクナは発展を続け、各地の遺跡は盗掘屋を飲み込み続けています。

ワラクナの地理

  • ワラクナ
    • ワラクナは、西方文明圏の東の外れ。南北に走るオストー川中流と、ワラクナ山地の間にある丘陵・平地に広がります。
    • 平地部分は低木林や草原が広がり、農地としても利用される一方で、丘陵や山地は深い森に覆われています。

  • ワラクナ山
    • ワラクナ山はカルデラを形成する一連の山々の総称です。
    • 特に中央にある火口丘を「ワラクナ山」と称する事もありますが、この火口丘は古代王国期に噴火を起こし、山体崩壊して今は馬蹄型カルデラになっています。

  • 旧ワラクナ
    • 旧ワラクナは、ワラクナ山のすそ野を駆け降りたゲビルグス川の流れが緩むあたりにあります。
    • そこは先の赫教による侵攻における決戦場ともなった平地でもあり、軍勢もろとも土石流に押し流され、今は荒れ果てた湿地となっています。

  • 新ワラクナ
    • 新ワラクナは、先の戦で砕かれたワラクナ湖の堰のあたり。水位が下がった事で陸地になった旧湖底部分に広がりつつあります。
    • 元々はワラクナ湖底から現れた古ワラクナを始めとする遺跡群からの出土品を集積し、西方と交易を行う拠点として生じ、次第に肥大したものです。
    • (「発展」というのが正しいのでしょうが、城壁もなく、政治的にも安定しているとは言い難い状況のままただ人口が増え続ける現状は、「肥大」と呼ぶ方が適切でしょう)
    • 新ワラクナは主にゲビルグス川の北岸に栄えています。南岸はワラクナ山の外カルデラにあたる外輪山の影となり岩がちで寒冷で、居住する上で快適とは言えないからです。
    • 都市西側の湖岸には、新ワラクナの中心となる商業地区があります。政治の実質上の中枢である商人議会はここにあります。
    • その北東側、山体崩壊が作り出した斜面は、水こそ不便なものの日当たりが良く眺望にも優れ、高価な水道システムを維持できる富豪たちの住まいが立ち並ぶ山の手地区となっています。
    • 山の手も東寄りは、邸宅ではなく、行政のこまごまとした施設や、ワラクナの軍事と治安を司る聖堂騎士団の拠点があります。
    • 中央広場を挟んで都市の東側には、職人や、都市内の日常的な商取引を行う商店が立ち並ぶ下町があります。下町は人口増加に伴って日々拡大しつつあり、川の南岸にも広がりつつあります。
    • これらの外側に広がるのが貧民街です。貧民街は人気のない南岸や、未開発の東側に「勝手に」形成されていて、行政上は「都市の外」になります。

  • 古ワラクナ
    • 古ワラクナは、近年発見された古代王国期の都市遺跡の名称です。これは近年の命名で、元々は異なる名前で呼ばれていたはずです。
    • 古ワラクナはワラクナ山カルデラの外輪山を天然の城壁としつつ、火口丘の熱をエネルギーとして利用する大都市であったと考えられていますが、学術的な調査に基づく説ではありません。
    • その所在はちょうど、ワラクナ湖の湖底、あるいは山体崩壊で流れ出した土砂の下にあり、その規模は分かっていません。
    • (巨大ワームのようなある種の生物を利用して拡張し、使いたい部分だけを使っていたと思われ、どこまでが「都市」だったのかは非常に判別が困難です)
    • 古ワラクナは古代王国期、何らかの理由で出ていく事になり、放棄するためにワラクナ山最後の噴火と山体崩壊が引き起こされた、というのが新ワラクナ市民の通説です。
    • 一方で、それは発掘品の価値を高めるため古代王国期の技術を「盛っている」という批判もあります。真相は分かりません。

ワラクナの街

※政治機構なんかをざっくり紹介する予定。
 あるいはボルタック商店とかそのへんを紹介するだけでいいかも。

  • 街の所在
    • 旧公都は崩壊し、泥で埋まってしまっている。そのため、ワラクナ湖底の遺跡のほとりに、遺跡の建材を流用して新しい街を作っている。
  • 街の雰囲気
    • 猥雑で活気に溢れている。各地から人が集まっているため、他地域では見られないような多様な種族が暮らしている
    • トラブルが起こらないはずもなく、詐欺や喧嘩は日常。発展に対してインフラ整備がまるで追い付いていない状態。
    • 治安や衛生状態の良し悪しは極端で、中央や山の手は整然としているが、外縁部では殺人も珍しくない。

  • 政庁
    • 領主はおらず、主に騎士団と商人達からなる議会による合議制。
    • 今は初期の力関係が継続し、ある種ツーカーで運営できているが、執政官を選出するシステムすら整っておらず、様々な法整備が急がれている。
    • ※あんま関わりなさそうなので未定でもいいかと思うんですが、立ち位置決めかねてます。足を引っ張る味方、立ち向かう敵、助けが必要な同志、等々。

  • 各勢力
    • 騎士団
      • 公国ではなく、西方から守りの要としてやってきた修道騎士団。
      • 多くは高潔でそれなりに聡明だが、融通が利かない者や、成り上がり志向の野心家など様々な人員がいる。
    • 商人たち
      • 遺跡資源に集まってきた商人達。都市形成の中心となる連中。
      • 私利私欲で凝り固まった浅ましい連中だけど、一番平和的で、会話ができる人々。
      • ワラクナにおける秩序の担い手(金と意見を出すだけで、手を動かすのは騎士団とかだけど)。
    • 冒険者
      • 一山当てようと群がってきた傭兵や山賊、脱走農奴やチンピラども。
      • 個々人で見れば意外と普通の奴もいるが、全体としてはワラクナの治安を乱すならず者である。
    • 公国の生き残り
      • まとめ役だった人達がほぼ死に絶えただけで普通にいる。
      • そういう事情なので、いわば「ベテランや経営者が突然死に絶えた会社」みたいな状態で、潜在的な力はあるが、意志を持てるかどうかという意味で新生ワラクナにおいて影響力を持っていない。
    • 貧民街のまとめ役
      • ワラクナ市政から弾かれてしまっているが、間違いなくワラクナという都市を支えている。そんな人々が暮らすのが貧民街である。
      • そうした地域は本当にスラム化し、不潔な無法地帯となっているような一角もあるが、住人達の自治意識が高く、独立村のように秩序が保たれている区画もある。
    • 周辺の村々
      • 本当に近隣の村々はワラクナの庇護下に入り、ワラクナに食料供給などを行っている。
      • だが少し離れた多くの村々は、領主を失い、自衛のため自ら武装して独立した「小国」のようになっている。そうした独立村を長く放置すれば、おかしな勢力が入り込んでワラクナ内に新しい「王国」を築くような事態に繋がるかもしれない。
    • 中原や南方からの勢力
      • 結構入り込んでるけど侵略してきた預言者が失脚したので、すぐまた侵略とかそういう話はない。というか元々通商はあった。預言者がイキっただけ。


住人たち

名前 "繋ぎ屋"フォサ
種族 ヒューマン
性別 女性
クラス 非戦闘
属性 未定
立場 フィクサー
印象 蛇っぽい大人の女 目的 復古 性格 情が深い
    • ワラクナで新進気鋭のフィクサー。ワラクナに流れ込むならず者「冒険者」から腕の立つ者を囲い込み、クライアントに繋いでいる。
    • ならず者の代名詞にすぎない「冒険者」を、腕の立つプロフェッショナル集団へと昇華させたいと考えている。
    • 成り上がりの途中のような立場だが、公国崩壊前は貴族令嬢だったという噂があるが、真相は知られていない。
    • PC達は彼女に腕と人格を買われた「冒険者」になる。
    • それなりに切れる。PCとはそれなりに友好的だけど、ビジネスの話をするのでお互い「油断ならない」感覚はある。
    • 「女狐」などと呼ばれており、本人も気に入っているが、目がギョロリと目立つので陰では「蛇」とあだ名されており、大変傷ついている。

名前 コリ・タケチロ
種族 ワレン
性別 女性
クラス 非戦闘
属性 未定
立場 トレーダー
印象 少女にしか見えない 目的 立身 性格 生真面目
    • 少女のような歳に見られがちだが、一応大人であるらしい。
    • はるか東方から流れて来たワレンの娘。正しくは「タヌマ・タケイチローの娘コルリ」との事だが、発音が複雑で誰も覚えない。
    • 身分の割に学があり、物腰が柔らかいので、荒くれもの揃いの冒険者の抑え役として頼られる事が多い。
    • 商売で身を立てようと考えており、冒険者ではないのだが、"繋ぎ屋"の信任が厚いのは、そうした理由による。
    • 気弱で善良。それなりに知見はあるが、判断を任せるととんでもない損を招き寄せる「損な性分」の娘。
    • フォサの部下と言う訳ではないが、妹分のように扱われ、周囲からもそう思われている。

名前 ヤバンナ
種族 ヒューマン
性別 男性
クラス ファイター
属性 混沌/中立
立場 宿屋の主人
印象 不細工な巨漢 目的 家族 性格 寂しがり
    • ガガンとは戦友で、怪我を機に引退した。今でも片足を引きずっている。
    • 最終決戦を運よく生き延び、戦災未亡人であった現妻(名前未定)を助けてワラクナで商売を始めた。
    • 口が悪く粗暴で手も早いが、面倒見がよく意外と慕われている。
    • 妻の連れ子の娘と、妻との間に出来た息子がいる。どちらも良く懐いているが、そのせいかガガンみたいな強面を全然怖がらず無防備なのが心配。

ルール類


選択ルール類

  • 能力値の決定:「能力値のカスタマイズ」……ON
    • 基本的に6つを割り振る方式、もしくはポイントバイのカスタマイズを推奨するけど、ランダムで決めても良い。
  • マルチクラス:……ON
  • 特技:……ON
  • 荷重ルール:……OFF
    • 持ち上げと運搬も基本的には、特に必要な場面では加味する、程度で回す。
    • 何を携帯しているか~は細かく見ないで、「常識で判断」ぐらいで回す。
    • (逆に「嵩張るのであまり持ち運べない」みたいな品物も出て来るかも)
  • 配置ルール:基本的にスクエア方式を採用。↓で補足
  • オリジンのカスタマイズ(ターシャの万物釜):……ON
    • ただし、NPCには基本的に適用しない。
    • 種族には種族の個性があって、その「偏見」は生まれるだけの理由がある(全て正しいわけではないが)。

  • 使用サプリメント
    • 基本的に「出版されているなら全て使用可」とする。
    • ただ、背景世界を自作にする都合、解釈や設定を変更する必要がある場合もあるかも。
    • (ソードコースト冒険者ガイドのクラスオプション等)

自作ルール類

 ※元は「回避ルール」て名前で別Wikiにまとめていましたが、整理する意図で「躱身ルール」として当Wikiに移動しています。

インスピレーションカード

 そのまま適用します。

お金と財産レベル(検討中)

 そのまま適用します。PCの財産レベルは、「キャラクターのレベルと同じ」とします。

追加データ

追加種族「ワレン」

 ※設定等はサームプリアのそれに準じる。
  • ワレンの特徴
    • 能力値上昇:任意の能力値2つが+2ずつ上昇する。
    • 年齢:ワレンは十代後半で成年に達する。ほとんどの者の生涯は百年にも満たない。
    • 属性:ワレンの多くは純朴で、傾向として善良に寄っているが、邪悪な個体もいる。
    • 体格:多くは150cm~170cmの範囲に収まるが、規格外に小柄/大柄なものもいる。サイズは中型である。
    • 移動速度:基本的な歩行移動速度は30フィートである。
    • 言語:ワレンは独自のワレン語で会話・読み書きを行う。さらにPCとして登場するワレンは共通語での会話・読み書きも出来る。
    • 深い習熟:任意の技能/道具/武器および、軽装/中装/重装鎧と盾から任意に4つを選び、これに習熟する。

 実はワレンではないワレン以外の種族について:
 ワレンの中には、アーラコクラやコボルドなど、実はワレンではない(が、混血によって混ざった)種族の者もいます。
 そのような場合には、ワレンを含んだバスタードとしてデータを作成してください。

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最終更新:2024年05月27日 01:00