「真理とは、理念のために生きること以外のなんであろうか。」
『A Study in Scarlet』
「大変な誤解ですな。どこにでもいる、ただの公務員ですよ。
【名前】
リョウジ・ゴトウ(後藤 椋持)
【容姿】
やや色素の抜けて茶色がかった黒髪をオールバックに撫で付けて、余った髪を後ろ結びにした、中年痩躯の男。撫できれなかった癖毛が、何束か生え際や後頭部からハネている。無精髭が目立つ。身長は175cmほど。少しだけ「こけた」頬。
基本的には公私問わずフォーマルなスーツ姿。ただし着崩していることも多く、特にシャツやネクタイは少々派手な色物を選ぶことも。フレームの細い眼鏡をしばしばかけている。
いつも気だるげで、無気力そうでいて、然しどこか底知れない覇気を感じ ── る、ような。それはきっと、濁ったようで切れ長の、深い光を宿した茶の瞳がそう思わせている。腰には、リボルバーを収めたホルスター。
【能力】
「ヴェスパー・マティーニ」――Vesper Martini:シェイクで、ステアでなく
破壊力-D スピード-B 射程距離-B
持続力-C 精密動作性-A 成長性-D
半径25m以内において、音波の指向性を操る能力。実質的に音を消したり、逆に小さな音を集めて大きく響かせたり、はたまた遠くの音を聞いたり、仲間にだけ聞こえる会話ができたりする。
出力を最大まで発揮すれば、衝撃波による物体の破壊もできる。威力としては普通に拳銃で撃った方が遥かに早くまた強烈――ただし、座標指定のピンポイントな精密攻撃が可能という利点もある。
また室内で火器類を扱う際、耳栓等が要らないのも地味に便利。全体的に諜報に向いていて、直接攻撃には一工夫必要なタイプの能力。
特に戦闘に応用できそうなのは、対峙する相手の衣摺れや呼吸や心音などを「集める」ことで、その手の内をある程度推察する技術、だろうか?
【装備】
法執行機関向けのリボルバー。装弾数6発、.357マグナム使用。ダブルアクション。後藤が使用するのは4インチモデル。
削り出し加工による工作精度の高さが特長で、幾つかの特殊部隊に採用された実績もある。しかし高精度の加工法は価格の高騰にも繋がり、民用・軍用ともに大きなシェアは得られていない。
本来、水国警察が公式に採用しているタイプの拳銃ではない。きっと、彼自身の個人的なこだわり。
特殊用途短機関銃。主に要人警護を目的として開発されたマシンピストルに近いサブマシンガン。特筆すべき点として「折り畳んだ状態」で持ち歩くことができる。
折り畳んだ際の外観は小型のアタッシュケースに欺瞞されており、コッキングレバーだけで展開することが可能。持ち手となるキャリングハンドルにはアイアンサイトまで備えられている。
装弾数30発。9mmパラベラム弾使用。フルオート/セミオート可変式。不意打ちには十二分に過ぎるくらいの性能
.338ラプア・マグナムを使用する、法執行機関向けとなるボルトアクション式の対人狙撃銃。彼の場合、主にサプレッサーを付けて運用する。
ブルパップ式でもあり、全長は短く納まりつつも優れた射程距離と命中精度を持つ。またトリガーグループの先に予備のマガジンを保持するホルダーを有しており、装弾数の4+1発を撃ち尽くしても素早い再装填が可能。
故にその外見は、「2つのマガジンから給弾を受けている」ような奇妙なものでもある。基本的に戦闘ロールでは使う機会がない。普段から持ち歩いてもいない。ゴトウの役柄的にもモブ撃ち用。
【性格】
典型的な昼行燈、気の抜けた中間管理職 ── のような顔をして、その実態は怜悧な頭脳を持ち合わせた「切れ者」。あまり表出こそしないが本質としては実直な正義漢であり、自身の信ずる「社会的正義」を遂行する為には手段を選ばない。
持ち合わせた道徳性や倫理観が比較的「普通」であった為に「正義」を名乗れている節があり、その意味では革命家に近い気質。良くも悪くもそれを自覚しており、自身の「留め金」となり得る人間を求めている。そして、其れはきっと
彼女であった。
【戦闘方法】
直接的な戦闘は得意でない。一応ながら警察らしい格闘術の心得はあるが、能力込みでチンピラ数人を蹴散らせる程度。銃の腕前は中々だが、あまりホルスターから抜きたがらない。
【概要】
「
水の国」
外務八課の課長を務める男。かつては陸軍情報部の所属であった、後に警察高位の警邏機構に転属された、その怜悧さと容赦のなさ故「カミソリ」の異名で畏れられた、──等という噂もあるが、定かでない。
確かなのは、なにかを「しでかして」異動させられ、警察内にて彼一人が配属された陸の孤島に左遷された、 ── なのに八課という極秘部隊の隊長を務めるようになった、ということ。
名目上、現在の彼はかつて彼が昼行燈を務めていた警察内の窓際部署に所属し続けている。情報筋によれば当該部署は、内外かかわらず様々な書類送還の手続を司るクッション役であったとのこと。
飼い殺しにされていた筈の彼が何故そのような役職を与えられていたのかは定かでないが、彼の広く深いコネクションはどうやら其処に由来するものらしい。
【追想】
今のところは「協力」。ごく自然に話しただけなのに、随分と怖がられてしまった。ともあれ ── 取るべき首の数は、両の手じゃ足りなさそうだ。 ……… 部下が世話になったね。
今のところは「協力」。底の知れない相手。改めて自分が敵に回す連中のスケールを思い知らされる。だから、人間らしく、立ち向かうしかない。 ……… 次の輪廻があるのなら、どうか、幸せに。
今のところは「協力」。円卓の王。その手先として、世界を引っ掻き回すことを約束した。しっかり手土産も用意した。 ……… 先に潰れたりするなよ?
今のところは「協力」。
公安三課、騙し絵の女。虚神どもの三文芝居はおれたちの手で終わらせる。そうだろう? ……… 所詮、あんなものは台本の束に過ぎない。
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いろいろ |
- 名前の元ネタは、言わずと知れた後藤警部補。というか5割くらいはそのまんま。後は荒巻課長とか、加持さんとか、レームとか、ヒューズとか
- 異名までそのまんま。正直、節操がなかったと反省している
- CV:石塚運昇、または大林隆介。「だからッ! 遅すぎたと言っているんだッ!!」←いつか言わせたい
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最終更新:2018年08月01日 19:32