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ノーチェさんの一日(学園世界編)

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ノーチェさんの一日(学園世界編)


 『学園世界』。
 多くの学校が、多次元融合現象を引き起こしている一つの結界内に広がる空間の通称。
 一つの世界を結ぶ結界が存在している以上、その空間は「世界」と呼ぶのが相応だろう。

 この学園だらけの世界にある存在は、当然学生・教員など学校関係者がほとんどを占める。
 ほとんど、というのは、数少ない例外として学校関係者でない者も何人かは存在するということだ。
 そういった存在は、この世界最高の権力を持つ『極上生徒会』の管轄となっており、例外なく『極上生徒会』直属機関の構成員となっている。
 そうでなければ『学校』以外のものを受け入れない律を持つこの世界に存在することが難しい、という点もあるのだが。

 これは、そんな数少ない『例外』の内の1人の、ある日のお話。


 ***
 朝―――AM6:00

 学園世界居住区E-1029。それは、あるアパートを指すIDである。
 二階建ての、なんだかややボロいワンルームアパート。
 そのアパートからは、毎日この時間になると定番の音楽が響いてくる。

 てんてーててっててて てんてーててっててて
 『腕を前から挙げて、背のびの―――』

 ……訂正。音楽と声が響いてくる。
 その部屋の中では、もぞもぞとせんべい布団が動いたかと思うと―――ばさり、と布団が一瞬ひるがえる。
 そこには、長い銀の髪をばさりと寝癖を放りっぱなしに、黒いリボンを足首につけた、ベビードールにかぼちゃパンツの、コウモリ柄の寝巻きを着た少女。
 彼女は慌てて掛け布団を吹っ飛ばしたまま、音楽に合わせて元気に体を動かす。

 5分後。
 彼女は今の今まで音楽と声を流していた、ガムテープの補修の見受けられる、ゴミ捨て場から拾ってきたラジオの電源を落とすと、溜息。

「……しまったでありますよ、また今日も最初に間に合わなかったであります」

 ……日課なのか、それは。

 閑話休題。
 彼女はその長い銀の髪をどこからともなく取り出したブラシで、鏡を見ることもなく器用に二つの束に分けて高い位置で足元の黒いリボンでくくる。
 俗に言うツインテールスタイルになった彼女は、やはりどこからともなく黒とフリルがふんだんに使われた服―――こちらも俗にゴスロリと呼ばれるものを取り出す。
 慣れたように袖を通し、ボタンを留め、ホックを上げる。ガーターベルトを留め、襟を正し、ホコリを払い、フリルを整える。
 これもまた鏡を見ずに完璧に整える。

 それを一通り終えてよし、と呟くと彼女はやはりどこからともなく大きな水晶玉を取り出してぺたりと手のひらをつけ、しばし目を閉じる。
 彼女はその鬼灯のような赤く大きな瞳を開くと、ぐっと拳を握る。

「今朝はエリーの工房にお邪魔でありますなっ!」

 そう言って、どこへともなく水晶球を片付け、部屋を後にする準備を即座に整えると、彼女はまだ陽が昇りだしたばかりの外へと駆け出した。
 そんな彼女の名は―――ノーチェと言った。


 ***

 朝―――AM6:30

 学園世界内・ザールブルグ王立魔法学校(アカデミー)近く。
 学生達に貸し出されている寮兼工房の近くにある、とある工房兼店舗。

 朝食を作るために台所に立っているのはこの工房の共同経営者の1人である錬金術士、エルフィール―――通称エリーだ。
 最後の一品を完成させて、切り分けた後リビングに持っていく。
 リビングの大きなテーブルについているのは、大きいのが1人と小さいのが2人。

「エリー、今朝はどこから覚えてきたの?」

 フォークを構えて臨戦態勢なのは長い卵色の髪の女性。
 ザールブルグアカデミーで教鞭をとり、この工房の共同経営者でもあるもう1人の錬金術士、マルローネ―――マリー。
 その隣の席に陣取る、黒い服の小さいの―――『妖精』と呼ばれる種族の男の子、パセックが歌うように言う。

「昨日は『トーフ』の入った『ミソシル』だったよね」
「その前は『ゾースイ』だった。卵がふわふわでおいしかったよ」

 それに被せるように言うのは、もう1人の小さいの。『妖精』の女の子、プルシャである。
 パセックとプルシャは、この工房に錬金術を学びにきているのだ。
 エリーが最後の一品を食卓に置く。タルト生地に卵と生クリーム、ほうれん草にベーコンを入れて、オーブンで焼いた一品。
 自慢げに彼女は言う。

「えへへ、昨日は委員会の帰りにちょっと遠出してみたんです。
 そしたら、そこでエリスさんに会っちゃいまして」
「エリスちゃんって、アレだっけ。お菓子作りがすごく上手で有名な」
「お菓子コンテストで3人同着1位になった子です。
 お菓子以外にもご飯も作ってるらしくって、教えてもらったんですよ。『キッシュ・ロレーヌ』っていうらしいです」

 8つに切り分けられたキッシュを一つずつとり、簡素なパンにハーブ入りのウィンナー。そして自家製ミスティカティ。
 今日は、学校が転移する前のザールブルグの朝食と大きくは変化のない食卓である。
 錬金術師の業というヤツなのか、彼女たちは新しいものへの好奇心でどこまでも動いていってしまう。
 それが、学園ごとザールブルグが転移してしまった後の朝食メニューにも出てしまったようである。

「なるほどエリス直伝でありましたかー。
 むむむ? けれどこのコクは生クリームだけではそうそう出るものではないと思うのでありますが……」
「あ、それは自家製のシャリオチーズを削って溶かしてあるんで、す……って」

 エリーがそんな評価を下した相手の方を見ると、立ち食いキッシュを行っているゴスロリ―――ノーチェがいた。
 ノーチェは口の中のものを飲み下し、おぉ、と呟く。

「これがザールブルグ名物シャリオチーズでありましたか。
 独特の風味と味わいが、どうやっても他の施設では出ないからと品薄になってる名産の」
「おや? あなたはノーチェちゃんだっけ?」
「その通りであります。そちらはマリーでありますな? いつもエリーからお話は聞いてるでありますよ」
「いやいやァ。あたしもエリーから色々聞いてる、なんかすごい水晶玉持ってるんだってね?」

 と、そこで世間話を展開しようとする2人に、エリーが割って入る。

「ま、待って! ノーチェ、なんでここにいるのっ?」
「なんでって……ご飯食べに来たでありますが」
「『当たり前』みたいな顔でそういうこと言わないっ!」


 むぐむぐ、とキッシュの残りを飲み下すとノーチェは月衣に手を突っ込んだ。

「冗談は置いておくとして、前にあげるって約束してたものをお届けしにきたでありますよ」

 言って取り出すのは、拳大の大きさの円筒状の物体。
 それを手渡しながら彼女はウィンナーをどこからともなく取り出した竹串で串刺しにしながら答える。

「ほら、前に言ってたでありましょう? 『練氣銃』っていう特殊な道具の話。
 銀之助とこの間あった時に、一個もらったのでありますよ。
 これを『練氣銃』に装填することで、複数回に分けて中に込めた『能力』を使用することが可能になるのであります」

 都立朝日奈高校に在籍する高校生、五十鈴 銀之助(いすず ぎんのすけ)の所有する、『能力者の力を込め、好きな時に好きな分量を放出する』道具が『練氣銃』である。
 エリーは、それをはじめて見た時からどういう原理で動いていて、どういう原理でその効果を発揮するのかをずっと知りたがっていたのだ。
 渡された練氣銃の弾を、目を輝かせて宝物のように見つめるエリー。
 ノーチェは半分以上かじり終えているウィンナーをぽい、と口の中に放りこみつつ続ける。

「それの中には『風』が今入ってるみたいでありますな。
 あと、銀之助に言ったらエリーと話がしてみたいとのことでありましたから、連絡先を渡すように言われてるであります。
 そこに挟まってるメモに携帯の番号があるでありますから、アカデミーに行った時にでもかけてみるといいでありますよ」
「あ……ありがとうノーチェ! 早速行ってくる! マリーさん、箒一本持って行きますね!」
「はーい、気をつけてねー」

 そう言うと、エリーは慌ててパンを一つくわえて、戸口に立てかけてある彼女謹製の「空飛ぶほうき」を手に取って、空へと飛び上がる。
 探究心がうずいたら、何をおいても駆け出してしまうのは錬金術士の 悪いクセ(さが)である。
 ともあれ、嵐のようにエリーが出て行った後。
 ノーチェはエリーの皿の上にあったキッシュに手を出そうとし―――マリーにその手を握られた。

「それはそれとして、エリーに届けものするのとウチで勝手にご飯食べてくことは別問題だよねェ」
「あ―――やっぱり、でありますか?」

 あいまいに笑ってごまかそうとするノーチェに、マリーはうん、と頷きながら笑顔で言った。

「錬金術士をなめるなヨ」

 結局。
 ノーチェは朝ご飯の代金としてどこからか手に入れた缶ビールと大吟醸『鬼嫁』、
そしてエルクレストのゴミ捨て場に捨てられていた魔導銃(キャリバー)を渡すことになるのだった。


 ***

 昼―――AM11:00


 極上生徒会管理棟内東棟5階、通称『執行部室』。
 その部屋でノーチェは、1人書類を整理していた。

 この時間帯は大抵学生の執行委員たちは皆授業中。
 よって、いつも彼女ともう1人しかこの部屋にはいないのだが、例によってというべきか、もう1人は本日3件目の事件の調停に向かっている。
 近くのカメラと水晶玉で過程を記録しているから、帰って来てから事情を聞き、改めて調書を作ってからの方が報告書の作成はしやすい。
 今のところ、報告書・始末書の類は昨日長門と初春が2人ともいてくれたお陰で一掃されている。
 実を言うと委員の中でもこういったことを任せられない人間がいるためちょっとたまりこんでいたのである。
 自分の分はなんとかできるのは、職務上覚えた宗介と美遊、実際は上流階級な教育を受けている美琴、授業で論文を書くことのあるエリーなど。
 逆に言えば、他の人間はできないと言っても過言ではない。そりゃあ溜まるってもんである。

 ともあれ今日の2件のうち1つは作ってしまっているし、もう1つはちょっと気になるところがあるので後回し。
 よって、今彼女はこれまで作られた書類の整理を行っているのだった。

 報告書の写しを案件・時期ごとにファイルに整理し、見出しをつける。
 たったそれだけの作業であるにも関わらず、発足してからの事件や掃討戦の数を考えると、すぐに終わることでもない。
 報告書・始末書の類は日ごとに増えるために、いつかやらねばと思いつつずっと放りっぱなしになっていたのである。
 ともあれ、片付けるだけならそれほどの時間を必要とはしない。作業そのものは2時間程度で終わった。
 最後のファイルを閉じ、棚に入れて大きく伸び。

「ん~……一仕事終わったでありますよっ。
 じゃあ次は―――」

 呟きながら、ごそごそと月衣からいくつかの物品を取り出す。

「―――お仕事(ほんぎょう)、といくでありますかな。
 えーと、魔力を溜めた宝石と、CCDカメラと、悪魔の羽衣と、グラビ結晶と、簡易幻術(ステルス)の魔装スタンプと、魔力変換回路と、エーテライトと……」

 そう言って取り出したものを、組み合わせ、糸や回路でもの同士をつなぎ、最後に透明な半球状のカバーでそれをまとめる。
 そうしてできた3つの500円玉大の半球は、よく見れば微妙に浮いていて、半球の一点から半透明な紐状のものが出ている。その形はネズミのようにも見える。
 3つの半球に、ノーチェはぺたぺたぺた、と自分の血を落とす。
 血の雫が半球に落ちると、同時に小さく輝きを放って、やがて血の痕も残らず光は消える。
 それを見て、よし、と呟くと誰にともなく宣言する。

「簡易使い魔の、完成でありまーす!」

 厨房ですか?
 閑話休題。
 ともあれ、彼女は3つのネズミに人差し指を立てて語りかける。

「いいでありますか? これだけの強力な結界が張られているのでありますから、維持するエネルギーの発生する元があるはずであります。
 それをシステムの一つである愛子に流すルートがあるのはわかってるのでありますが、残念ながらそれをたどるのは難しいであります。
 これまでわたくしを含め、たくさんの住人がそれをたどろうとして、けどあまりに細分化されすぎてたどるのを断念したほどでありますからな。
 だったら発想を変えるであります。
 結界というのは世界をまとめるもの。一つの世界をまとめ、外とを区切る境を結界と呼ぶのであります。
 つまり、他世界への干渉と、結界によって行われているこの世界の世界律の維持は別の機構で行っていると考える方が自然。
 この二つが同じ存在によって行われているとするのならば、世界融合の際のエネルギーの発生源を調べれば結界維持を行っている方も芋づる式、というわけであります」


 もちろん、その二つが同じ存在によっておこなわれている、という確証があるわけではない。
 が、結界が「学園世界にいる者を外に出さない」ものであり、ここが「異世界から学校を転移させた世界」な以上、この二つが無関係という可能性は薄いと彼女は考えた。

 そこで作ったのがこのネズミ型の使い魔だ。
 次に学園が転移した時、そのエネルギーがどこから来ているものなのかを計測し、どこが学校を転移させているエネルギー源なのかを調べるもの。
 それがわかれば、この世界の成り立ちを理解するために大きな一歩となる。
 しかし、ここで彼女は大きく溜め息。

「……もっとも、ちょっと広くなりすぎたこの世界にたった3匹では無謀もいいところなわけでありますが。
 まだまだ学校転移は起きてるわけでありますし、気長に行くでありますかな。
 できれば量産したいところでありますが、あり合わせで組んだこの小ネズミも試験運転みたいなところがあるでありますし」

 手立てとして考え付きはしたものの、せめて小ネズミ型の偵察機が機能するか確認してからでないと量産もできない。
 せめて何かしらの実績が見られてから協力を申請しようと考えているわけなので、先の長い話である。
 気を取り直し、彼女は命令を続けた。

「ともかく、あなた達が上手くいけばこの世界の解明に一歩近づくであります。
 各自気合を入れて頑張るでありますよ。では、健闘を祈るであります!」

 彼女の言葉に小ネズミたちは一度回って肯定の意を示し、壁を伝って外に出て行った。
 あとは小ネズミたちがきちんと機能することを祈るしかない。
 そのまま、彼らが出て行った外をじっと見ていたその時、がらりと戸を開けて部屋の主が帰ってきた。

 さぁ―――始末書と報告書タイムの始まりだ。
 せめて他の委員が来るまでは自分1人でなんとかせねば。


 ***

 夜―――PM8:00

 始末書&報告書タイムを終え、いくつか仕事は明日回しにしたものの、ノーチェは朝出てきたアパートの前に帰ってきていた。
 他の委員も、東棟に寝泊りする1人を残して完全下校時間までに帰宅することが基本的に義務付けられているため、今日は早めに解散している。

 彼女の部屋は2階であるが、ちょうど自分の部屋の真下の部屋の前に立つと、こんこんとノックした。
 中から眠そうなふぁーい、という眠そうな声。どうやら中の彼女も起きているようだ。
 ドアノブを回し、中に入る。
 そこには、やけにファンシーな寝巻きを着た少女が眠そうに目をこすりながらベッドに座っていた。
 彼女の名は「弓塚さつき」という。

 基本的には彼女はザールブルグアカデミー内に居住スペースがあるのだが、ここ数日はとある任務のため、一週間の契約でノーチェの下の部屋を借りていたのだった。
 ノーチェは月衣の中から、さつきへの差し入れを取り出す。

「はい、調達してくるのにちょっと手間取ったでありますがA型の血でありますよー。
 他のご飯も調達したでありますが、とりあえずこれ飲んで目を覚ますであります」
「んー……ありがとー」

 渡された輸血パックにストローをつなぎ、ちゅうちゅうと吸うさつき。
 その姿は実に自然で、まるでオレンジジュースでも飲んでいるかのようである。
 一気に飲み干すと、彼女は笑顔をノーチェに向ける。


「おはようノーチェ。差し入れありがとね」
「いえいえ、さつきはお仕事どうでありますか? 確か契約はあと2日くらいでありましょう?」
「うん、なんとかなりそうかな。ノーチェの方は?」
「今日はまた大変だったのでありますよー……仕事上がりの間際にはどこからあらわれたのか『鬼』の軍勢が居住区近くに出てきましてな。
 帰ろうとしてた委員あわてて呼び止めてなんとか退治に協力してもらったのでありますよ」

 はぅ、と溜め息をつくノーチェに同情しつつ、さつきは制服を取り出す。
 彼女の活動時間帯は夜―――ほとんどの生徒が完全下校時間を迎えた後が彼女の仕事の時間である。
 ノーチェはそれを察したのか、月衣からごそごそと他の差し入れを取り出す。

「えーっと。こっちが朝ご飯の時にマリーに持っていくように言われたパンとチーズで、こっちが見知らぬお兄さんからいただいた○まい棒。
 あと、お水のペットボトルであります。さつきもお仕事の時間のようでありますし、わたくしはおいとまするでありますな」
「ありがとう。あ、それから昨日のきんぴらごぼうおいしかったよって作った人に伝えておいてくれると嬉しいな」

 言って、さつきはノーチェが昨日きんぴらごぼうを入れて持ってきたタッパーを渡す。

「昨日の、と言うと……あぁ、透(とおる)の作ったきんぴらでありますか。
 わたくしもお礼を言いに行きたいのはやまやまでありますが、朝ご飯を昨日いただきに行ったら、食べてる最中に夾(きょう)にたたき出されたでありますからなぁ……。
 器返しに行く時にでも言っておくでありますよ」

 答えてタッパーを受け取ると、ノーチェは月衣にそれを放り込む。
 そして彼女はガッツポーズをとりながら、さつきに告げる。

「じゃあ、頑張るでありますよさつき。
 困ったらいつでも電話するであります。わたくしもどちらかといえば夜行性でありますから、お手伝いはできると思うでありますよ」
「頼りにしてる。じゃあ、また明日ね、ノーチェ」

 さつきも同じくガッツポーズを取りながら、ノーチェに返す。
 それを見ながら、ノーチェはさつきの部屋を出た。


 ***
 そらを見上げながら、上の階に向かう階段を登る。
 空の月は白いまま、欠けた月を昇らせている。その月を見上げ、彼女は目を細める。

「また明日も、忙しそうでありますな」

 そう言って。『極上生徒会』所属・執行委員の1人は明日に思いをはべらせる。
 この世界に住みはじめて出会った人々と、まだ見ぬ明日がどんなものになるのかに期待を寄せながら。
 明日はどんな人々と、どんな話ができるのか。そんなことを期待しながら。

 吸血鬼の少女は帰途についた。


fin

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