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ナイトウィザード!クロスSS超☆保管庫
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ナイトウィザード!クロスSS超☆保管庫

第01話

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nwxss

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第一話《ここは地獄である》


8月に起こった東京地下核爆弾事件からしばらく経過したある日。
公館のデスクに積まれる始末書の山を見渡し、事後処理作業に追われ、
現在、武原仁(たけはらじん)は書類との格闘の真っ最中であった。

神聖騎士団の大規模な襲撃、止められなかった核爆弾。
影響は大きく、事件が解決した後でも事後処理対応に、仁は地獄のような激務に身を削る毎日だ。
小学校で教師の仕事を終えると、直接公館へ足を運び公館の仕事である魔導師狩り、
それが終わると夜遅くまで報告書と溜まっている書類を片付け、明日の授業内容を作成する。
「仁、申請書のこことここが間違ってる。あと、これとそれね。
 この書類は判子と糊付けでいいけど、こっちの束は間違っちゃいけない奴だから書き直しね」
「再提出」
「新しい刻印魔導師達の調書があるからお願いね」
「報告書の手順間違ってたわよ」
朝6時に起床し、小学校で小学生に振り回され、夕方から夜まで刻印魔導師を追いかけて街を走り回り、
家に帰ってからも深夜11時まで部屋に閉じこもって仕事する毎日が続く。

「死ぬ、死んでしまう」

メイゼルと話して息抜きしようにも、仕事で忙しい仁に彼女は気を使ってか、
きずなの家に泊まりこんで尋ねてこないし、京香姉ちゃんも同じく仕事、
専任係官である八咬(やがみ)も仕事、神和(かんなぎ)も当然訪ねてこない。
東郷先生に至っては来るはずもなかった。
アパートの部屋に男一人っきり、寂しいことこの上ない。
仁から訪れようにも、仕事が終わる頃にはへろへろになって、風呂から上がったとたん
ベッドへ吸い込まれ・・・


夢を見ている。
妙に現実感のある夢であった。

ベッドに力なく横たわるメイゼルの寂しげな笑顔。
布団から覗くひときわ目を惹く、血の気を失った白い首筋と長い黒髪。
小学六年生になるまだ未成熟な体と折れてしまいそうな手足は人の夢のように儚い。
メイゼルの姿が幻のごとく、手足の先から薄らいでいく。
エミュレーターにプラーナ、“存在の力”を奪われたからだ。

「せんせ。抱いて」
優しく抱きしめる。
舌足らずの彼女の服が濡れているのを見て、自分が泣いていると気づいた。
時間が経つごとに柔らかい体のぬくもりと香りがだんだんと消えてゆく。
手足は肩と膝の下から完全に消滅し、残った体も硝子細工のように薄らいで、
後ろのベッドが見えてしまっていた。
存在しないものは世界結界に阻まれ“なかったことになる”
無い物は存在しない。それが常識であり世界のルールだ。

仁は腕の中に居る少女を誰よりも知っているはず――――――だった。
腕の中の誰かは消滅した。
支えを失った仁はそのまま誰も居ないベッドの上に倒れた。
胸には何か大事なものを失った寂寥感。

仁は誰が居なくなったのか思い出せなかった。

ベッドの横には、誰かのお気に入りだった臙脂色のリボンだけが残っていた。

此処は地獄。
神の奇跡さえ届かぬ不毛の世界。


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