エディンムは、バビロニアに伝わる精霊である。非業の死とか、死んだあとちゃんとしたお葬式をしてくれなかった人が化けて出て、人に取り憑くとか言われる*1

ウトゥック

 ウトゥックは精霊を指す語で、人の形をしているがウシ頭で翼とか生えてる。

 善なる者はラマッスといい、神様との仲介をしたりいわゆる守護霊的なものをやったりする。また、野郎の全なる霊はシェドゥあるいはシェディムと言い、全長4メートルほどの牛の体に翼と人間の頭が生えた形をとる。

 悪いものがエディンムと言い、病気を齎したり吸血鬼みたいなこともする*2

 冥府に、ガルラ霊*3 ナムタル霊*4、 ディムメ、ディムメア*5¥、アル*6、アッハーズ*7、 クアート・エチムミ*8
 ラビス*9
とやら言うエディンムがいらっしゃる。


参考文献

草野巧『幻想動物事典』

健部伸明と怪兵隊『幻想世界の住人たち 2』

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最終更新:2021年08月09日 10:55

*1 草野巧『幻想動物事典』53頁

*2 草野巧『幻想動物事典』44頁

*3 草野巧『幻想動物事典』92頁によれば、エレキシュガルの命令で動く、冥府の精霊。幻想世界の住人たち 2文庫 132頁によれば小さな「槍のように細い」ものと大きな「粘土板に書きつける葦筆のように細い」者の2種類がいる。手にこん棒、腰に武器を下げ、生者を地獄へ引き込む。他、泥棒を逃がして世界に不和を齎したり、人妻や子供を襲う、とされる。

*4 草野巧『幻想動物事典』220頁によれば、一応外回り担当で、60種類の病気を操って人を死へ至らしめる。あとエレキシュガルの従業員もいる。また幻想世界の住人たち 2文庫 132頁によればシュメールで、人を急死に追い込む悪霊。アッカドでは、エレシュキガルのしもべで、病気を齎して人を殺すという。

*5 幻想世界の住人たち 2文庫 133頁によれば出産関係の災厄を齎すもので、母親へ産褥熱を、子供へ病気を与える。

*6 幻想世界の住人たち 2文庫 133頁によれば半人半獣で、眼や鼻など、重要な器官がない者がいる。廃墟などに出没する。夜道を歩いて人に憑依する。

*7 幻想世界の住人たち 2文庫 133頁によれば「掴み取るもの」の意で、皮膚や粘膜を黄色くする病気を齎す。

*8 幻想世界の住人たち 2文庫 134頁によれば高熱と激しい頭痛を伴う、脳膜炎や髄膜炎を齎す。

*9 幻想世界の住人たち 2文庫 134頁によれば「潜んで待つもの」の意。女性の霊で、人へ付きまとうと言う。