コボルト(Kobold)
ドイツの妖精。鉱山の地下に棲む、小さな鉱夫の精。コバルト(元素記号Co、原子番号27)の名前の由来。
コボルトに好かれた人は石を叩く音で金鉱の在処を教えてもらえるが、嫌われてしまった人は鉱床から銀を盗まれてしまい、後には価値の劣る金属(コバルト)が残される。
また、彼らは地中を何の抵抗もなく移動できるという。
赤いコートを着た子供の姿をしたコボルトは家霊であり、煙突や壁の中に棲む。
いたずら好きではあるがそれは害のある物ではない。夜中に皿洗いや家畜の世話をしてくれる。しかし、そのお礼はミルク一杯で充分で、もし彼に必要以上の贈り物をすれば『侮辱された』と怒り、そのまま永久にその家には帰ってこないだろう。
『
ファウスト』(ゲーテの)で、四大精霊の土の精霊として登場している。
主な参考文献
グリム兄弟/吉田孝夫『グリム ドイツ伝説集』117, 119頁
水木しげる『妖精画談』
トマス・カイトリー/市場泰男『妖精の誕生
フェアリー神話学』151頁
最終更新:2023年10月20日 14:35