セイレーン(Siren)

上半身が人間の女性で下半身が鳥、もしくは人面鳥身の姿で、「サイレン」の語源とも
なっている怪物。後世になって、上半身が人間の女性で下半身は魚の姿をしている
とも言われ、人魚と同一視されるようにもなった。

集団で美しい歌声を披露して、近くを通りかかる船舶の乗組員らを誘惑しようとする。この歌声に
魅了されてしまった者は、自ら海に飛び込んでセイレーンのもとへたどり着こうとし、ついには
溺れて命を落とす。セイレーンが住む島は、有名な航海の難所の一つとして、恐れられていた。

この魔性の歌声に対抗するため、トロイア戦争から帰還する途中だったオデュッセウス一行は、
耳に溶かしたロウで作った耳栓を詰めて歌声が聞こえないようにし、オデュッセウス自身は自らの体を
きつくマストに縛り付けることで、セイレーンの島を無事通過した。

また、アルゴー号がセイレーンの島を通過した際は、乗船していた竪琴の名手オルフェウスが、
セイレーンよりも美しい歌声を披露した。セイレーンはこの自分たちより美しい声に大変ショックを受けた
あまり、自分から海に身を投げてしまった。

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最終更新:2005年08月08日 19:41