ホラ(Hora)

ホーラとも言う。ホラは単数形で、複数形はホライ、ホーライ(Horai)。
時刻 hour の語源。

2人説、3人説、4人説、9人説、10人説、12人説、と諸説ある。最も一般的なのは3人説。

3人説では、ゼウステミスの間に生まれた三姉妹の女神。
それぞれの名前について、ヘシオドス「神統記」?の中で、エウノミア(秩序)、ディケ(正義)、エイレネ(平和)とあげている。
それとは別に「タロ(春、芽生え)、カルポ(秋、収穫)、アウクソ(夏、成長)」として知られていたらしい。
1日の時間の経過から1年の季節の推移まで、すべて彼女たちの監督によって規則正しく流れている。
季節を司る女神ということで、女神デメテルと共に農耕の女神でもある。
また時間の巡りを司る女神でもあので、太陽神ヘリオス?の馬車を仕立て、世界を照らす助けもする。
またオリュンポスの番人でもあり、出入りする者があれば雲の開閉を行う。
ヘラアプロディテなどに侍女として仕え、神々の宴席で食べ物を運んだり、踊ったりもする。

後世になると、四季に対応させて4人とする説、1年の月数あるいは1日の時間帯に対応させて12人とする説が出てくる。
また、アテナイのように春と秋の2人のみと見なして崇拝する地方があったり、9人あるいは10人などとする説等いろいろある。彼女たちの人数によって親も変わってくる。

3、9、10人説 ゼウス テミス
4人説 ヘリオス? セレネ?
12人説 ヘリオス? 不明

2人説 タロ:Thallo
春、開花、芽生え
カルポ:Karpo
秋、結実、収穫
3人説 エウノミア(秩序) ディケ(正義) エイレネ(平和)
3人説 タロ:Thallo
春、開花、芽生え
カルポ:Karpo
秋、結実、収穫
アウクソ:Auxo
夏、成長
4人説 エアル
Ear:春
テロス
Theros:夏
プティノポロン
phthinoporon:秋
ケイモン
cheimon:冬

9人説 エウノミア:Eunomia
秩序
10人説
12人説
アウゲ:Auge
陽光、暁
ディケ:Dike
正義
10&12 アナトレ:Anatole
日の出
エイレネ:Eirene
平和
10&12 ムーシケ:Mousike
芸術
タロ:Thallo
開花、芽生え
10&12 ギュムナスティケ:Gymnastike
体育
カルポ:Karpo
結実、収穫
10&12 ニュムペ:Nymphe
泉の精
アウクソ:Auxo
成長
10&12 メセンブリア:Mesembria
真昼
エウポリア:Euporia
豊饒
10&12 スポンデ:Sponde
献酒
オルトシア:Orthosia
繁栄
10 エレテアクテ:Eleteakte
ペルーサ:Pherousa
実り多き者
12 エレテ:Elete
12 アクテ:Akte
10&12 ヘスペリス:Hesperis
黄昏
10&12 デュシス:Dysis
日没
12 アルクトス:Arktos
大熊座

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最終更新:2005年09月27日 11:09