布袋和尚

単に「布袋」とも呼ばれる。布の袋を持った太った僧の姿で表される。日本では七福神の一人として信仰されているが、後梁(907~923)時代に実在した禅宗の僧がモデルとなっている。

浙江省の四明山に住み、長汀子と号し、大柄で腹が出ており常に布の袋を肩にかけていた。喜捨を求め歩いて飽きればどこにでも寝る、といった奇行を行った人物であったが、人々は弥勒菩薩の化身と崇めたという。物事に拘らず、悠々自適で、子供と遊び戯れるその風采は日本でも室町時代に広く信仰を集めた。

室町時代の僧、万里集九が著した「梅花無尽蔵」には、「阿逸多(あじだ)」「梅多里(みとら)」と号したとあり、いずれも弥勒菩薩の異称である。

中国で「弥勒菩薩像」といえば日本での「布袋和尚像」である。

参考資料

青春出版社 妖怪と絵馬と七福神
東京堂出版 中国シンボル・イメージ図典

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最終更新:2006年10月31日 12:23