我は毛利元就。日輪の申し子なり。
目下、狂乱の宴の中、それを眺めながら餅を頬張っている…
…ふと仔猫のことを思い出した。餌を与えていない…
庭先をうろつかれ、挙句にゃーにゃー鳴かれても不快極まりない。
小姓に申しつけ、大振りの杯に飯と汁をかけたものを持って来るよう命じた。
「元就様、このようなものいかがなさいますので?」
…捨て駒風情が我の為す事に口を差し挟むか?一族ごと誅されたいのであれば話しても良いが?
一睨みしたら慌てて持って来た。…フン、初めから余計な口を叩かねば良いものを…使えぬ駒よ…
杯を持ち広間を後にする。こう騒がしくては座興にもならぬわ。
「ウヒョー!毛利の飯ってうめぇな!俺様大感激ィ!…とか言ってみる?」
…忍びめ。貴様はその赤いのを引き取りに来たのでは無かったか?
「政宗様の刺身取った奴…前でろ、前だッ!!」
…もう良い。仔猫を探すとするか…
居室の前の縁側で鳴き声がする。仔猫の声だ。心細げににゃーにゃー鳴いている。
…フン、我を探していたか…所詮は小さき獣よな。これしきでうろたえるか…
仔猫は我の姿を認めると駆け寄ってくる。我は杯をその目の前に置いた。
貴様の餌だ、くれてやる…食らうが良い。
よほど空腹であったのか仔猫は無我夢中で食い始める。フン、他愛も無い。
腹が満たされると仔猫はあくびをした。貴様は単純だな…羨ましくもある。
…さてまだ騒がしいが夜も更けた。寝床へ入ろう。
…仔猫をどうする?放っておいて烏の餌食にでもなり、庭先で屍を晒されても不快であるし…
…
…
…おい、仔猫。我と共に来い。我と共にふしどを共にする事を許す。有難く思うのだな。
仔猫を抱き上げ寝床へ潜る。仔猫が我に押しつぶされ、我の夜具が汚れるのも不(ry)
細心の注意を払う。仔猫は早くも眠ったようだ。
…我も眠ろう…今日は騒がしい日であった。日輪よ、明日も我にご加護を…
……その夜、我は夢を見た。日輪に抱かれるとても温かな夢を…
ぬこ4
最終更新:2006年09月18日 03:55