老衰と共に髪が白くなっていく人体のシステムは天才。
特に若々しい髪に混じり始める白髪が最高。
「白髪、増えたな」
「お前もな」
みたいに飾らないでいられる二人の、積み重ねてきた時間を思わせるやり取りに白髪が使われると、しばらく瞑目するくらいには好き。
「お前もな」
みたいに飾らないでいられる二人の、積み重ねてきた時間を思わせるやり取りに白髪が使われると、しばらく瞑目するくらいには好き。
思うに、「髪の色が変わる」のではなく、「色の抜けた髪が生える」現象なのがいいんじゃないかと。
色が変わって別の自分になるのではなく、色が抜けて最盛期の自分から力が失われていく様を連想させる寂しさが好きなんだと思います。
色が変わって別の自分になるのではなく、色が抜けて最盛期の自分から力が失われていく様を連想させる寂しさが好きなんだと思います。
そしてそれをわかっていながらも反省し、乾ききった混色を誰かが白で塗りつぶし、水滴によってまた濁った色が表現される。
峠を越え、「終わり」に向かって歩き始めた人間の姿は気高く、白んでいく髪はその姿を祝福する雪化粧のようなものではないでしょうか。
1:01:06頃より
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