【性癖語り2】
牢に幽閉された吸血鬼の男。
そこに、とある人間の男が駆けつける。
人間はまず首筋を差し出し吸血鬼の体力を回復させ、一緒に脱獄して隠れ家まで提供する。
吸血鬼はなぜこの人間がここまでしてくれるのか疑問に思うが、助けを素直に受ける。
人間はまず首筋を差し出し吸血鬼の体力を回復させ、一緒に脱獄して隠れ家まで提供する。
吸血鬼はなぜこの人間がここまでしてくれるのか疑問に思うが、助けを素直に受ける。
そして一息ついたところで、吸血鬼が人間に問う。
「お前何故、我を助けたのだ」
人間は、畏れ多いという表情で答える。
「わたくしめは……貴方様の奴隷だったからです」
「お前何故、我を助けたのだ」
人間は、畏れ多いという表情で答える。
「わたくしめは……貴方様の奴隷だったからです」
そう。この人間は、吸血鬼のかつての奴隷の一人。
魔眼や魅了の力などではなく、心の底から吸血鬼を慕っていた一人。
しかし、吸血鬼にとっては、数多の配下の一人にしかすぎなかったため、記憶になかったのだ。
魔眼や魅了の力などではなく、心の底から吸血鬼を慕っていた一人。
しかし、吸血鬼にとっては、数多の配下の一人にしかすぎなかったため、記憶になかったのだ。
吸血鬼は言う。
「そうか。礼を言おう。……このように落ちぶれた姿を見せてすまなかったな」
人間は答える。
「滅相もございません!貴方様こそ、わたくしの……全てでございます」
吸血鬼は頬を緩め、人間に
「ははは、酔狂だな。ならば褒美を取らせてやろう。何でも言ってみるがいい。
今の我に出来る事なら、なんでも叶えてやろう」
人間は平伏し、言葉を絞り出す。
「感謝いたします。……ならば、わたくしを、再び、貴方様の奴隷にして下さい!!!」
「そうか。礼を言おう。……このように落ちぶれた姿を見せてすまなかったな」
人間は答える。
「滅相もございません!貴方様こそ、わたくしの……全てでございます」
吸血鬼は頬を緩め、人間に
「ははは、酔狂だな。ならば褒美を取らせてやろう。何でも言ってみるがいい。
今の我に出来る事なら、なんでも叶えてやろう」
人間は平伏し、言葉を絞り出す。
「感謝いたします。……ならば、わたくしを、再び、貴方様の奴隷にして下さい!!!」
吸血鬼は、しばし黙考し、こう答える。
「……それは出来ぬな。お前を奴隷になどにはできぬ」
吸血鬼は、自分の恩人たる人間に感謝するからこそ、この返答をした。
「……それは出来ぬな。お前を奴隷になどにはできぬ」
吸血鬼は、自分の恩人たる人間に感謝するからこそ、この返答をした。
だが、人間はこう嘆き崩れた。
「嗚呼、なんと……!わたくしは……、わたくしは!
貴方様の奴隷になれぬ程、 価値のない存在でありましたか……!
この様な卑しい存在の地で、貴方様を汚してしまった事、お詫びいたします……!」
そう泣き叫び、人間は手近な刃物を持ち、自分の首筋を突いた。
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「嗚呼、なんと……!わたくしは……、わたくしは!
貴方様の奴隷になれぬ程、 価値のない存在でありましたか……!
この様な卑しい存在の地で、貴方様を汚してしまった事、お詫びいたします……!」
そう泣き叫び、人間は手近な刃物を持ち、自分の首筋を突いた。
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YO!!!HO!!!すれ違いの悲劇は最高だぜ!!!
副題は配信中に新卒社会人さんが語った「シェイクスピアですか?」「シェイクスピアでは」という感想から。
補足やコメント等、語りたいことがあればどうぞコメントください
- シェイクスピアの4大悲劇の幻の5つ目ってコメントに深夜クソほど笑った -- 名無しさん (2020-04-21 23:20:44)