ある日、目が覚めると何かが変わっていた。何か...変だ。景色が古臭い気がする。
パワプロ「おはよう、凡田くん。」
凡田「おはようでやんす。」
パワプロ「...どうして、あんなかっこうをしているんだろう?」
凡田「さあ、今日も元気にお国のためにがんばるでやんす。」
パワプロ「はぁ?」
パワプロ「あの...ここどこ?」
凡田「いったい、どうしたでやんす? オイラたちは補給部隊じゃないでやんすか。
まぁ、戦争から逃げ出したい気持ちはわかるでやんすけど。」
パワプロ「え? 戦争? タイムスリップでもしたのか?
いや、それにしては凡田くんと知り合いだし...
どうやら変な夢でも見ているようだ。きっと、そうに違いない。
まぁ、夢ならそのうちにさめるだろう。.....たぶん。」
カケル「おい! お前たち。何をサボっているんだ。
前線ではどこでも我々が来るのを待っているんだぞ!」
パワプロ「はっ、わかりました!」
カケル「よーし、いい返事だ。では、さっそく船に乗るのだ。」
パワプロ「....えーと、どこへ行けばいいんでしょうか?」
(ぼかっ!)
カケル「自分で考えろー!」
パワプロ「はっ、はい! わかりました! .......。」
凡田「つまり、ここにあるものを戦場に届ければいいのでやんす。
補給部隊は、オイラたちだけじゃないでやんすから、
パワプロ君が、行きたいところを選べばいいでやんす。」
パワプロ「えっ? いいの? じゃあ、がんばるぞ!」
パワプロは数々の任務をこなしながら戦い抜いた...
100週を超えた後...
古沢「パワプロ二等兵!」
パワプロ「はい!」
古沢「100週間の間 戦い続けたので、勲章を授与する!」
(ぱちぱちぱち...)
パワプロ「俺がこの世界に来てから、100週間、経ったのか。
今じゃ、野球とかモグラーズとかガンダーロボなんてまるで夢のようだなぁ。」
凡田「『ガンダーロボ』? なんでやんす、それ。」
パワプロ「ああ、大きなロボットに乗って戦争する話だよ。」
(そして...)
凡田「...バカバカしい話でやんす。」
パワプロ「ハハハ。まあ、そう言うなよ。『お話』だよ、『お話』。」
凡田「違うでやんす。ロボットで戦争する時代が来ても、
どうせ、ほとんどの人間はオイラたちみたいに『生身』で戦わされるんでやんす。」
パワプロ「えっ?」
凡田「でも、カッコ悪いから誰も、オイラたちを『お話』になんかしてくれないでやんす。」
パワプロ「.......」
銀の勲章を手に入れた!
パワプロは残り99週を生き延び、そして...
200週
カケル「うううう...」
パワプロ「あれ? カケル少佐。どうしたんですか? 誰か亡くなったとか。」
カケル「違う! 我々は、戦争に負けたんだ!」
パワプロ「ええっ!」
カケル「さっき、政府がラジオで発表したんだ。」
パワプロ「やったー! 終わった、終わった。平和ばんざい!」
カケル「...おい。お前には『愛国心』とかいうものはないのか?」
パワプロ「だって、そもそもどうして戦争しているのかもよくわかりませんし...
それに戦っているというより一方的に、殺されているような状況になっていますし。」
カケル「うーむ。たしかに...」
凡田「大変でやんす! 敵がやって来るでやんす!」
パワプロ「あー、凡田くん。戦争、負けたんだってー。」
凡田「ええっ? やったでやんす!」
(そして...)
曽根村「なんだぁ? なんというか...ガラーンとして何にもないところだな。」
槌田「はぁ。あらかた、こっちの爆撃で焼けてしまいましたからね。」
曽根村「ふーむ。これでは、何も...まぁ、野球ぐらいはできるかな。」
パワプロ「えっ! 野球?」
槌田「な、なんだお前は。」
パワプロ「実は俺、プロの野球選手だったんですよ。野球なら負けませんよー!」
槌田「ほぉー? 実は俺も、戦争前はプロだったんだぞ。なんなら1試合やってみるか?」
凡田「ふっふっふ。実は、オイラも野球選手だったのでやんす。」
アルベルト「ハーイ。わたしも、本国でスラッガーでしたデース。」
パワプロ「よーし、じゃあみんなで野球やろうぜ!」
(おーーっ!)
戦争が終わり、パワプロたちは野球を楽しんだ...
パワプロ「やっぱり、平和がいいよな。」
凡田「そうでやんす!」
金の勲章を手に入れた!
威圧感が身に付いた!
最終更新:2023年04月02日 17:45