ランプから出てきた史上最悪の魔人!

主人公の名前:パワポケ
守備位置:ピッチャー
投打:左投左打
投法:オーバースロー1
変化球:ストレート
野球:アクション野球
ロックオン:しない
かけごえ:しない
守備:マニュアル
走塁:マニュアル
難易度:ゲキむず
持ち込みアイテム:追加イベント

さあ、今日からプロ野球の開幕です。
今シーズンの話題は、なんといっても、新球団ナマーズの参入でしょう!
スーパーなどで日本でもおなじみのジャジメントグループが経営するこの球団は、
今年、いかなる戦いを見せてくれるのでしょうか。
監督の野々村さんによれば、今年は選手育成に重点を置きつつ、上位もねらっていくとの事ですが...
オープン戦の結果は最下位。戦力的にはきびしいようですね。

そのころ......新球団ナマーズの二軍練習球場

「がんばるでやんすねえ~。まだ練習を続けるんでやんすか?」
パワポケ「ああ、そのつもりだよ。」
「練習のしすぎは逆効果でやんす。それに、そんなにあせらなくても、
ウチのチームは選手層が薄いから、大丈夫だと思うでやんすけどね。」
パワポケ「いや、なんとかして今年中に一軍へ上がりたいんだ。」
「まじめでやんすねえ。オイラは、お先に寮へ戻っているでやんす。」

パワポケ「実は、誰にも言えない事なんだけど、今年中に一軍に上がれないと...
俺、死んじゃうんだよなぁ.....」

...2ヶ月前...

新球団ナマーズの練習グラウンド

パワポケ「さあ、いよいよこれからは俺もプロ野球選手だな。」
「高校の卒業式は終わったでやんすか?」
パワポケ「え? ええと、君はたしか...」
「あんたと同じく今年入団の具田 幸太(ぐだ こうた)でやんす。
お互いドラフトじゃ下位指名だったでやんすけど、これからは一緒にがんばろうでやんす。」
パワポケ「ああ、よろしく!」
「おーい、ドラフト指名の新人はこっちに集まれ!」

(ぞろぞろ)

「(こうして見ると多いな。)」
「(新球団ということで、大量にドラフトで指名しましたからね。)」
「俺はナマーズの二軍監督の水木 卓(みずき すぐる)だ! このチームはできたばかりで
スタッフも選手もいろいろ大変なことが多いと思う。だが、各人の工夫とやる気でおぎなっていって欲しい。」
「一軍のコーチをやっている古沢 小一郎(ふるさわ しょういちろう)だ。
使えそうなやつはどんどん一軍に入れてやるからがんばれよ。じゃあ、解散!」
「今の話じゃ、僕たちでも開幕一軍がねらえるのかな。」
「柿元(かきもと)君、がんばろうな!」
パワポケ「あそこにいるのは、柿元と官取(かんどり)か。」
具田「2人とも、夏の甲子園じゃ活躍してたでやんすよねえ。オイラも行きたかったでやんす。」
パワポケ「甲子園には行けなかったけど、
スカウトの目に留まってこうしてプロになれたんだ。才能じゃ負けてないさ。」
「そうそう、そうですよ。甲子園に行ってなくても気にしないでいいよね。」
パワポケ「あ、君は...」
「芦沼(あしぬま)ですよ、芦沼。キミったいと同じく、甲子園に行けなかった18歳入団組です。」
具田「ああ、オイラのひとつ上で指名された人でやんすね。」
芦沼「もうドラフトの順番はいいよ。入ってしまえば、あとは実力の世界だからね。
おっと、コーチに顔を覚えてもらわないと!」

(タタタタタッ...)

具田「なんか、変なヤツでやんすね。」
パワポケ「...新しい球団に、新しい仲間。ここから俺の野球人生が始まるんだな。
よし、まずはがんばって練習して一軍をめざすぞー!!」
具田「めざすでやんす!」

練習をこなした後...

パワポケ「あ~、練習でつかれたな。」
具田「オイラ、ハラペコでやんす。メシはどこでやんすか! メシメシ!」
「はいはい、ちゃんと用意してありますよ。」
パワポケ「あ、どうもはじめまして。」
「どうも、よろしく。私は、この寮で働いている水木 愛(みずき あい)よ。
あなたたちの健康管理をまかされているの。」
古沢「水木愛さんは、この寮の責任者だ。あまりバカなことをやって困らせるんじゃないぞ。」
パワポケ「これからよろしくお願いします!」
愛「アラ、いいへんじね。今日はおまけしてあげようかしら。」
古沢「...愛さん。」
愛「はいはい、わかってますよ。
それにしても、カロリー管理とかきゅうくつになったものよね。
昔は、もっと適当でもよかったんだけど。」

(パクパクムシャムシャ)

パワポケ「あっ、もう食べてる!」
古沢「...俺が現役のころは、もっとそまつなものしか食えなかったけどなぁ。」
愛「あのころは球団も貧乏でしたからね。」

1年目 1月3周

パワポケ「そういえば、どうしてここの球場はドームじゃないんだろう。」
「オレの聞いた話だと、アメリカ本社の会長が天然芝にこだわったらしいぜ。
ドームで太陽の光がさえぎられると芝が枯れちまうからな。」
パワポケ「あっ、狩村(かりむら)投手!」
具田「本物でやんす!」
狩村「本物ぉ? なんだよ、その反応は。」
具田「だって、狩村さんはオイラたちが生まれる前に、もうプロのピッチャーだったでやんす。」
狩村「ああ、なんだって? あそっか、お前らまだ十代か。
オレはプロになって24年目...はぁ、歳はとりたくないねぇ。」
パワポケ「ところで、狩村さんから見て、この球場はどうなんです?」
狩村「年よりのオレには、天然芝で足腰への負担が軽いのはいいけど、
雨で試合がなくなると、投手の登板が不規則になるのがなあ。
...まあ、それも先発のローテーションに入れればの話だけどな。
いや、そもそも一軍にいかねえと話にもならないか。」
パワポケ「えっ、狩村さんは、一軍じゃないんですか?」
狩村「はは、もう歳だからな。東(あずま)や歯車(はぐるま)も二軍キャンプでスタートらしい。
他の球団から来た連中は、たいていどっかぶっこわれてるからな。ところで知ってるか、お前ら。
この球団のあだ名「エコ球団」っていうらしいぜ。」
パワポケ「へえ、なんだかかっこいいですね。」
狩村「わははは、なに言ってんだよ。「ゴミ」を再利用してる、って意味なんだよ。」
パワポケ「ええ?!」
狩村「まあ、ぴっかぴかの新人のお前らにゃあ関係のない話だがな。それじゃあ、またな!」

(スタスタ...)

パワポケ「.........。」
具田「子供のころにテレビで見た選手と一緒にプレイできるとは、すごいことでやんすね。」
パワポケ「そ、そうだよな。(エコ球団...)」

1月3週 練習後

パワポケ「ライバルチーム?」
具田「そうでやんす。ジャジメント ナマーズのライバルはオオガミ ホッパーズでやんす。」
パワポケ「どうして?」
具田「ジャジメントグループもオオガミグループもすっごく大きな会社でやんす。
今は、オオガミが売り出したワギリバッテリーの世界的ヒットでむこうが勝ってるでやんすけどね。」
パワポケ「ワギリバッテリーって、あの原子力の代わりになるとかいうやつ?
...でも、それは親会社の話だろ? 俺たちには関係ないじゃないか。」
具田「じゃ、どうしてナマーズの球場はホッパーズの球場のすぐそばにあるんでやんす?」
パワポケ「ああ、それは俺も不思議だった。
たったひと駅しか、離れていないもんな。...まさかケンカを売ってるのか?」
具田「いずれにしても、このあたりのファンの取り合いになるのはまちがいないでやんす。」
パワポケ「それでライバルか。」
古沢「うーん、困るよなぁ。」
パワポケ「古沢コーチ?」
古沢「いや、俺も野々村監督も水木ももともとモグラーズ出身だろ? やりにくいんだよな~。」
パワポケ「モグラーズって、ホッパーズの昔の名前ですよね。」
古沢「俺にとっちゃあ、今でもモグラーズなんだよ。あれはいいチームだったなぁ。」

1月4週

オオガミグループ本社 社長室

グループ会長 大神 博之(おおがみ ひろゆき)

大神「...北条監督。」
北条「はい、会長。」
大神「ここから見えている、あのビルがなんだか知っているな?」
北条「はい。ジャジメント日本の本社ビルですね。」
大神「いや、あれは挑戦状だ。」
北条「は?」
大神「わざわざライバル企業であるオオガミの本社ビルから見えるところにあんな高層ビルを建て、
ホッパーズの球場のすぐそばにナマーズの球場を作ってきた。世界最強の企業グループ、オオガミもなめられたものだ。」
北条「はあ...」
大神「そういうわけだ、監督。今年、ホッパーズナマーズ相手に全勝してほしい。」
北条「ええっ?! いや、そりゃあたしかにナマーズは急造のチームですしウチの方が強いとは思いますが。」
大神「...無理か?」
北条「えーと、優勝を度外視すればなんとか。」
大神「それはダメだ。優勝をねらいながら、ナマーズを徹底的にたたけ。」
北条「わ、わかりました。ええと...その、まあできるかぎりやってみます。」
大神「.........。」
北条「それでは会長? これで失礼します...」

(バタン)

大神「どうして父は、北条なんかを監督に選んだんだ?」
「今となっては、前会長の意思を確認することは不可能です。」
大神「...暗殺されたからな。まちがいなく、やったのはジャジメントだ。」
「今のところ、証拠はありません。」
大神「ジャジメント日本の新社長発表とタイミングが合いすぎている。
しかも、話題作りとはいえ、女子高校生を社長にするとはジャジメントめ、やりすぎだ。」
「トップがしろうとでも、スタッフが一流なら組織は動きます。」
大神「それは去年まで野球選手だった僕のことを言っているのか?」
「ジャジメント日本の新社長のことです。」
大神「ふん。世界をリードする二大企業のトップが10代の小娘と元野球選手だ。マスコミは大喜びだな。」
「ジャジメント日本は、アメリカを本社とするジャジメントの日本支社にすぎません。」
大神「わかっている。...だが、当面の相手はその高校生の小娘だ。」

1月4週

ジャジメントアメリカ本社 会長室

「ジャジメント日本の様子はどうだね?」
「はい、ゴルトマン会長。ナマーズ球団の立ち上げ準備は順調に進んでおります。」
「よいですか、ミス紫杏。たった数ヶ月の訓練で最前線たる日本支部の最高責任者となるなど
ジャジメントの歴史においてもはじめてのことです。くれぐれもミスのないように。」
紫杏「はい、ルッカ局長。ご忠告ありがとうございます。」
ゴルトマン「まあ、ナマーズのことは2年前に日本で野球を観戦してワシが思いついた作戦だ。
それよりも日本におけるジャジメント系列の各社がオオガミの攻撃の対象とならぬよう、注意してくれ。」
紫杏「はい。すべてにおいて、ぬかりなく。」
ルッカ「日本支部を担当した前任の3名はいずれも事故で亡くなっています。この意味。わかっていますね?」
紫杏「あらゆる方向に、気をつけます。」
ルッカ「(そう、背後にもね...フン。気に食わない小娘です。)」


パワポケ「そろそろキャンプに出発するための準備をしないといけないな。」
具田「パワポケ君、水木監督が呼んでるでやんす!」
パワポケ「え?」
水木「おう、来たな。」
パワポケ「おじゃまします。」
水木「紹介するぜ。こっちはオレの妻の水木愛。」
愛「はじめまして。」
具田「水木さん、愛さんと結婚してたんでやんすか!?」
水木「あったりめーだろうが。」

(ガシャン!)

愛「こら、壮太! 練習器具で遊んじゃいけません。」
壮太「はーい。」
水木「あれは子供の水木壮太(みずき そうた)だ。今年で5歳になるんだぜ。
来年は小学校で、少年野球のチームに入れようと思っているんだ。」
パワポケ「へえ。そのうちに、うちのチームに来るかもしれませんね。」
水木「...そのときまで、この球団があればな。」
パワポケ「えっ?」
水木「ハハハ、ジョークだよジョーク。お前もグズグズしてっと新人に追い抜かれるぞ。」
パワポケ「はい、がんばります!」

2月1週

春キャンプ初日

パワポケ「さあ、俺にとって初めての春キャンプだ。」
水木「おーい、みんな集まれ! 二軍のキャンプを始めるにあたり野々村(ののむら)監督からお話がある。」
野々村監督「一軍監督の野々村だ。ようこそ新球団ナマーズへ! 新人もベテランも、
このキャンプでしっかりとレベルを上げていつでも一軍に行けるように準備をしてくれたまえ。」

(ハイッ!)

(そして...)

具田「さっきの野々村監督のお話だとオイラたちにも
開幕で一軍スタートのチャンスがあるわけでやんすよね?」
パワポケ「この球団は、他のチームから来た人と
俺たちみたいな新人ばかりだからな。十分にチャンスがあるはずだ。」
具田「おお! なんだか、がぜんやる気が出てきたでやんす! オイラ、走ってくるでやんす!」

(タタタタタッ...)

狩村「ははは、ホテルについたばかりだってえのに飛び出していったぜ。
オレも走りこんで、若いやつらに負けねえようにしないとな。」

(ヒント! ランニング練習で体力の上限が上がります。練習でケガをしにくくなるのでおすすめです。)

狩村「あ、ところでパワポケ。となりのオレの部屋に、
まちがって変な物がとどいてたんだけどさ。この荷物、お前のか?」
パワポケ「いいえ、違いますよ。」
狩村「どこでまぎれこんだんだかな。もういいや、コレ、お前にやるよ!」
パワポケ「えっ?」
狩村「中を見て、いらなかったら捨てちゃっていいからさ。じゃ、オレも走ってくるわ。」

(スタスタ...)

パワポケ「...しょうがないなぁ。」

練習後

水木「さて、今日は球団社長からみんなにお話がある。」
パワポケ「うちの球団の社長ってたしかあの...」
具田「オイラたちと同い年の女の子でやんすよね。」
紫杏「球団社長の神条 紫杏(しんじょう しあん)だ。
長い演説は、お互い時間のムダだから簡単に済ませておこうと思う。
有名な3人の戦国時代の武将の性格を示す、こんな川柳がある。
鳴かぬなら殺してしまえホトトギス
鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス
鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス。」
具田「(ふふん。オイラ、あれ知ってるでやんす。)」
パワポケ「(おい、聞こえるぞ。)」
紫杏「同じように述べると、私の方針はこういうことになる。
鳴かないホトトギスなどわが球団に必要ではない。さすがに殺すまではしないが、すぐに出て行ってもらう。」

(...ざわざわ...)

紫杏「では諸君、以上だ。」
「社長、ご苦労様です。」
紫杏「次の予定は?」
パワポケ「(あっちの人は秘書かな?)」

(そして...)

狩村「...10代の小娘にあんなこと言われるなんて世も末だね。」
パワポケ「とにかく、がんばらないとクビってことですね。」
具田「自分より年上の選手ばかりでやんすからナメられないように、きついこと言ったんじゃないでやんすか?」
官取「ははは、たぶんちがうよ。オレ、同じ高校だったけど学生のときからあんな感じだよ。」
パワポケ「おっかないヤツだったのか?」
官取「しかもあの女、言ったことはマジでやっちまうんだぜ。みんな、気をつけなよ。」
パワポケ「(ハッタリとは思わない方がいいってことか。)」

その後、パワポケたちは練習をこなした。

野々村「どうだね、二軍の連中は。」
水木「とりあえず、仕上がりを見ますか?」
具田「あっ、野々村監督でやんす! これはアピールのチャンスでやんす。」
パワポケ「よーし、いいところを見せて開幕一軍だ!」

パワポケは投球テストで良い成績を残した。

パワポケ「よし、これでどうだ!」
野々村監督「ほほう、あそこの彼はなかなかやるね。」
水木「まだ、あいつはこれからです。」

監督に好印象を与えた。

そしてキャンプ終了...

パワポケ「さて、キャンプも終わったし荷物をまとめないと。あれ? ......なんだこれ?
あ、キャンプが始まる時に狩村さんからもらったやつか。そういえば、まだ開けてなかったな。」

(カタカタ)

パワポケ「何が入ってるんだろう? 持って帰るのもなんだし、ここで開けてしまおうか。
...中身は古いランプか。あれ、フタがついてるぞ。」

パワポケはランプをこすってみると...

ボ ボ ボン!

なんとランプの中から魔人が現れた!!

「ハァーイ! わたくし、あなたに幸せをお届けする魔人でございますでマジン~!
私の封印をといたあなたには、3つの願い事の権利がございます~」
パワポケ「うわあ、変なのが出たあ!」

(ガチャ!)

具田「うるさいでやんす! となりの部屋でさわぐんじゃないでやんす!」
パワポケ「具田君、ちょっとこいつを見てくれよ!」
具田「...汚いランプでやんすね。オイラ、興味ないでやんす。」
パワポケ「え?」
具田「ああ、こんなことしてる場合じゃないでやんす! アニメの放送が終わってしまうでやんすー!」

(ばたん!)

魔人「ランプの魔人は、ご主人様以外には見ることも聞くこともできないのでマジン。」
パワポケ「ご主人様? 俺のことか?」
魔人「はい。ランプを開けたでマジン?」
パワポケ「そうだけど...」
魔人「じゃあ、願い事を3つ言うでマジン。」
パワポケ「願い事って...なんでもかなえてくれるの?」
魔人「...いや、世の中にはできることとできないことがあるのでマジン。」
パワポケ「たとえば、俺をアメリカの大統領にするとかは?」
魔人「そんなの絶対に無理でマジン!」
パワポケ「そ、そうなのか? (あまり期待しない方がよさそうだ。)
ええと、俺の願いといえば...まあ、一軍の選手になることかな。」
魔人「ああ、そのぐらいならなんとかなるでマジンよ。」
パワポケ「ええっ、本当に!」
魔人「でも、今からだと開幕一軍は無理でマジン。今年中ならなんとか...」
パワポケ「...なあんだ。でもまあ、それでもいいか。」
魔人「じゃあ、最初の願いは「今年中に一軍選手になる」と。2番目は何にするでマジン?」
パワポケ「そうだなあ。やっぱり望みは一億円プレイヤーだよな。よし、年俸を一億円に!」
魔人「はっきり言って、それは無理でマジン。」
パワポケ「ええ、無理なの?」
魔人「「2年後の年俸が5000万」ならたぶん、なんとかなるでマジン。」
パワポケ「しょうがないなぁ。もう、それでいいよ! じゃあ3番目の望みは...やっぱりチームが日本一かな。」
魔人「「2年後にリーグ優勝」ぐらいにしておいた方がよくないでマジン?」
パワポケ「...セコイなあ。じゃあ、それでいいよ!」
魔人「わかったでマジン! じゃあ、魔法をかけるでマジン! アンニャアカタブラサッサ!」

(ぼわわわ~ん!!)

パワポケ「あれ? 今、俺に魔法をかけたのか?」
魔人「ハイでマジン。」
パワポケ「そうか、意外に簡単なんだな。これで来年は俺も一軍か~♪」
魔人「がんばって練習しないといけないでマジンね。」
パワポケ「えっ? でも、さっき魔法をかけたんだろ?」
魔人「ハイ。さっきの3つの願い事が実現しないとアンタが死ぬ魔法をかけたでマジン。」
パワポケ「............................................。ななな、なんだってええええ!!」
魔人「死ぬ気でがんばれば、大丈夫でマジン。じゃあ、ときどき様子を見に来るでマジン。バイバ~イ♪」

(ぽわわん)

パワポケ「...あの...ウソだろ? ウソだと言ってくれぇえええ!!」

そして...寮に帰った後...

具田「いやあ、キャンプ先から帰るとこっちの方が落ちつくでやんすね。」
パワポケ「.........。」
具田「どうしたんでやんす? 帰りの飛行機、妙に無口だったでやんすけど。」
パワポケ「いや、なんでもないよ。」
具田「そうでやんすか? じゃ、また明日でやんす!」
パワポケ「...それにしても、あれは本当にあったことなのかな。
そうだ! きっと練習でつかれていておかしな夢を見たんだ。」

(スタスタ...)

パワポケが自分の部屋へ帰ると...

(もぐもぐ)

パワポケ「うわあ、俺の部屋にいるよ!」
魔人「そんなに驚かなくてもいいでマジン。」
パワポケ「せっかく夢だったことにできると思ったのに。それで、何をしに来たんだ。」
魔人「もちろんアフターサービスでマジン。
願い事をかなえるために努力するご主人様を見守るのは魔人にとって幸せなのでマジン。」
パワポケ「...自分の願い事のせいで苦しんでるヤツを見物にやって来たんじゃないのか?」
魔人「まあ、そういう言い方もできるでマジンね。」
パワポケ「隠すつもりもないのか...」
魔人「でも、私の気分がよければお手伝いしてあげるでマジン。」

魔人は、プレイヤーのみなさんのジャマをしようと企んでいるようです。
右上ゲージの魔人の好感度が低いといろいろなイタズラをされるので注意してくださいね。

パワポケ「...ちょっと待て。それはつまり、必ず得をするってわけじゃないんだな?」
魔人「おお、見かけによらずご主人様は頭がいいでマジンね。」
パワポケ「(どうしてこんなヤツにとりつかれるハメになったんだろう...)」
魔人「私を呼び出すには電話をかけるのでマジン。ああ、本当にかけなくてもかけるふりだけでいいでマジン♪」

(電話コマンドが使えるようになりました。そのうちに、魔人以外の人とも電話できるようになるかも?)

魔人「じゃあ、バイバイでマジン♪」

(ぽわわん)

パワポケ「...夢じゃなかったのか。」

次の週、パワポケは具田に外に出かけるように勧められ、ナマーズパークに行った。そこで狩村を会う。
その後、パワポケはミルキー通りをうろついた。そしてナマーズホッパーズの試合。試合はナマーズが勝利した。

パワポケはミルキー通りの表通りで紫杏と会う。

パワポケ「あ、社長!?」
紫杏「ん? ああ、君はたしか...二軍のパワポケだな。」
パワポケ「ええ、そうですけど...名前をおぼえててくれたんですか?」
紫杏「自分の球団の選手だから名前ぐらいは、な。」
パワポケ「へえ、すごいですね。」
魔人「きっと、ポジションまではおぼえていないでマッジ~ン。」
パワポケ「うわっ、こんなところで!」
紫杏「なんだ? どうしたんだいきなり。」
パワポケ「いえ、なんでもありません。(魔人は俺にしか見えないんだよな。)」
魔人「ちなみに、見えてないからいろいろとイタズラできるでマジン。
(ほれ、こーんなことや...こんなことまでできるでマジン~)」
パワポケ「(うわっ、社長になんてことを!)」

ここでC:「社長を別の場所に」を選んでください。

パワポケ「社長、こちらに!」
紫杏「おいおい、何をする!?」

パワポケは紫杏を別の場所に連れて行った。

魔人「...近頃の若い人はだいたんでマジンね~。」
紫杏「いったい、どこへ連れて行く気だ!」
パワポケ「ええと、それはその...そうだ、この夜景! ここの夜景きれいでしょう。」
紫杏「...夜景...? この街のあかりか?」
パワポケ「ほら、夜の街なんて本社ビルから見あきてるかもしれませんけど、
ここは有名なデートスポットなんです。(なんとしても、ごまかすぞ。)」
紫杏「...キミには、この光景が美しく見えるのだろうな。私にはシロアリの群れに見える。」
パワポケ「え?」
紫杏「先人たちの遺産の上にあぐらをかき目先のことしか見ようとしないバカ者どもの群れだ。
それどころか、人類の未来まで食いつくそうとしている。夜の街がもっと暗ければ、あたしも安心して眠れるのに。」
パワポケ「.........。」
紫杏「...すまないな。気をきかせてくれたのかもしれないが
あたしはこういう変人でね。野球、がんばってくれ。」

(スタスタ...)

パワポケ「シロアリ...」
紫杏「なぜ、止めてくれなかった。」
「社長には、気晴らしも必要かと。」
紫杏「おかげで口がすべった。」
「なるほど...では、処理いたしましょうか?」
紫杏「いや、その必要はない。」

そして次の週...パワポケはミルキー通りのアウトレットモールをうろついた。

パワポケ「やれやれ、もうこんな時間か。店もほとんど閉まっちゃったな。」

(...ズズン...)

パワポケ「ん? なんだ今の音は。向こうの方の路地の奥から聞こえたような気がしたけど。」

パワポケは見に行ってみた。

パワポケ「たしかこのあたり...え? 道路が陥没してるぞ。」

(むくっ)

パワポケ「うわっ?! なっ、なんだお前は? まさか、道路にめりこんでたのか? 服もボロボロだし。」
「! あぶない!」

(ずずーん!)

パワポケ「なんだ...アレは? どこから飛んできたんだ?!」
「巻き込まれたくなかったら、さっさと表通りまで走るのよ!」
パワポケ「君はどうするんだ?」
「ばっ、ばかっ! あたしの心配してる場合!?」

(ドガーン!)

パワポケ「うわっ、俺の方を見てるから! 大変だ、走ってきた巨大なボールに女の子がはねられたぞ!」
「.........。」

(ガコン!)

「.........。」
パワポケ「(ボールの中から変なのが出てきた!) お前、何者だ!」
「...!? .........。」
パワポケ「...あれ? なんだか困ってるみたいだな。」
「ぐ...このおっ!」

(BANG! BANG!)

「!!」

(ヒュン!)

「よし、何発か当たった!」
パワポケ「銃?! いやそれよりさっきのヤツ、空を飛んでいったぞ?」
「逃げた、のよ。あの程度で、倒せるヤツな、らくろ、うは...」
パワポケ「おい、大丈夫か?」
「はや.く..に..げ...」

(ばた)

パワポケ「おい、しっかりしろ!
さっき、あのボールの突進をモロにくらってたからな。
とりあえず、別の場所に運ぼう。さっきのやつが戻ってきたら大変だ。」

(そして...)

パワポケ「しっかし、何者だろうな。」
「うわーっ!!」

(バキ!)

「ん...あ、あれ?」
パワポケ「...お前は目が覚めるたびにそばにいるやつを殴るのか?」
「あなた、誰よ。」
パワポケ「通りすがりの、ただの野球選手だよ。」
「......野球選手? あーっ、思い出した!
あんたがあんなところをのんびり突っ立ってたから、あいつの攻撃をモロにくらっちゃったんじゃないの!」
パワポケ「いや、普通は宇宙人と戦ってる人間と出くわすなんて思わないだろ。」
「はあ、宇宙人~?! バッカねえ、そんなのが現実にいるわけないでしょうが。
アレは、悪の組織の超能力者でしかもサイボーグなのよ!」
パワポケ「...いや、ありえないという点でそれは宇宙人と同じレベルだと思うんだけど。」
魔人「まったくそのとおりでマジン。」
パワポケ「あああ、そういえば同じレベルのヤツがここにもう一人いたっけ。」
「?」

(注! 主人公以外に魔人は見えません。)

「とにかく、私はこれで失礼...」

(ばたっ)

パワポケ「おい、大丈夫か?」
「...くっ.....思ったよりもダメージが大きいわ。」
パワポケ「病院に行った方がいいぞ。」
「バカね。そんなことをしたら病院が襲われて、また大勢の人がまきぞえになるでしょうが。」
パワポケ「え?」
「とにかく、いそいでここから離れなくちゃ。」

(ずりずりずり...)

パワポケ「おいおい! はいずってどこへ行く気だ?」
「うるさいわね。歩けないんだから、しょうがないじゃない!」
パワポケ「やれやれ。」

(ひょい)

(会話の都合上、左右に表示していますが、主人公が相手を背負っていると思ってください。)

「わっ、コラ、ちょっとお!」
パワポケ「で、どこまで運べばいいんだ?」

(そして...)

(どさっ)

「もっとていねいにおろしなさいよ。痛いじゃない。」
パワポケ「はいはい、すみませんでした。
それより本当にこのビルでいいのか? 使われていないようだけど。」
「ええ。それと、誰にも言っちゃダメよ。それじゃあね。」
パワポケ「おい、待てよ。ここまで運んでやったんだから名前ぐらい教えてくれよ。」
「いやよ。だって、あなたとは2度と会うつもりないんだから。」

ここでA:「先に自分の名前を言う。」を選んでください。

パワポケ「...俺の名前はパワポケだ。それで、君は?」
「なっ、ず...ずるいわよ。......浜野よ、浜野 朱里(はまの あかり)。」
パワポケ「ふーん、あかりちゃんね...」
浜野「勝手になれなれしく呼ぶな。ほら、とっとと帰りなさいよ!」
パワポケ「はいはい。」

(今後は電話コマンドで浜野に会いに行けます。電話をかけるわけじゃないですが。)

その後...

「プロ野球選手の人間よ...」
パワポケ「誰だ?」
「我が名は、イグドラシル。」
パワポケ「イグドラシル?」
イグドラシル「今の地球を見よ。数々の悪が充満している。見よ...」

回想...

3の亀田が主人公のお金を徴収してそれでガンダーロボを作って世界を征服しようとしていたり、
荒井紀香が主人公に付きまとって害悪を与えてきたり、おばちゃん(3)が3の主人公に水をかけてショートさせてきたり、
本田幸太郎がホッパーズのやる気を奪ったり、8の主人公のミートを下げたあげく、三振までつけてきたり、
荒井三兄弟やアルベルトが迷惑行為を起こしたり、北乃と監督生が数々のプレイヤーたちを苦しめたりしていた。

回想終了...

イグドラシル「それでも我は人間の監視を続けることにした。
人間が本当に悪しき存在なのかどうか、確かめるために。お前にこの星の未来を変えられる力があるのか?」
パワポケ「ある!」
イグドラシル「......いいだろう。お前たち人間の力がどれほどのものか、この星の未来を見届けたい。」
パワポケ「未来を...?」
イグドラシル「マスターリングを与える。これは人類にとっての試練だ。」
パワポケ「試練...?」

(ピカーッ!)

パワポケ「うわっ!」

イグドラシルはその場から消え、マスターリングのみが残り、空中に浮かんでいた。
パワポケはそれを手に取り、すぐにはめ込んだ。

マスターリング「イグドラシルの命により、お前とともにする。」
パワポケ「わっ、腕輪がしゃべった!」
マスターリング「行くぞ、この星の未来を善き方向へ変えるために。」
パワポケ「ああ。イグドラシル...まるで俺たちを監視しているみたいだな。
でも俺は、野球でイグドラシルの試練と戦えばいい。明日からがんばるぞ!」

続く

最終更新:2020年09月07日 21:16