日の出高校編 THE ORIGIN

ストーリー

本土から日の出島に引っ越してきたパワポケは、その道すがら誤って島の慰霊碑を倒してしまう。
その後野球部に入ったパワポケだったが、部は非常にレベルが低かった。
ある日、他校との試合でボロ負けした際、突然キャプテンが目の前で消えてしまった上、
他の部員たちはキャプテンのことを忘れてしまっていた。
このことを知った日の出神社の神主・天本セツは「これは慰霊碑が倒れた呪いで、
それを解くには甲子園に出場するしかない」とパワポケに告げる。
次の日、野球部の弱さを考えるとそのあまりにも高い目標に落胆するパワポケだったが、
野球部の部室が火事で全焼してしまい、部は解散となってしまう。
さらに途方に暮れるパワポケだったが、「呪いなんかに負けてたまるか」と思い直し、野球部再建を決意する。

日の出高校編 THE ORIGIN 第壱話 消える
日の出高校編 THE ORIGIN 第弐話 海越え
日の出高校編 THE ORIGIN 第参話 甲子園


登場人物

日の出高校

野球部

パワポケ(4表の主人公)

父の仕事の都合で、本土から日の出島へ移ってきた高校生。
母はすでに亡く、父子家庭である。引越当日に島の慰霊碑を倒して呪われてしまい、
呪いを解くためには甲子園出場以外ないとセツから知らされ、それを打ち破るべく野球部再建に奔走する。
ポジションはオリジン基準のため、投手で左投左打。
終盤で日の出高校のエースで4番(パワプロの猪狩守に匹敵するほど)に成長する。
最後は甲子園大会決勝戦で皇率いる超最強学園を打ち破り、優勝を果たした。

山田 平吉(やまだ へいきち)

今作の相方メガネで、これまでの相方同様マニア。
野球部が廃部の危機に立たされた中残留し、パワポケと共に部の再建に乗り出す。
実は天本玲泉の腹違いの妹。オリジン基準のため、ポジションは捕手で、右投右打。

チームメイト

菱村 飛男(ひしむら とびお)

野球部のキャプテン。最初に神隠しに遭い、パワポケ以外から存在を忘れられてしまう。
全てが終わった後に解放されたが、神隠しに遭っていた2年間の記憶がなく、
その真相を追い求めるうちにオカルトにはまり、その道で有名となる。
後に『パワポケ7』で、マイナス特殊能力や病気をつけてきたりする俗物として登場。
ポジションは投手。左投左打。顔グラフィックが用意されていない。

山本 有三(やまもと ゆうぞう)

野球部の部員。野球部の活動再開後に自ら野球部に戻る。
2年目の夏の大会で敗退後に神隠しに遭ってしまうため、サクセスの試合で使うことができない。
エンディングで全てが終わった後に解放された。
ポジションは外野手で、右投右打。
赤特能持ちの選手が多い日の出高校メンバーの中では珍しく青特能を多数取得している。

大神 博之(おおがみ ひろゆき)

大神グループ会長の息子。パワポケの一年後輩で、パワポケが三年の時に引っ越してきた。
野球の才能に恵まれているがチョコレートアレルギーを患っており、
前の学校ではそれにつけこんだ嫌がらせのため野球から離れていた。
パワポケの説得で再び野球を始める。島岡とは何かと対立していたが、のちに友情が芽生える。
パワポケ達が卒業した後は、たった一人から野球部を立て直し、
自身の卒業後は日の出高校で監督をやろうと思っていたが、
後に父親がモグラーズを買収し、『パワポケ5』より彼もプロの道を歩む事となる。
ポジションはオリジン基準で外野手で、サクセス中でも最高クラスの能力を誇る。右投左打。
後の作品でも登場し、『11』では父親の後を継いで会長となる。

森本 満(もりもと みつる)

野球部の部員。身のこなし、セリフなどが猿そっくりで自宅も山の中にある。
台詞が猿っぽいのは声質が高く「キーキー」という音が目立っているだけで、
実際はきちんと人の言葉を話している。テストで満点手前を取るほど成績優秀。
卒業後は世界中のジャングルを歩き回って論文を執筆している。
ポジションは遊撃手。右投右打。

小山 高雄(こやま たかお)

巨漢で力持ちの部員。森本とは親友。過去のトラウマから血を見ると暴走してしまう。
見た目に反して涙もろく、割に感動する話には弱い。親の仕事である林業を手伝っており、
卒業後も島に残り林業を続けている。ポジションは外野手。左投右打。

島岡 武雄(しまおか たけお)

村長の息子。性格は生意気だが、野球に対する想いは本物で技術も高い。
卒業後は大学へ進学し野球を継続。先輩達にしごかれ、心身ともに成長した事が描写されている。
後に『パワポケ6』にも登場した。ポジションは三塁手。右投右打。

堤 篤弘(つつみ あつひろ)

学校一の秀才。
物語の進め方によっては、神隠しについて調査を進めて真相に近づくことに成功したが、
結局は神隠しに遭ってしまう展開になることもある。卒業後は科学者を目指して大学へ進学。
多忙の中でもパワポケが出場する試合をラジオで観戦し、叱咤激励する。
ポジションは二塁手。右投右打。

秋穂 不作(あきほ ふさく)

吐き気を催す存在を参照

上田 卓未(うえだ たくみ)

日の出高校の生徒。パワポケに説き伏せられ野球部に入る。
昼食のおにぎりを何ヶ月も机の中に放置して腐らせた上に、
自分では気づかないなどどこか抜けている。沈没船の辺りをうろついていることもある。
ポジションは外野手で、右投右打。

村田 克哉(むらた かつや)

日の出高校の生徒。裏山によく出入りしており、
そこで出会ったパワポケに誘われて野球部に入る。
ツチノコやUFOを見たと言って授業をよくサボる。
裏山によく出入りしているため、スポーツマンのような色黒の外見だが、運動は苦手らしい。
島岡を仲間にし、かつよろず屋に何度か寄っている場合、登場し部に加入することも。
上田とは親戚関係にあたる。『パワポケ13』で開拓高校の監督として再登場する。
ポジションは三塁手で、右投右打。

石田 昭三(いしだ しょうぞう)

日の出高校の生徒。パワポケに「運動が苦手そう」とバカにされ、
運動が得意なことを証明するため自分から野球部に入る。
実家は天ぷら屋で、おやつとしてコロッケを食べているうちに
太ってしまった(走力は見た目ほど遅くはなく、上田や村田よりも高い)。ポジションは捕手で、右投右打。

黒野兄弟(くろのきょうだい)/黒野 球一(くろの きゅういち)、黒野 球二(くろの きゅうじ)、黒野 球三郎(くろの きゅうさぶろう)、黒野 球四郎(くろの きゅうしろう)

黒野博士が造ったクローン人間の兄弟。
ポジションは名前順に外野手・三塁手・投手・遊撃手。4人とも右投右打。
世界征服に関係無いということで黒野博士が高校に行かせるのをやめさせていたが、
もっと経験を積んで博士の役に立ちたいと言い出し、許可を得て学校へ通い野球部に入部した。
しかし、野球が好きになるにつれ自我が目覚めたのか、博士の言うことを聞かずに野球の練習ばかりするようになる。
研究室をうろつく時期により、1年目に初めて研究所に訪れると野手の球一、球二、球四郎3人が野球部に入部し、
2年目に初めて研究所を訪れると投手の球三郎が野球部に入部するが、
野手の球一、球二、球四郎3人か投手の球三郎1人のどちらかしか仲間に出来ない。
その為に神隠しで人材不足に陥りやすい上に投手不足な本作で数と投手のどちらを取るかが悩みどころとなる。
パワーアップイベントが完了すると、登録名が変わる(「黒野○」→「黒野球○」へと変更)。

対戦高校の選手

赤坂 洋一(あかさか よういち)

パワポケが日の出島に来る前にいた高校である「大安高校」のキャプテンで4番の捕手で、右投右打。
パワポケや秋生と仲が良い。暇さえあれば公園でも堂々と筋トレする熱血漢だが、学業は苦手である。

真賀津(まがつ)

パワポケの転校後に大安高校野球部に入部。赤坂の1年後輩。
高速シンカーと140キロ後半の速球を武器とするエースとしてパワポケ達の前に立ちはだかる。
投手だが、野手としても優秀。右投右打。関西弁でしゃべる生意気な性格であり、
当初は日の出ナインを見下していたが、試合に負けると潔く敗北を認める素直な一面も持つ。

布具里 珠男(ふぐり たまお)

地方大会で対戦する「鎮台高校」のキャプテンでエースで四番の右投右打。
アルベルトから買った人工精霊を使用している。

写六(しゃろく)

甲子園大会1回戦の対戦相手「湖南学園」のキャプテン。
ポジションは捕手で右投両打。
安定した能力とトップレベルの守備が売り。
チームの行く先ではなぜかいつも謎の殺人事件が起こる。「初歩だよ、初歩」が口癖。

磯(いそ)

甲子園大会2回戦の対戦相手「スクール学園高校」の
キャプテンで4番。右投右打で、ポジションは三塁手。
学校名の由来は3つの高校が合併した際に、
新校名で揉めた結果「下半分を並べる」という妥協案で落ち着いた結果。
この変な学校名を変えるために甲子園で有名になって抗議しようとするが、
日の出高校に負けた後は、学校名を誰にもバカにされないよう
野球の名門校として名を挙げようと努力する。
スクール学園高校は以降の作品でも何度か登場しているが、
登場するたびに別の高校と合併を行い、高校名がどんどん延びている。

皇 帝(すめら みかど)

甲子園大会決勝の対戦相手「超最強学園(「グレイテストがくえん」と読む)のキャプテンでエース。
制球、変化球がピカイチで、速球、スタミナ、野手能力もかなりのもの。
試合に負けると「野球のルールがおかしいんだ!」などと言い出す負けず嫌い。左投両打。

統道(とうどう)

「超最強学園」の4番。語尾に「ゴワス」をつけるいかつい男。
ポジションは捕手(サブポジションに外野)。モー娘。の加護ファン。右投右打。

吐き気を催す存在

秋穂 不作(あきほ ふさく)

山田が野球部に連れてきた少年。自称「ぶきみ君」。
能力が低く、パワポケに呪いを掛けてきたりする、所謂今作における吐き気を催す仲間。
2年目の試合に1勝したあと、パワポケに天焦がす滅亡の光で存在を消され、
「野球のゴミ」と吐き捨てられた上で地獄へと落ちた。
ポジションは外野手。右投右打。

その他

天本 玲泉(あまもと れいせん)

天本セツの孫で主人公の同級生。10月25日生まれ。常に笑顔を絶やさない人物。
日の出神社で巫女として手伝いながらセツと二人暮らしをしている。
性格は飄々としていて、どこか謎めいたところがある。
いつも笑顔でいる理由は「表情が不器用だから」「笑っていれば幸せがくるかもしれない」との事。
ストーリーの中核である『呪い』の正体を知る人物で、彼女にした時のみ真相が聞ける。
なお、両親はすでにおらず、父親は生まれる前に蒸発し、母親は9歳の時に焼身自殺している。
両親の話は日の出島で禁忌とされており、周囲の人物も滅多に話そうとしない。
また、彼女の父親は山田の父親であり、つまり彼女もメガネ一族の一人である。
そのため山田とは異母兄妹にあたる。

神木 唯(かみき ゆい)

野球部のマネージャー。消えた菱村キャプテンの幼なじみで。
純真で明るい性格で、髪型はポニーテール。家族が電器店を経営しており、
彼女も手伝うことがある。そのため、金銭の管理にはかなり厳しい。
ランダムでハイキックで「一発病」をつけられてしまうという、厄介な面がある相手。

田中 深雪(たなか みゆき)

パワポケのクラス担任で野球部顧問。パワポケを気遣ってくれる優しい先生。

島岡 希美(しまおか のぞみ)

島岡武雄の姉でパワポケより一つ年上。性格は気さくな姉御肌。
柔道部所属だが空手部を掛け持ちしており、どちらも県大会レベルで喧嘩も強い。
パワポケのことを何かデカいことする男だと目をかけてくれる。
玲泉とは、かつて喧嘩の仲裁に入った出来事を通じて親友関係にある。

高城 秋生(たかしろ あきみ)

パワポケの元同級生で本土の町に住んでいる。メールやチャットで話すのが好き。

天本 セツ(あまもと セツ)

天本玲泉の祖母。神社の神主をしており、頭に火を付けた蝋燭を白い布で巻いて乗せている。別名「不吉ババア」であり、彼女を知る日の出島の人達には嫌われているが、自身はあまり気にしていない様子。
パワポケに呪いについて教えるが、実は彼に呪いを掛けた張本人。
最終的には河島廉也に日の出高校野球部が甲子園で優勝したのを伝えた後、病死する。

池沢 うめ(いけざわ うめ)

よろず屋の店主のおばさん。3のジャンク屋のように各種アイテムや装備アイテム、
部室のレベルアップ材料を販売する。山田はうめの店に大量のお宝グッズが眠っていると思い込んでいる。
「6」の作中に死去したことが山田のイベントで触れられる。

黒野 鉄斎(くろの てっさい)

島の研究所にいる怪しい老人。割と善人だが、夢は世界征服で悪の天才科学者を自称している。
しかし日の出島の住民には変人扱いされており、本気にされていない。
クローン人間の黒野兄弟を製作したが、その兄弟達が全員野球の楽しさに目覚めて
言うことを聞かなくなってしまい、この一件で日の出島から家出してしまった。

島岡 耕作(しまおか こうさく)

島岡姉弟の父親で、日の出島の村長。鉱山の所有者で島でも指折りのお金持ち。
高校時代は野球部だった。野球部のためにアルバイトをする武雄を諌め、
必要な機材を買い与えようとしたが、「野球部のことに関しては自力で解決したい」と断られる。

河島 廉也(かわしま れんや)

故人であり、太平洋戦争当時の野球部キャプテン。
戦争終戦まで生き延びたが、島に戻る途中に乗艦のあけぼの丸が機雷によって沈没し、死亡。
外見はパワポケによく似ている。天本セツとは恋人同士だった。
アレンジチームの日の出高校には投手として登録されている(顔グラフィックは主人公の流用)。
変化球は一切無い代わりに豪速球と非常に高いスタミナ、そして大神にも引けを取らない野手能力を持つ。

大神 美智男(おおがみ みちお)

大神博之の父親であり、大神グループの会長。
息子が良い環境で野球が行えるよう、日の出高校の野球部に資金援助を行う。
まだこの時点では会長ということ以外、特に目立った活動はしていないが、
後のシリーズでも度々登場し、シリーズに大きな影響を与える最重要人物であることが判明する。

パワポケの父

日の出島で開業医をしている医者。もともとは本土の大学病院に勤めていたが、
妻を亡くしたことをきっかけに都会での生活に嫌気が差し、日の出島に渡ってきた。
家庭を顧みなかったことを後悔している。

藤田 源五郎(ふじた げんごろう)

日の出島の駐在警官。神隠しについて探るパワポケに対し「漫画の読みすぎ」として相手にしていない。
野球部部室の炎上事件について調査し、出火原因が放火という真相を突き止めるが、
人員不足等の事情から事件の隠蔽を決意した。

用語集

日の出島

物語の舞台となる離島(ただし一日で本土と往復でき、島から本土が目視できるほどの距離)。
昔からの自然が多く残る島であり、特別天然記念物であるオオサンショウウオなども見かけることができる。
島の中には日の出高校やウメの雑貨屋などがあり、施設は比較的充実している。

あけぼの丸沈没事件

太平洋戦争後、復員して帰還する途中の輸送艦あけぼの丸が、
日の出島近海で魚雷と接触し沈没した事件であり、本編の核となる出来事。
あけぼの丸には当時の日乃出中学(現在の日の出高校)の野球部員12名も含まれていたが、
船の沈没により野球部員全員、全体でも19人が死亡する惨事となった。
この犠牲者の野球部員にはキャプテンであった河島廉也や、
神木唯の父親の叔父であった神木哲郎も含まれていた。
日の出島には現在彼らの冥福を祈った慰霊碑が建てられている。
最終更新:2023年04月02日 17:54