バビリオンの陰謀-過去

「バビリオンの陰謀」-過去

 ユピテル神殿が建てられるようになり、バールの聖殿は崩れ、バール教はその力を
失った。名前だけ残ったバール教は自然と解散され、そのまま月日が流れた。

 その一方、人間を超越する神の領域に入りたいと願っている、魔法使いでありながら
学者でもある男がいた。その名はバビリオン。彼はユピテル神殿に眠っている太陽神
バールの力に興味をもち始める。しかし、彼がユピテル神殿に辿り着いた時にはすでに、
過ぎ去った長い年月と共にバールの力は消滅した後だった。
挫折していたバビリオンは偶然、「太陽の冠」を使うと、バールの力が消滅する以前の
時空に戻れることを知る。「太陽の冠」は今はバラバラになったバール教の信者達が
保管しているバールの宝物だった。

 バビリオンは太陽の冠を手に入れようと、バール教の再建という名目で、バラバラに
なっていたバール教の信者達を集め始める。彼がバール教を再建してくれると強く信じた
信者達は彼を教主に迎えた。やがて、教主になったバビリオンは太陽の冠を手に入れ、
バールの力が消滅する前の世界への時空通路を開けるようになった。信者達と一緒に
行ったその世界には、もう一つのユピテル神殿が存在し、その地下にはまだ力をもって
いるバールの聖体が残っていた。欲しいものを手に入れたバビリオンは、バールの力を
自分のものにしようと研究に没頭する。その研究の過程で、人工魔人「暗黒魔犬」を
作り出すことになる。

 本性を現したバビリオンは、用済みのバール教の信者達をバール復活のためのに生贄に
しようとする。しかしその時、彼が作った時空通路から調査団と兵士達が流れ込み、
混乱した状況の中、一部の信者達は逃げることができた。バビリオンはバールが復活する前、
自分の計画が気づかれるのを防ぐため、神殿内の石造に命を吹き込み、調査団と兵士達を
殺しながら神殿を要塞化した。そして、バビリオンは自分の計画を更に早く実現させようと、
更なる研究に没頭し始める…。
最終更新:2013年03月14日 17:25