破壊者と中二病が出逢う時 ◆BXyDW0iXKw
放送を聞いた士は……神妙な面持ちだった……。
あの剣崎が……あの仮面ライダーブレイドが……既に死んでいる……!?
奴はキングフォームになれるため、ディケイドですら苦戦を強いられた強さなのに……。
かつて手も足も出ずにやられたことを覚えているので、士は戦慄していた……。
ディケイドの目的は、増えすぎて融合しだしたそれぞれの世界の核となっている仮面ライダーを倒すこと……。
士自らが倒せなかったとはいえ、世界の核となってる仮面ライダーブレイドが倒されたので、ブレイドの世界は破壊されたはずであるが念のためもしブレイドのベルトを受け継いだ奴がいるなら、そいつもディケイドとして破壊するが。
あとはディケイドが頑張って他の世界を壊せばいい……今までと何も変わらない……。
ところで、残るはこの場にいるだけでもクウガと龍騎がいるから、それを倒さないといけない。
特にクウガの
小野寺ユウスケは……声に出して言うのは恥ずかしいが……俺の友達だ……倒すならこの手で!!!
「いくか」
これ以上休んでるのはよくないので、士は歩き出した。
あと知り合いだと月影も死んでたが、月影は普通に敵だし勝手に倒れてくれたならそれは普通にいいことなのでオーケーだ。
士の記憶でも、月影は戦ってたらなんかいきなりやってきたダブルにボコボコにやられてたし、まあそんなところだろう。
「大丈夫かニャ……?」
フェイリスは心配してラウラに大丈夫かどうかきいた。
俯いていたラウラは……とても大丈夫じゃなさそうだった。
放送を聞いてから三十分以上たってるのに……ラウラは未だにやばそうだった。
なにせ、一夏の名前が放送で呼ばれたのだから大丈夫なわけがないだろう……。
きっと色々な思い出があるのだろう……色々な思いが渦巻いているのだろう……。
フェイリスには計り知れないが、それが相当なものであることは分かった。
だが、そういうフェイリスも実は危なかった……。
ラボメンの仲間であるダルの名前が放送で呼ばれたからだ……。
それ故にこそにフェイリスも結構しばらく落ち込んでたが、もう大丈夫だ、立ち上がった。
なんてったって、フェイリスは既に……大好きなパパの死を乗り越え、まゆしぃを救うと決めたのだ……。
仲間の死は悲しいけど……未来に向かって歩いていくのをやめちゃいけニャい……決意は揺らがない!!!
それ故にこそに今はダルたちの分まで生き延びなければ。
まだ生きている凶真や紅莉栖たちとも合流して、一緒に頑張れると非常にいい。
そして悲しむのは……全てを終わらせて帰ったあとだ……。
読者諸兄に説明しておこう。
これは別にフェイリスが冷たいわけではない……。
愛ゆえにこそに、フェイリスは立ち上がったのだ……。
ハート
これはフェイリスのこころが強かったからこそ起こりうる必然……。
だからこそ、フェイリスはラウラにそういう思いを伝えようと思った。
「ラウにゃん……辛いだろうけど、今は死んでいったみんなの分まで戦わニャいと」
ラウラはつらそうに俯いたままだったので、そのまま続けた。
「さっきラウニャンも言った通りニャ。死んでいった人が悲しむことはしちゃいけニャいから、シャルニャンたちの分までラウニャンたちが生きないと」
ハート
フェイリスの心からの言葉をきいたラウラは……フェイリスの熱い想いが届いたのか、その気持ちを理解してくれ、目元の涙をぐっと拭った。
ーーーキラキラ……キラっ
銀髪の美少女の隻眼に溜まっていた涙の雫が美しく飛び散る……。
「そうだな……お前の、言うとおりだ……いつまでも……喪に伏しているわけにはいかないな……これでは、一夏にも、私の友にも顔向けができん」
顔を上げたラウラの顔には……再び覇気が宿っていた。
冷静でいながらも熱い眼差しでぐっ!とフェイリスを見つめる。
「すまない……情けない姿を見せてしまったな」
「ううん、フェイリスも気持ちはよく分かるニャ。だから一緒に戦おうニャ!」
ガシッ!
二人は握手をした……!
そして、次の出会いと進展を求めて歩き出した。
それから、すこし歩いた頃だった……遠くの方からふらりと誰かが歩いてきた。
見覚えのない長身の男だったので、フェイリスもラウラも警戒して身構えるが、そんな時、フェイリスの中のイマジンズが騒ぎ出した。
ディケイドじゃねえか!あれはディケイド!ディケイドやないか!ディケイドだー!
フェイリスの頭の中で、みんなが仲間のディケイドの登場に沸き立つ。
「ディケイド……あの人がそうなのかニャ……!?」
「ん?何を言ってるんだ、フェイリス」
「ラウニャン、あの人は敵じゃないようニャ!」
「そうなのか?」
ラウラの問いにフェイリスはあれがディケイドという仮面ライダーであることを説明しようと思ったが、その前にディケイドが口を開いた。
「お前、何者だ?今ディケイドって言ったな。俺のこと知ってるのか?」
「良くぞ聞いてくれたニャ!我が名は
フェイリス・ニャンニャン……この絶望の饗宴で希望を捨てずに戦うネコミミ少女!」
「……私は
ラウラ・ボーデヴィッヒ。ゲームには優勝するつもりだが、殺し合いには乗ってない」
「なんだと……?」
ディケイドの表情がムム……?と歪んだ。
何を言ってるんだ……そう聞きたげな目をしてると思ったので、ラウラが説明する。
「このゲームは最後に残った陣営の参加者は全員で生還出来るという
ルールだろう?私たちはそのルールの穴を突いて、すべてのメダルを集めて唯一の陣営リーダーとなり、可能な限りの参加者を仲間にして、みんなで脱出するのが目的なんだ」
「ほぉ、ガキにしては面白いことを考えるな」
ディケイドのガキという挑発にラウラの顔がムッとしたので、空気が悪くなる前になんとかせざるお得なくなったので、フェイリスが割り込んだ
「だから、今は一人でも多くの戦力と仲間が欲しいのニャ!ディケイド、フェイリス達に手を貸して欲しいニャ!」
「その前に俺の質問に一つ答えろ」
「なんニャ?」
「お前、なんで俺のことを知ってる?俺はお前のことなんて知らない」
その質問に、フェイリスはデイバッグから電王ベルトをまるでこれが目に入らぬかとばかりに取り出して答えた。
「このゲームから脱出するまでの間は、このフェイリスが電王として、モモタロス……ううん、モモニャン達と一緒にいるのニャ!ディケイドのことはモモニャン達から聞いたニャ!」
「……お前、何言ってる?電王は既に俺が破壊したはずだ、ここにあるわけがない」
「え……?破壊……ニャ?」
フェイリスは意味が分からなくて首を傾げるが、フェイリスの中のイマジン達も誰もその意味を理解してないらしく、きょとんとしていた。
まあ、一番意味を理解していないのはラウラだが。
ディケイドこと
門矢士は、電王が今ここにいることに疑問を感じていた。
ライドブッカーから電王のカードを取り出して見てみるが、電王は確かに破壊したし、電王を破壊したことで得たカメンライドカードは今士が持っているので破壊したことで間違いないはずである。
クウガは過去の時間軸から連れて来られていたが、まさか破壊が完了した仮面ライダーさえもここに連れてくるというのか……?
アクセルやオーズとの戦いを経て、士はこれ以上は容赦せず仮面ライダーを叩き潰しにかかると決めた……。
だが、既に破壊した仮面ライダーを破壊する必要がないというのは、ディエンドと同じだ……。
破壊が完了した電王の世界を改めて破壊するなんていうのはメダルと体力の無駄遣いでしかない。
だからここは電王は相手にせずに捨て置こうと士は思った。
「モモニャンたちは、ディケイドに破壊された覚えなんてニャいって言ってるニャ。それに、ディケイドのこと、仲間だって……」
「……だろうな。だが、今の俺は既に全ての仮面ライダーの敵だ。仲間なんてものは遠い過去に置き去りにしてきた」
「でも、モモニャンやウラニャンたちがそんな嘘をつく理由なんて何処にもないニャ」
「……」
「分かったニャ……さては、ツンデレって奴ニャ?素直になれないなら、それでもいいニャ……でも、ディケイドがどう言おうと、モモニャンたちとの間にある仲間の絆は切ってもきれないーーー」
フェイリスが何かうんちゃらかんちゃら言ってるが、思考に没頭する士の耳にはもうそんな言葉は入ってきてなかった。
今士が考えるべきことは、電王は捨ておくとして、ではこれからどうするか……である。
ゲームを破壊するというのは前から考えていた通り、そこに変わりはない。
そして、このフェイリスの言うように、無駄な戦いを避けてゲームを破壊する手段があるときた。
ただ目的もなく破壊を続けるだけよりも、そういう目的を持って行動した方が合理的なのは言うに及ばず。
士は世界のために仲間を置き去りにして破壊者になったが、元はといえば悪者になりたかったわけではない。
目的のために手段を選べないなら、悪役になるのも致し方無いと思っていただけだ。
だからグリードは破壊するし、仮面ライダーも破壊する。
それが目的の最低条件。そしてその上でメダルも全部奪い取る。
ただ一人の陣営リーダーになり、陣営戦をルールから立ちいかなくさせてやる。
逆らう奴は破壊して、その上で配下に下る奴は味方として一緒に戦わせてやってもいい。
「大体わかった。だったら、お前らは俺の仲間だな?」
仲間になるのではなく……仲間にしてやる……という意味で。
そして二人が何か言う前に、士は大声で制した。
「ただし!」
やけに格好をつけた感じで大きな声で言う士……。
仮面ライダーディケイド
「すべてのグリードは俺が破壊する。いずれ誕生する唯一無二の陣営リーダーはこの俺…… 門 矢 士 だ!!!!」
「……は?」
フェイリスと……特にラウラは、唖然としていた。
士にしてみれば、わけがわからないまま戦うよりもハッキリとしたいい感じの目標が立った。
だが……いきなりやってきた第三者にいきなりこんな偉そうなことを言われたら、誰だって反感を抱くもの……。
フェイリスはいいとして……ラウラが士に反論するのは、また別のお話……。
To Be Continue
ーーーーーつ づ く 。
【一日目-夜】
【D-4/市街地
マップ右下寄り】
【門矢士@仮面ライダーディケイド】
【所属】無
【状態】健康、苛立ち、疲労(中)、ダメージ(大)
【首輪】45枚:0枚
【コア】サイ、ゾウ
【装備】ライドベンダー@仮面ライダーOOO、ディケイドライバー&カード一式@仮面ライダーディケイド
【道具】基本支給品一式×2、キバーラ@仮面ライダーディケイド、ランダム支給品1~4(士+ユウスケ)、ユウスケのデイバック
【思考・状況】
基本:「世界の破壊者」としての使命を果たす。
0.ラウラにフェイリス、お前らは俺の仲間に加えてやる。
1.全てのコアメダルを奪い取り、全てのグリードを破壊してルール上ゲームを破壊する。
2.「仮面ライダー」とグリード含む殺し合いに乗った参加者は全て破壊し、それ以外は配下にしてやる。
3.ディエンドとは戦う理由がないので場合によっては共闘も考える。
4.セルメダルが欲しい。
【備考】
※MOVIE大戦2010途中(スーパー1&カブト撃破後)からの参戦です。
※ディケイド変身時の姿は激情態です。
※所持しているカードはクウガ~キバまでの世界で手に入れたカード、ディケイド関連のカードだけです。
※アクセルを仮面ライダーだと思っています。
※ファイヤーエンブレムとルナティックは仮面ライダーではない、シンケンジャーのようなライダーのいない世界を守る戦士と思っています。
※
アポロガイストは再生怪人だと思っています。
※少なくとも電王は破壊する意味なしと判断しました。
【フェイリス・ニャンニャン@Steins;Gate】
【所属】無所属
【状態】健康、深い哀しみ、ゲームを打破するという決意、戦いに対する不安、イマジンズへの信頼
【首輪】100枚:0枚
【装備】IS学園女子制服@インフィニット・ストラトス
【道具】IS学園男子制服@インフィニット・ストラトス、
デンオウベルト&ライダーパス+ケータロス@仮面ライダーディケイド
【思考・状況】
基本:仲間と共にコアメダルを全て集めて脱出し、マユシィを助けるニャ。
0.今はまだ、誰かと戦う覚悟はニャいけど……いつかはフェイリスも……?
1.この人がディケイド……呼び方はなんて呼ぼうかニャ?
2.アルニャンとセシニャンを止めなくちゃいけニャい!
3.凶真達とも合流したいニャ!
4.変態(主にジェイク)には二度と会いたくないニャ……。
5.イマジンのみんなの優しさに感謝ニャ。
6.世界の破壊者ディケイドとは一度話をしてみたいニャ!
7.ラウニャンに人殺しはさせたくニャい。とくに友達を殺すニャんて……
【備考】
※電王の世界及び仮面ライダーディケイドの簡単な情報を得ました。
※モモタロス、ウラタロス、キンタロス、リュウタロス、ジークが憑依しています。
※イマジンがフェイリスの身体を使えるのは、電王に変身している間のみですが、
ジークのみは特別で、その気になれば生身のフェイリスの身体も使えるようです。
※タロスズはベルトに、ジークはケータロスに憑依していました。
※ジークがまだフェイリスを認めていないので、ウイングフォーム及び超クライマックスフォームにはなれません。通常のクライマックスフォームまでなら変身できます。
※イマジンたちは基本的に出しゃばって口出しする気はありません。フェイリスの成長を黙って見届けるつもりです。
【ラウラ・ボーデヴィッヒ@インフィニット・ストラトス】
【所属】緑
【状態】ダメージ(小)、疲労(小)、精神疲労(大)、深い哀しみ、力への渇望、セシリアと
ウヴァへの強い怒り(ある程度落ち着いた)
【首輪】80枚(増加中):0枚
【コア】バッタ(10枚目):1
【装備】シュヴァルツェア・レーゲン@インフィニット・ストラトス
【道具】基本支給品、魔界の凝視虫(イビルフライデー)×二十匹@魔人探偵脳噛ネウロ、ランダム支給品0~2(確認済)
【思考・状況】
基本:グリードに反抗する仲間とコアメダルを集めて優勝し、生還する。
1.この男はいきなり現れて何を言っているんだ……!?
2.セシリアを止める。無理なら殺すことにも躊躇いはない。
3.陣営リーダーとして優勝するため、もっと強い力が欲しい。
4.もっと強くなって、次こそは(戦う必要があれば、だが)
セイバーに勝つ。
5.一夏やシャルロットが望まないことは出来るだけしたくはない。
【備考】
※本当の勝利条件が、【全てのコアメダルを集める事】なのでは? と推測しました。
※"10枚目の"バッタメダルと肉体が融合しています。
時間経過と共にグリード化が進行していきますが、本人はまだそれに気付いていません。
最終更新:2013年07月24日 01:07