“吸血姫”ネネリア

ネネリア蒼月館の主であるロイヤルヴァンパイア
元はこの地に存在していた小国の王女であり、別荘であるこの館に逗留していた時に発生した革命によって凄惨な最期を遂げた。

しかし死の直前、共に殺された従者の中から一人の者が立ち上がると自らを『古の吸血鬼』と名乗り、戯れに従者を務めていた事を告げる。
そして吸血鬼の『まだ生きていたいか』との問いにネネリアは頷くと吸血鬼の力を分け与えられ、ロイヤルヴァンパイアとして転生した。

しかしネネリアの身体は損傷が酷すぎた為、足りない部分を補うかのようにカースドローズと化していた館の蒼い茨と融合。
結果、異形の化け物と化してしまった。

左側頭部・右腕・左脇腹・右太股からは茨の蔦が飛び出し、右の眼窩には眼帯の様に薔薇が咲いている。
後頭部からもリボンの如く大輪の蒼い薔薇が咲いており、これらは全て致命傷や大きな傷を負っていた場所であるようだ。
体内にも茨の蔦が這いずっており、それらが常に苦痛を与え続けている。

勿論このような姿は納得できず『こんな醜い姿と苦しみのまま永遠を生きたくない』と分離を懇願。
だが彼女に力を与えた吸血鬼は『最早そういう存在として完成しているから分離は出来ない』と笑って告げるとそのまま霧となって消えてしまった。

日光に身を晒して自ら滅びようともしたが、植物の特性を獲得してしまったが故にそれすらも不可能。
やがて彼女は作り出した眷族を周囲に放ち、自分を滅してくれる存在の訪れを待ち侘びるようになった。

しかし生前に下賤な輩によって殺された事もあり、再びそのような者に殺されては例え血脈が途絶えていようとも王族としての沽券に関わる。
なのでロイヤルヴァンパイアたる自身と本気で戦い、勝利出来るような強者が来る事を願っているようだ。

それ以外の弱き者が館を訪れたとしても、彼女とその配下の糧となるだけであろう。


【余談】
ちなみに現在は割と暇を持て余している。
趣味はブラッド・プディング風呂代わりにする事。
独特の肌触りが気に入っているらしい。


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最終更新:2024年03月09日 23:31
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