銀光命鎧装(アージェント・ヴォルフラム)

滅竜戦争中期に製造された銀色に輝く大柄な全身鎧。
黒滅竜との戦いで死した戦士達の魂を怨霊魔術により鎧へと定着させ、魔物の軍勢に対する人類側の兵器として生み出されたリビングアーマーである。

初期の頃は黒滅竜の邪気によって暴走する事例も報告されていた。
だが様々な研究と対策により“非人道的な”部品が組み込まれた『鎧型の人造生命体』として完成、戦線に多数投入される事となる。

しかしここまでして生み出された“生きた鎧の戦士達”であるが、最終的には全滅と言う結果でその幕を閉じる事となった。
確かに頑強な鎧の防御力と強靭な力による立ち回りで多くの魔物を打ち取ったものの、津波の様に押し寄せ続ける魔物達の勢いに磨り潰されていったようだ。

このように壊滅してしまった最強の鎧騎士達であったが、この経験から人類側は単純な白兵戦だけでは限界があると悟る。
そして膨大な魔物に対抗する為、より大質量で、より広範囲な殲滅力に特化した『操縦型巨大ゴーレム兵器』の開発へと切り替えていく。

押し負けたとはいえ、最後まで戦い抜いた命ある鎧騎士達に敬意を払い、その最終兵器は彼ら鎧騎士を模した『龍を屠る魔導甲冑』として制作される事となる――――


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最終更新:2022年05月04日 16:10