第3話 はじめてのどうくつ

ブレイズさんを連れてきて大丈夫かな、と思っていたら…
「おお、魔導士さんだ~」
「すごいな、こんな魔力を持つ魔導士を連れて来るなんて…」
「うふふ、よろしくね。」
なんだ、結構似合ってるじゃねぇか。
「よし、薬草も食料も持ったぞ。」
「魔法の薬もOKよぉ。」
準備早いなー。
「じゃあ、行くか!」
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と言うことで、三人の仲間を得た俺は、スタートゥ王国国境の洞窟へ向かうことにした。
「さ、早く入ろ!」
いや、ノリノリですねアクリさん。
「まあ、落ち着け。ゆっくり、警戒しながら入るぞ。」
「そうね。警戒しないとね。」
二人とも…
「…まあいい、入ろう。」
俺はそう言い、歩を進めていった。
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「オラッ!トアッ!」
予想通りいっぱいいたモンスターを殴り倒していく。
「やっ!たあっ!大丈夫か、クルス!」
「大丈夫だ!」
同じく炎の剣を振るい接近戦をしているウレアから声がかかる。
「危なくなったら回復するよー!」
ヒーラーもいるし、安心だな。
「後ろから撃つわよー。」
うおっあぶね。燃えるとこだったぞ。
よし、俺も負けてられん、思いっ切り拳を振りぬいてやる!
「オラァァ!って、ええ!?なんで手燃えてんの!?ま、まあいい!バーンナックルだ!」
適当に名前を付け、オーガたちを殴り飛ばしていく。これは気持ちいいぞ!
「くらえ!オラオラオラ!ぶるぁ!!!」
よし、このまま殴って…
「ぐわあああああああああ!!」
「にぃに!ど、どうしよう!回復しなきゃ…!」
な、ウレア!?あ、あのデカいジェルがやったのか…!
「クルス!これを使え!」
え、剣投げてきた!?よ、よし、キャッチ!でも使ったことないんだけど…って、剣が恐ろしく燃えてますよ!?
「うぇええええ!?なんでこんなに燃えてんの!?」
「ま、魔法剣だと!?バケモノか!」
「にぃにのよりも燃えてるよ!?」
「あら、すごいわね。」
え、これ魔法剣?
よ…よし!これで戦うぜ!
「火炎斬り!」
技名を言い、斬りつける!効いてるぜ!
「もう一発!」
往復斬りだ!おっと攻撃か!
「当たんねぇよ。くらえ!」
ま、当たんないけどね。もう一発斬ってやった。
「よし、フィニッシュだ!ヒッサーツ!」
掛け声からの…
「獄炎バーナースカウトフィニッシュ!」
適当に考えた技名を叫びながら斬りつける!
そして撃破!
「はぁ…倒せたぜ…!それに…」
そう、ジェルが俺になついているのだ。
「わー!すごい!」
「倒すだけじゃなく仲間にするとは…!」
「すごいわねぇ…」
やった…!
「ふぅ、これで終わりか…」
「!クルス後ろだ!」
「うおっ…」
後ろからオーガが襲ってきた!このままじゃ…
と思ったその直後。轟音が響きオーガが倒れた。轟音が聞こえた方を見ると…
そこにいたのは、この世界にあるはずのないリボルバーを構えた一見少年にも見える少女だった。
「やれやれ、こんな警戒心のない冒険者がいるとは…僕は呆れていますよ。」
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次回予告
「僕はブレと言います」
「何故だ!なぜ人間で、魔物でもない盗賊を殺した!」
「襲ってきたからです。自分の命が危ないのに人を殺すのをためらうわけにはいきません。人間でも容赦なく撃ちます。」
「覚悟しやがれ!」
「かかってきなさい。」
「弓よ!銃となれ!」
「ど、どういうことなんですか!?」
「俺の銃は、嵐を呼ぶぜ!」
次回「僕はブレ」
次回も、心を熱く燃やして!
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最終更新:2019年04月23日 01:37