「-CROSS OVER ENDLESS MISSIOIN-欲望-」
作者:本スレ 1-710様
427 :-CROSS OVER ENDLESS MISSION-欲望-:2014/01/10(金) 22:39:46
本スレ1-710 です
本スレ1-091様 の
お子様(設定スレ 2-065) と
うちの子(創作物スレ 2-035) の
スピンオフな二次SSを仕上げましたので、投下します 以下、属性表記です
・そんな描写は殆どないけど、現代風ファンタジー(獣人変化もの)
・
設定スレ2-037 の共通設定ベース のSSです
・エロあり、でも今回は本番なし、軽薄攻めにつき注意
・ストーリーは長めで、続きあり、今後も多分、ご都合主義的展開あり
・登場キャラクター&CPは、ヘンリー(19歳)×幸さん(20歳)です
・設定準拠ではない表記、設定矛盾のある表記を若干含みます
・キャラ&設定が1-091様の公式設定から外れている可能性あり
こんな感じですが、よろしかったらどうぞ
428 :-CROSS OVER ENDLESS MISSION-欲望-:2014/01/10(金) 22:41:25
幾分冷えた朝の空気とともに、カーテンの隙間からホテルの室内へと細い光が差し込む。
その朝日の差し込む窓辺へと、彼は、一度、視線を遣った。
それから改めて、彼は、今、自らがその淵に座っていたベッドの上のへと視線を向ける。
ベッドの上には、彼自身と比較すると、随分と華奢な身体つきのダークブラウンの髪の青
年が眠っている。
その姿を目に留めると、先程からベッドの淵へと腰を降ろしていた金色の瞳の男は、自ら
の目の前で眠り続けている青年へと改めて声をかけた。
「幸、起きて」
「……ん……」
彼の声に応じるように、幸という自らの名を呼ばれた華奢な体つきの青年は溜め息にも似
た吐息を零す。
それを目に留めた金色の瞳の男は、幸の身体の上に覆い被さるようにして、相手の面差し
の方へと顔を寄せた。
「起きて、朝だよ」
まるで想い人に対して囁くかのように、彼は、自らの腕の許へと組み敷いた幸へと再び声
をかける。
相手から優しく呼びかけられ、心地良い声を耳にした幸は、自らの瞳を漸く薄く開けた。
「……ぅ!」
瞳を開けると同時に、幸は自らに覆い被さる目の前の男の姿を目に留めた。
その瞬間、幸は息を詰めた。
無理も無い。彼は、その場で初めて、自分に覆い被さる男の姿を認識したのだ。
いや、その場で改めてと言った方が正確だろう。
昨晩、珍しく深酒をした所為で、幸には、その青年と逢った記憶が無かったに過ぎないの
だから。
そんな幸の様子を目に留めた男の方は、自らの金色の瞳を相手の面差しへと合せてから、
意味ありげに微笑んだ。
彼は同時に、幸の身体の上に覆い被さるようにしていた、その姿勢を解く為に、両腕に力
を入れて起き上がろうとしていた。
幸の上に覆い被さるような姿勢を取っていた青年が自らの身体を退けようとする所作によ
って、当初、ごく近い間隔にあった二人の身体の距離が少しずつ、開いてゆく。
「ごめんね、もしかして、全く覚えてないのかな」
「あ、貴方は……」
自らの身体の上から退いていく、その青年に向かって、未だに意識が完全には覚醒しきっ
ていない様子にはあったが、幸は、漸く、やっとの思いで声をかけた。
一方で、幸から声をかけられた、青年の方は、此方側へと視線を向けたまま、その場で自
らの上半身を完全に起こし、ベッドの端へと改めて座り直す。
青年は、未だに覚束ない様子の幸へと改めて、優しげな笑みを向けると、再び口を開いた。
「僕は、ヘンリー・ディ・ソル・ライオットっていうんだ。
酔っぱらって、動けなくなった君を、僕がベッドに運んだんだよ。此処は全く普通のホ
テルだし、君の友人、依君は、昨日、ちゃんと帰ったから安心していい。
君の事、放っておけなかったからね」
幸の目の前で、ヘンリーと名乗った青年は、そう言って、微笑んだ。
漸く普段どおりの意識を取り戻しつつあった幸は、今、この時点で改めて、ベッドの端に
座ったまま、此方側を見つめている青年の姿をしっかりと目に留めた。
ヘンリーと名乗った青年は、良く見ると、幸自身とあまり年齢が変わらないように見えた。
だが、その体躯も、風貌も、何から何までもが、幸とは違う。
彼は、しっかりとした筋肉を纏った、がっしりとした体躯と素肌を敢えて隠す事もなく、
こちらへと晒していた。
ラフに纏う、黒いミリタリーシャツの釦は留められていない。その間から、重厚な質感を
併せ持つ、細かな細工の施された金色の地金のネックレスが覗く。
そのまま改めて、彼の面差しの方へと視線を移していくと、黄金の瞳と金と黒に染め分け
られた髪に縁取られた精悍な顔つきが見て取れる。
彼の耳元は、金の留め金にダイヤ施したピアスで飾られていた。
また、首筋辺りから下の髪が漆黒に染め分けられ、鎖骨の辺りにまで伸びる髪を見るに、
彼がどちらかといえば、少々華美な服装を好む性質である事が分かる。
そんな風貌ながら、彼には、過度に浮ついた様子は何ひとつ、見受けられなかった。
加えて、彼には、同年代の他の青年等と比べると、何処か大人びた、それでいて、人を惹
きつける魅力に満ちた雰囲気があった。
更に、彼の印象を一層強いものにしていたのは、彼の黄金の双眸だ。
その瞳の色が、彼が人為的な何かを施された者であるか、純粋な人以外の何かである事を
明らかにしていた。それでも、彼は、その瞳と精悍な風貌を幸の目の前で臆する事なく、
晒している。
「何か、僕に色々と聞きたそうな顔をしているね」
「……ごめんなさい、殆ど、覚えていなくて……」
「いいよ、あ、それにまだ、起き上がらなくていい。まだ少し、身体が辛いだろうから」
自分自身の額に片手を置きつつ、ベッドから起き上がろうとしていた幸の行動を制しなが
ら、ヘンリーと名乗った青年は更に言葉を続けた。
「改めて、もう一度、自己紹介をしておくとね、僕は、ヘンリー・ディ・ソル・ライオッ
トって、言うんだ。
あと、まあ、なんか、いきなりそんな事を言っても信じてもらえないだろうけど。
僕は、国際的な紛争調停なんかを受け負う組織に籍を置いてる士官候補生兼、留学生な
んだ。でもって、君等と意気投合して、昨日、遅くまで飲んでたってわけ」
「あ、旭は……」
「旭君? 彼は別の用事があるとかで、僕等には付き合ってくれなかったよ」
「……っ、僕! 僕、帰らないと!」
幸はヘンリーが言った言葉を聞いた瞬間、それまでの表情を一変させた。彼はその声を聞
くと同時に、ベッドから飛び起きようとしていた。
しかし、その行動は、目の前の青年、ヘンリーによって、再びあっけなく封じられる。
ヘンリーは、しなやかな身のこなしで幸の動作を封じると、相手の華奢な身体の上に自ら
の身体を重ね、覆い被せるようにして抑え込んだ。
「旭君からの連絡が気になる? 多分、もう遅いよ。昨日の夜も、今朝も何度も君の携
帯が鳴っていたから。
それと、旭君に謝りに行きたいのなら、僕にもう少し、付き合ってからにしてもらえる
かな。何なら、僕も一緒に謝りに行ってもいい。
ただ、今はね、もう少し、僕に付き合って欲しい」
「……そんな……」
自らの身体の上に覆い被さる、黄金の瞳を持つ青年と視線を合せながら、幸は漸く思い出
した。自分は、昨日、この青年と一晩を共にしたのだ。
昨日、旭と依と、3人で白き槍の衛生部のある建物を出た時に偶然出会った、この青年に
道を尋ねられた。
その場で、先約があるとか言って、道案内を断った旭を除いて、依と2人で、彼のステイ
先のホテルまで道案内をしたのだった。
そのお礼にと、ホテルのダイニングで食事を共にしたその後で。
「幸にだけ、相談したい事があるから」と言った、この青年の言葉に応じて、同行した彼
のステイするホテルの一室で、相手から求めに応じて自らの身体を預けたのだ。
多分、自分はそのまま、つい先程、このヘンリーという名の青年に起こされるまで、彼が
ステイするホテルこの一室で眠っていたのだろう。
幸はそうして思考を重ねてゆくうちに、今、現時点になって漸く、自分自身が未だに衣服
を何ひとつ身に着けていない状態に置かれている事を認識した。
このホテルのベッドの上で、幸は暖かい上掛けに包まれながら、それ以外のものは何一つ
身に着ける事なく、眠りに落ちた、そのままの場所と状況で、目を覚ましていたのだ。
ヘンリーと自らの名を名乗った青年は、幸が自らの置かれた状況を、今、幸が、この後に
及んで漸く自覚したことを、その表情から見て取ると、再び穏やかに微笑んだ。
「君は変わった人だね。
ほんの少し前までは、僕の瞳の色や、素性やらをとても気にしていたようなのに。
旭君の事を思い出した途端に、そっちに気が向くんだね。
まるで、君自身の事もどうでも良いみたいだね。でも、そういうの、僕は嫌いじゃない」
ヘンリーはそう言うと、幸の両腕を押さえ込んだまま、顎の辺りへと軽く口付けを施した。
続けて、彼はそのまま、相手の細い首筋へと、自らの舌を這わせていく。
「……あ、待って……」
「待てないよ。もう一度、君に、色々と自覚して欲しいからね」
幸が発したか細い声に応じて、ヘンリーは自らの顔を一度、上げ、金色の双眸の視線を合
せながら言った。
そう言い終えると同時に、彼は、幸の身体の上に掛けられたままになっていた、上掛けを
外し、華奢な肢体を顕わにさせる。
ヘンリーは、幸の片腕を取ると、それをそのまま、頭の上へと腕を掲げさせるような位置
へと置き、自らの肩手の握力をもって、その場に置き留めた。続いて、もう片方の腕も掴
むと、難なく同じように形に置き止める。
重ねられた幸の両手首を、しっかりと掴みながら、ヘンリーは先程よりも強い力をかけて、
幸の華奢な身体を抑え込んだ。
「ね、覚えてるかな、『僕は君に惹かれてるんだ』と言った筈だよ」
「……っ、……」
ヘンリーは、先程来の様子からは想像も付かない程の鋭さを帯びた黄金の瞳の視線を相対
する幸の漆黒の瞳へと合わせた。
幸の事を見下ろすような体制に組み敷いたまま、ヘンリーは、強い視線をもって、此方の
方を見つめていた。
この揺るぎない、強い自我を持つ、彼の高い意識は何処から来るのだろうか。
彼が持つこの強さは、自分とは全く違う、自分にはないものだ。
幸は、ヘンリーの黄金の瞳を間近に目に留めながら、そんな想いを抱いていた。
今、自らが置かれた状況を踏まえれば、そんな思いに耽っている状況には全くないのだが、
どうしてもそう思わずには、いられなかった。
ヘンリーは、彼自身が、その身に人ならざる力を備える為に、人為的措置を施されている
のだ、と言っていた。だから、瞳の色も――こんな風に目立つ、黄金色の琥珀みたいな色
なんだと。
加えて、ヘンリーは、彼自身にも、幸と同じように、もうずっと、想い焦がれる程に欲し
ている、男性(ひと)が居るのだとも言っていた。
『それでも、僕は貴方に惹かれている』
ヘンリーと名乗った目の前の青年は、昨晩、幸の瞳を真っ直ぐに見つめて、そう言った。
嘘だ。僕にそんな事を言ってくれた人なんて、これまでに誰も居なかった。
こんな行為を幾度となく共にした、義父さんでさえ、「僕の事を愛している」とは言ってく
れても、「惹かれている」なんて、そんな言葉、一度も、誰も、かけてくれなかった。
だからこれは――。
「嘘だと思ってるだろ。
確かに僕は、君と同じで、君以外にも、ずっと想い焦がれてる男性が一人、居るけどね。
でも、こうして君にも惹かれてるのは、事実だから仕方ないね」
まるで幸の思考を読んでいるかのように、ヘンリーは、そう言って軽く微笑んだ。
そうして彼は、そう言い終えると同時に、幸の首筋に強く咬みつくようなキスを贈った。
「っ、ああぁ!!」
「痛い? でもね、君が忘れないように、ちゃんと印を刻んであげないとね」
幸の悲鳴にも似た声を耳にしたヘンリーは、一旦、その口付けを止めた。
それから、幸の首筋を労わるように舐めた後で、自らの舌で愛撫するその位置を徐々に胸
元の方へと向かって移していった。
そうした所作を加えながら、ヘンリーは、幸の唇から熱を帯びた荒い吐息が零れるように
と、確実に仕向けていく。
それでも、彼は、幸の胸の小さな頂きには触れなかった。
幸の両腕を抑え付けてはいない、もう片方の手の指先も、掌も、彼の舌先も、その場所に
は一度も直接的には触れていない。
やがて、幸は、ヘンリーが緩やかにその場所の周辺を愛撫するのにあわせて、自らの身体
が小さく震えている事に気付いた。
自らの身体が無意識のうちに、反応する様に気付くと同時に、幸は否応なしに、自分自身
の身体が焦れて、その刺激を求めている事に、改めて気付かされる事になった。
「……欲しい?」
そんな幸の心と身体が熱を帯びて変化していく様子を目に留めながら、見計らったように、
ヘンリーが耳元へと囁くように声を掛ける。
幸はヘンリーの言葉を否定する事なく、そのまま小さく頷いた。
「残念だね。僕には、君が、もっとそれ以上のものを欲しがっているように思えるけど。
ほら、もう、腰が揺れてる」
「あ、あぁあっ!!」
ヘンリーはそう言うと、幸の下肢の方へと空いている手を伸ばし、もう充分に、張りつめ
ていた、彼の性器の根元の辺りに、強い力を入れながら手を添えた。
相手から施された、その所作を受けると同時に、鋭い痛みを伴う急激な刺激に、幸の背中
が大きく反りかえった。
「ごめんね、幸、でも、君はもう少し、自分に正直になった方がいい」
「っあ、あぁ……」
縋るものもさえもなく、その場で身を捩るようにして自らの昂りの根元に与えられた強い
痛みをやり過ごす幸の様子を目に留めても、ヘンリーは、顔色ひとつ変える事は無かった。
彼は、幸のそんな様子にはあまり構う事なく、今度は打って変わったように、幸の性器の
先端に自らの手で、優しい愛撫を加えていく。途端に敏感な感覚を備えた幸自身の先端の
その場所からは、熱を帯びた水音が響く。
「解る? 僕が君に欲しいと思うように仕向けている訳じゃないよ?
君自身がこれを望んでいるだろう」
「……っう、ぅあ!」
ヘンリーがそうして、愛撫を加えていく度に、幸の口元からは切なげな吐息が零れた。
今の幸には、ただ、そうして吐息を零す以外には成す術が無かった。
自分の思いをこの目の前の相手に伝えたくとも、途切れる事なく施される愛撫によって、
自らの口から言葉を述べる事さえ出来ない。
それに、自分でもはしたないとは思ったが、その自分自身への中心の刺激だけでは、まだ
足りなかった。他の場所も全て、愛して欲しい。足りない。その部分への愛撫だけでは足
りないのだ。もっと全部。愛して欲しかった。そう思えば、思う程に、幸の身体の熱は急
速に増していく。
「ね、君はどうして欲しいの?
なんて、そんなこと言ったところで、君は、そういう趣向の行為の延長だと思うのかな」
ヘンリーは幸の耳元で、囁くようにそう声をかけると、幸の性器を愛撫する自らの手の動
きを、一旦、止めた。
直後に、彼はそのまま、幸の熱を帯びる中心に宛がっていた自らの掌で包み込むように、
もう一度、その場所に優しく触れた。
そうした所作を行ったヘンリーは、今度は、自らの人差し指のみを、熱を帯びたままの幸
の性器の根元に宛がい、その昂りの先端へと向かって、軽く触れるようにして線を描く。
「……っあ! ちがっ、……や、あ、あぁっ!!」
たったそれだけの所作なのに、幸の唇からは更なる熱を帯びた嬌声が零れた。
相手のそんな様子を目にしながら、ヘンリーは幸の昂りの先端へと改めて置き直していた
自らの親指で、その場所を幾度が擦るようにして刺激していく。
そうした所作を持って、幸の先端から粘り気を帯びた熱い水音を響かせた後で、ヘンリー
は、自らの手指そのものを、その場から全て外そうとするかのような動作をみせる。
「……っあ、違うっ! ……そんな事、ない……貴方が欲し……から……」
ヘンリーが自らの手の外そうとした、その動きの合間を縫うように、悲痛な音色を帯びた声
をあげながら、幸はやっとの思いで、自らの感情を目の前の青年に正直に伝えた。
幸の発した言葉を認識していたヘンリーは、穏やかな表情で微笑んだ。
けれども、彼は、敢えてその場でひと言も、幸に向けて言葉を返す事をしなかった。
ただ、先程、幸からの言葉を耳にした瞬間に、彼を見つめるヘンリーの黄金の双眸が、再
び、ごく僅かに鋭さを帯びた。幸を見つめる彼の黄金の瞳が、今、この時点で、ヘンリー
が抱く感情の一部を端的に告げていた。
【続く】
お読みいただきありがとうございました!以下、ちょっとした補足wですw
ヘンリーさんがわりと素直に?自分の身の上などについて語ってるのは、経験上?下手な嘘を
重ねると後々、色々と面倒になる事も増えるwと思ってるからですw
今回、書いてみて、うちのお兄さん方は、ヘンリーさんを含め、わりと同じように思考してる
人が多いな-と、改めて気付きました
皆、適当に当たり障りのない範囲で話しておきながら、核心の部分は一切、話を振らないって
いう感じですかね
まあ、でも、そのなかでも、一番適当な感じでやってるのは、間違いなく、ヘンリーさんだと
思いますw要領が良くて軽薄な彼ではありますが、引き続き構っていただけると幸いですw
最終更新:2014年02月09日 11:54