753 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/11(月) 20:03:47
>>751
【
ホリゾント・廊下】
エドガー「おぉ、ユーリ曹長!良い所に」
パイロットの自室につながる廊下で初老の執事が通りかかったユーリを呼び止める。
エドガー「実は、お嬢様が帰艦なされてからというもの・・・部屋で閉じこもってしまいまして・・・」
どうやら、執事のエドガーでさえレイカの自室には入れないようだ。
エドガー「お嬢様は皆様の前ではハミルトンの後継者として振舞われますが、まだまだ乙女で御座いますのでしょう。曹長のような方のご助言が必要・・・なのかもしれませんな。」
754 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/11(月) 20:53:22
>>752
「がっ!?!?!?……うぐぅっ、うー痛い……?」
頬に激痛。激痛激痛……とちょっとした快感。
ついつい我を忘れて暴走していたようであるが、ようやく頬の痛みで現実世界に戻って来る
「ちょっと意識が飛んでましたね。えへへ」
先程の暴走は全く覚えていないかの様だ。舌を出して笑っている。
755 : ◆YZUHAnFXK6:2011/07/11(月) 21:03:45
>>753
「お、エドガーさん……何かあったのか」
タイミングがいい―――のだろうか。
レイカの部屋に行こうと思っていた矢先の邂逅だ、今何処にいるかを聞こうと口を開いたが
その必要はなくなってしまった。
(なるほど……部屋に篭城しているのか)
顎に手をあて、エドガーの言葉を吟味する。
何があったのかは知らないが、体調管理を全面的に受け持っているであろうエドガーですらその原因を知らないという。
つまりは肉体的な異常の可能性は少ない――――今回の出撃で何かあったというのだろうか
「俺もちょうどレイカの元に行こうと思っていたところさ」
紫亜の言葉を素直に受け取っていて正解だったかもしれない。
頑張ってみるさ、と軽くエドガーに手を振りながらレイカの部屋へと向かうのだった。
756 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/11(月) 21:17:24
>>755
レイカ「・・・・・・入らないで。は、入らないでよ・・・ぅぅぅ・・・。」
涙を流しているのだろうか、声が掠れ鼻を啜る音がドア越しにも聞こえる
レイカ「・・・どうせ、ユーリもわたくしを馬鹿にしにきたのでしょぅ?役立たずのお荷物だって・・・さ・・・」
757 : ◆YZUHAnFXK6:2011/07/11(月) 21:38:30
>>756
「なるほど……」
ふぅと吹き降ろすように息を吐くと、壁に背を持たれかけた
インフェリア・コンプレックス……原因は分からないが、周囲への劣等感から来ていることは事実だ。
レイカはまだ16――――思春期真っ盛り
年齢が近く特殊なものが集まるこの
TEXチームはまさにそれの塊ともいえるだろう
「他人を馬鹿に出来るほど、俺も優れていないんでな」
短いその言葉を背中越し、さらに壁越しに伝えると、
来た道を戻るわけでも扉に手をかける訳でもなく、その体勢を維持したまま沈黙する。
758 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/11(月) 21:50:14
>>757
レイカ「そんな・・・そんなワケないじゃない・・・。貴方は、ユーリは・・・・」
椅子から立ち上がったような音が部屋の中からする。
レイカ「あんなにボロボロになってまで戦える人が優れた戦士でないなんて・・・おかしいわよ!・・・・・ねぇ、何か・・・何とか言いなさいよ・・・。言ってみせなさいよ・・・ぅぅぅう・・・。」
一体、彼女は何に対して怒っているのか・・・わけもわからずに泣きじゃくっていた。
759 : ◆tL.I1Fkj/Y:2011/07/11(月) 22:04:48
>>754
――全くこの子は、これさえなければ掛け値無しの美少女なのに。
残念な美少女と言う単語を脳裏に過らせながら、エルトロスはビシッと指を立てる。
「まあ、何にせよ少しは元気が出たようで良かったわ。この私が道化芝居の相方を張った意味があると言うものよ」
ちなみにこの場合の道化とは紫亜の事を言っている。何気に惨いが、平常運行でもある。
760 : ◆YZUHAnFXK6:2011/07/11(月) 22:05:47
>>758
「お前が俺だったとしても、あの場はきっと同じように戦っていたさ」
中で何か動きがあったようだが、それを確認する手立ては無い。
もっと優れた念動力者だったら何を考えているかを感じ取ることも出来たかもしれないけれど。
思春期の少女の扱いに長けている訳が無い。
正直に言えば何故この役目を託されたのか分からないところもあったが――――
「他人を叱咤できるほど人生経験があるわけじゃない、何も言えないな」
突き放すような言葉だが、あくまでその口調は角が少ない。
どこかに行くわけでもなく、その体勢を維持したままどうしようかと考えていた
761 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/11(月) 22:11:12
>>760
部屋の中にいたレイカ勢いよく、ダッダッダッと走り出し、自動ドアが開いたと同時にユーリに泣きついた。
レイカ「・・・ばか。」
その一言だけを放ち、レイカは悔し涙をひたすら流していた。
762 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/11(月) 22:23:56
>>759
「ありがとね、先輩。感謝してますよー?」
元気が出た。口こそ悪いがエルトロスにはいつも助けられている。
「ところでさ…。ずっとツッコミを入れたかったんだけど、いいかな……?」
紫亜はエルトロスの傍らにじっと座している黒猫が気になって仕方が無かった。
「なんでこんなとこに猫が?……ま、まさか、この子も魔法少女の友達。マジックペットだったりするんじゃ……!?」
期待するように、目をキラキラと輝かせている。
宇宙人、異世界人と来たんだ。魔獣とかそんな物が出てきてもおかしく無い。
763 : ◆YZUHAnFXK6:2011/07/11(月) 22:25:07
>>761
軽い衝撃をその体に受けるが、少女一人の体重程度ぶれることも無く受け止めた。
(乙女――――か、そうだな……俺よりも一回り下なのは事実だ)
自らの胸の位置にある少女の頭
そこから横に少し落ちる形である肩へと、労わる様にそっと手を乗せる。
「……お前が俺に何か言ってどうする」
紛らわすための罵倒への返答、この一言に“全く”と付け加えようとしてそれをやめた。
それでは相手が心配をかけたことになり、こちらが目上になってしまうからだ
だからただの冗談か悪態として取れる言葉にとどめた。
764 : ◆Y8uKSMR.3I:2011/07/11(月) 22:37:22
>>730
「エアロゲイター…」
なるほど、その事は知らなかった
過去に異星人との接触があったのなら、自分が警戒されてもおかしくない
「ええ、何かと力をお借りすることがあるかもしれません」
エンリフィアは小さく頭を下げるとブリッジから出て行くユーリを見送った
>>731
「あ、あの……」
怯えたような表情になるケイトを見て、困ったような苦笑いを浮かべる
(なるほど……こういう人か)
疑うことを知らないというか、言葉に対して正直というか…とにかく、純粋であること疑いようがない
「安心してください、冗談ですよ
それにそういった方々も性格は温和であることが多いです。僕の時と同じ対応で問題はありませんよ」
異星人だからといってそこまで構える必要はないとエンリフィアは言う
>>733
「やれやれ、お見通しですね。エスパーですか?」
冗談を交えて話す様は、この星にきて早くも自分を取り戻しているかのよう。随分な適応力である
実際エンリフィア側も隠す気など一切無く、居心地の良さを感じていた
「理想的なチームだと思いますよ。客観的に見てもね」
少女の年齢に見合った――年齢など知らないが――表情に対してこちらも微笑を返す
765 : ◆rJzb6vv1uA:2011/07/11(月) 23:14:57
>>727
「宇宙人が来るような時代なんだ。次元だって歪むさ」
恒星間航行と
平行世界移動はまたまったく違うのだが、トウジには些細な違いだった
自分もあめ玉を舐めながら、言葉を続ける
「だけど、俺が自分の意志で来たわけじゃないってのが問題なんだよ」
どこか裏で糸を引いている奴がいるかもしれないなとなんとなく考えていた
おそらくセレネが現れなければそういう風にはかんがえなかったはずだ
>>731
「そうだろ?俺は凄いんだぜ!!もっと尊敬してもいいんだぜ!」
トウジは褒められたら、褒められた分だけ調子に乗ります
>>733
「リュコス以上かよ!!俺なんかとは比べ物にならねぇな!」
素直に驚くのは彼らしいところ
「これからはラク出来るかも知れないな」
766 : ◆tL.I1Fkj/Y:2011/07/11(月) 23:51:47
>>762
紫亜の視線を感じたのか、小首を傾げてジッと見つめ返す黒猫。
「……そう言えば忘れてたわね。メラン、挨拶なさい」
エルトロスの言葉に従い、メランと呼ばれた黒猫はトテトテと前に出てくる。
そして、ちょこんと座るとそのまま一礼した。
「この子の名前はメラン。見ての通りの賢い猫で、私の……相棒よ」
エルトロスの言葉を肯定するように、メランはにゃあと一鳴きして頷く。
「ちなみに喋ったりなんかはしないからね、紫亜」
考えてる事はお見通しだと言わんばかりに釘を刺す。
実際は喋る所か変身するファンタジックさなのだが。
>>764
「ふふっ、さてどうかしら?」
エンリフィアの言葉が冗談であると理解した上で、敢えて明言を避けるエルトロス。
多分相手は冗談だと思うだろうが……念動力者は大なり小なり立派なエスパーだ。
それは煌波発現者であるエルトロスも同じである。
「ええ、このまま長じれば間違いなく最精鋭部隊になるわね」
まあ、それはそれとして。
エルトロスは先程の思考を片隅にしまってエンリフィアの言葉を肯定した。
>>765
「素質なら貴方だって十二分なはずよ? 姉さんもそう言ってたし」
実際の所、嘗ての戦いの最中でリュコスはトウジの事を高く評価していた。
その伸び代と限界値は、多分『彼』と互角。それは、言い換えれば自分を確実に越えていくと言う評価である。
まあ、リュコスの評価はさておき、続くトウジの台詞にエルトロスは腰に手を当て胸を張り、
「楽なんて早々させないわよ。私だって過剰な面倒は嫌だもの」
こんな言葉を言い放つ。
その姿は正しく偉そうだ。
767 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/07/11(月) 23:51:54
>>764
「えっ、なんだ嘘なんですか・・・」
ちょっとほっとしたような顔になる。
周りの人間はそのくらいの冗談には気付こうとばかりに、呆れ顔になっていることにも気づかない
「みなさん温和なんですか。それなら仲良く出来そうです!」
キラキラと目を輝かせてそう語る
>>765
「凄いです!尊敬します!」
ノセられるがままに楽しそうに声をあげるのであった
768 : ◆Y8uKSMR.3I:2011/07/12(火) 00:19:21
>>766
「末恐ろしいですね……。ま、最早何が来ても驚きませんよ」
冗談と受け取り、肩をすくめてみせるエンリフィア
どうやら彼にとって異世界というものの存在はかなり衝撃的であったようだ
「最精鋭部隊、ですか」
年齢層が低く少数精鋭とはいえ、実力の程は本物だろう
これはたしかにそう表現しても間違いないかもしれない
「しかし…そうなると敵も多いでしょうね」
>>767
「嘘というかなんというか…ま、仲良くはできると思いますよ
現にこうやって異星人とお話ししていても、特に問題は感じないでしょう?」
ころころと表情が変わるさまは見ていて面白い
しかし何を理由に暗い表情になるか読めない難しさもある
これはなかなか大変だ、と笑顔のままに感じていた
772 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/12(火) 01:43:31
>>766
「……うはあぁぁぁ。賢い猫なんだね?ね?今、お辞儀したよね?したよね?」
よく訓練された黒猫の様だ。気紛れな猫をこんなに手懐けるとは流石、ドS女王様だ。と、紫亜は思っていた
「あーう。そりゃそうだよね?エールさんやトウジさんのせいで幻想的な猫ってのも普通にアリかなーって。わはぁ……ヨロシクね、メランちゃん♪あなたのご主人様の嫁…もとい、お友達の紫亜だよっ☆」
紫亜は黒猫を撫でようと屈んで無邪気に頭に手を伸ばす。
まさか、手を噛まれるなんて事にはならないはず
777 : ◆tL.I1Fkj/Y:2011/07/12(火) 11:39:13
>>768
敵は多い……そう、確かにその通りだ。
このままの状態で力を付けていけば、行き着く先はまず最前線送り。
迎え撃つ敵の数は、恐らく計り知れないだろう。
「……ええ、そうでしょう。二重の意味で、ね」
そして、そこまで力を増した部隊は必ず同じ軍からの妬みも買う。
それ故に強力な後ろ盾が必要なのだ……それも、複数。
「ま、いずれにせよ不自由にはさせたくないわね」
>>772
何か宣いながら手を伸ばしてくる紫亜を見て、一瞬だけエルトロスの方を見るメラン。
その姿はまるで、どうすれば良いのか問い掛けているようだ。
「紫亜、あんまり乱暴にしちゃ駄目よ?」
エルトロスは……極僅かに嘆息しながらも、小さく首を縦に振る。
どうやら、余程惨くならない限り温和しくしてると言う事に決まったらしい。
覚悟を決めたメランは、紫亜へ向けて自ら頭を差し出し撫でられるままになる。
781 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/12(火) 19:18:59
>>777
「よしよし~。今度、マタタビ見つけて来てあげるね~?あと猫じゃらし」
散々メランを撫で上げ、最後には肉球まで触らせて貰った。
こうやって無邪気にはしゃいでいる分にはパッと見、小学生にでも見える。実際はもういい歳した高校生なのだが。
(……さて、これからどうなるんだ、私?……このまま軍属になるんなら、もう学校には行けないか?……仲の良かった生徒会メンバー達、自称女子高生傭兵の春菜やむっつりタカヤ君。生真面目な妹分のエニシアちゃん。インターンで入って来たセカンちゃん。……これからは殆ど会えなくなるんだねぇ)
これからも
グングニールに乗るという事はそういう事だ。
紫亜はこれまでの日常を振り返っていた。
782 : ◆Y8uKSMR.3I:2011/07/12(火) 21:35:39
>>777
「どうやら…広く気を配る必要があるようですね」
向かってくる敵を退けているだけでは背後の敵に何をされるか分からない
そして当然逆も然りだ。今からでも頭を抱えたくなるような絵図が容易に想像できる
「当然ですね。そのためなら力は惜しみませんよ」
力強く答える。彼自身の本心と取れるだろう
(それに…遠からずこの星にも『奴ら』は来る。それまでに準備を整えておかなくてはね…)
そして内心では更なる敵に対する使命感に燃えていた
783 : ◆tL.I1Fkj/Y:2011/07/12(火) 23:13:07
>>781
猫じゃらしはともかくマタタビは勘弁してくれと言いたげに尻尾を軽く振るメラン。
それにしても、この娘以外と猫の扱い方が上手い……メランは存外にご満悦であった。
そんなメランに目を細めつつも、エルトロスは紫亜の考えを朧気に感じ取る。
既に、彼女の中ではある程度の決断は着いているのであろう。しかし……
「紫亜、決断なんてそう簡単に着く物じゃないわ。今からでも遅くないからゆっくり考えなさい」
……敢えて、そう言葉を紡ぐエルトロス。
出来る事ならば、戦場などと言う世界にこの子をこれ以上巻き込ませたくない。
だからもう一度しっかり考えろ。どんな決断であれ手助けぐらいはしてやる。
言外にそんな感情を滲ませて。
>>782
「あらあら……貴方、既に協力する気満々に見えるわよ?」
言葉の端々を掴まえて、エルトロスは猫を思わせる笑みをこぼす。
その気持ちは、素直にありがたく思うけれど。
(星海の彼方より来たる災厄と希望……ホント、因果な物ね)
何の因果か今回は自分が希望の側であると言う事に、思わず苦笑を浮かべてしまう。
最終更新:2011年07月13日 17:18