第5話 「刃―will―」 3

874 : ◆YZUHAnFXK6:2011/07/14(木) 00:40:49
>>865>>854
「……奴の身動きを止めるんだな?」
既にボロボロのメガリオンからかかってくる無線。
この状態ではお得意の高速戦闘は不可能に近いだろう

「この状態でも足止めは可能だ、可能な限り打ち落としてやる―――遠慮なく突っ込め」
エネルギー残量的にホーミングレーザーは後1~2発が限界だろうか
それでも十分だ、火力自体は足りなくとも敵の退路を塞ぎ攻撃を打ち落とすくらいは問題ない

「突っ込め……!」
放たれる6つの緑の閃光
鋭角に空間を自由自在に飛び回るそれは格子を描き、マジシャンへと迫る

>>868
「レイモンドウィリアムス……ね、覚えたさ」


875 : ◆Y8uKSMR.3I:2011/07/14(木) 00:53:26
>>865

「了解しました。打てる手は全て打たせてもらいますよ」
この状況でこちらのことまでよく見ている、と感心しつつ返答する
「さ、て……行こうか、スニープ」
『了解、了解。あめつぃすを前面展開』
スニープの返答と共に12基のビットが展開される
同時にオルリヴィールのツインアイがスライドし、そこに複眼に似たカメラが覆い被さる

「敵は一機に集中。あの様子からして出し惜しみする必要性は――― 一切、感じ無いね!!」

上空からロングレンジのスナイパーライフルの照準をマジシャンに合わせると、圧縮された光の束を発射する


876 : ◆rJzb6vv1uA:2011/07/14(木) 01:03:00
>>870
目にも留まらぬ速さでブレードが宙に舞う
もともと接近戦用の機体ではない、その上トウジは怒りに我を忘れている
この結果は至極当然だった

「俺は……! 俺はぁ!」
さらに情けまで加えられる
トウジの尊厳は粉々に砕かれた

ドラグーンは力なくうなだれて、動かなくなった

「……殺せよ」
小さく呟いた言葉が電波に乗り、アフリカの大地に響き渡った


877 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/14(木) 01:41:53
>>869
「ああ!? パワーも全然違うじゃ無いですか!?」

THE MAGICIANの細腕でもアンドロマリウスの蹴りを受け止められる程のパワー。
だが、これでいい。THE MOONが攻撃する隙が出来たのだから
アスケラは、セレネの攻撃をさぞ頼りにしている事だろう。
しかし

「アスケラと……タイミングが違う? ……ごめん、合わせられへんかった」

長らくソルとコンビを組んでいた事が仇となった。急造ペアの攻撃はTHE MAGICIANに届かず、THE MOONはナイフのカウンターの一撃で吹き飛ばされる

「アスケラ……気を取り直して、もう一回や。次は……外さへんよ」
【THE MOON 残りHP50%】

>>857>>874>>875
「あははは!! この機動性!! ……なーんにも当たる気がしませんよデスよぉぉぉ!?」

クルクルと超高速で空中を舞いながら、デュネイアスの爪、更には射撃隊のレーザーやらビームやらを回避していくTHE MAGICIAN。『切り札』発動前では考える事が出来なかった加速。
更に、マントから1000本にもなるホーミングする赤い刃のナイフを展開させ、3機を総攻撃する。

「ふぁ…っ…あ、あつい。熱い……クロノ。身体が熱いデス……DEATH」

否、熱いのはマジシャンの体では無い。自爆装置の影響でサンダルフォンドライブを通じて機体事態が熱を持ち出したのである。

【THE MAGICIAN 自爆まで残り2分】

「……今の私ならこんな魔法が可能です!! いかがでしょう皆さま方!?」

また残骸によるゾンビ軍団が這い出て来るが、それだけでは無い。
巧妙なジャミングとホログラムにより、ゾンビ軍団の外見はTHE MAGICIANと全く同じ姿に見せている
【敵増援:THE MAGICIAN(偽)×15】



878 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/14(木) 01:58:18
>>877
???「・・・たわけがあぁぁ!アスケラめ、何をしておるか!!」
アスケラ「あ・・・あれは黒龍先生、黒龍先生じゃないですか!!」
サウザンド「でやぁぁぁぁぁああ!!!」

崖の上から現れた黒い闘神機はマジシャンの機体に化けたゾンビ軍団に単機駆けをし、一つ一つを武王十字断で粉砕してゆく

サウザンド「アスケラよ、お主と相手の闘気の波長を合わせぃ!そして、心眼を持って本体を突き破るのだ!!!」
アスケラ「は、はいっ黒龍先生!・・・セレネの闘気とアタシの闘気を・・・・・・・!!」

瞑想をし、セレネとマジシャンの呼吸を探る。

【集中】

アスケラ「・・・・・・・セレネ、行くよ!!!」

それから暫くしてギリギリのタイミングで何かを掴めたアスケラは、確信の現れとして再度闘気をアンドロマリウスに込める。上海の時と同じ機体の色が一部だけ赤色に変色してゆく。そう、武王拳奥義・・・・

アスケラ「はあぁぁぁあああ・・・・・・、究神武王拳!!!」

全身全霊の闘気を右掌に込めて、一撃を放つ。今度は同時攻撃、狙うはそれのみ!


880 : ◆gnI8YzVxOo:2011/07/14(木) 02:03:02
>>877
「いい芸だ、面白いな」
『しかし、無意味です!』
ホリゾントの両舷のパラボラアンテナが展開、メーザーの火線が模造された『魔術師』の群れを薙ぐ。全機を戦闘不能にさせるのは無理でも、損傷や損害は軽視出来ないはずだ。
「全機、攻撃を『魔術師』に集中せよ!」


881 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/07/14(木) 02:09:42
>>876
「ごめんね」
そう言うと背を向け、再び、マジシャンの方へと向かっていった

>>877
「避けられた・・・。私一人じゃ無理かな」
アリスは念を剣に込めると、全員に向け通信を行う
「すいません、連邦軍の方々。私があいつの本物を見つけ出します。だから、あなた方はそいつを総攻撃してください」
全神経を念動力の制御に集中する。強力な邪念を有するのは本物だけだ
「みえた・・・」
最早、彼女の目にはジャミングは通じない
刃を鞘から取り出し、刺突の構えを取る
「弐の太刀─華─」
デュネイアスは幻影を産み出し、刺突を放ち──本体は視覚から居合い抜きを放つ
二段構えの奥義、それが弐の太刀
「こいつがホンモノだ・・・よ」
弐の太刀と念動力の制御で、彼女も大分力を消費した。
ぐらつく頭を抱えながら、周りに通信を行った


882 : ◆tL.I1Fkj/Y:2011/07/14(木) 02:45:28
>>865
三分で爆発……思った以上に時間が残されてる事に笑みを強めるエルトロス。

「これだけの戦力が揃ってるんだから、失敗すればむしろ笑い者よ」

回りを見渡せば、他にも命知らずは何機も居た。
まあ、そうでなくてもここで逃げるつもりなどエルトロスには毛頭無いのだが。
それだけの自信があるし、それだけの信頼をメランに寄せているから。

>>881
「……やっぱり貴方、只者じゃないわね」

エルトロスは、見事に本物を捉えたデュネイアスに惜しみ無い称賛を与える。
そして、THE MAGICIANに対して獰猛な笑みを浮かべ攻撃を仕掛ける。

>>877-878
「トリはあの二人に任せるとして……全力でサポートなさい!」

エルトロスの命を受けたディアビスは、神速の踏み込みでTHE MAGICIANへと接近。
一瞬の内に背後へ回ると裏拳を放ち、流れるような下段中段上段蹴りを繋げ、そして渾身の突き蹴りを打ち込み、そのまま一気に飛び退く。
一つ一つが必殺の気合いが込められた、渾身の一撃。
仮に回避されたとして、一瞬でも隙を作れれば、それはそれで問題はなし!


883 : ◆Y8uKSMR.3I:2011/07/14(木) 03:52:44
>>876
(どうやら……ダメージを負ったものが一人いるようだね)
先程まで嫌でも感じられていた超常の力も今はなりを潜めているように思えた
彼の悲痛な叫びが脳裏に響く

(いいさ……そう思っていられるうちなら)
ぐ、と拳を握りしめて。今は前の敵に向かう

>>877

「奇怪なのは機体だけにして頂きたいね…!」
マジシャンの叫びを聞いて微笑を崩すと、距離をとりながら迫り来るナイフをライフルで撃ち落とす
「くっ……多少の被弾は避けられないとはいえ、これは…!」
腕で機関部を守るようにしてナイフの嵐をやりすごしながら、羽を広げて上空へ―――ナイフの届かない遙か上を目指す
そこまでたどり着くと
眼下には複数のTHE MAGICIANの影

そして>>880,881
「やってくれるね―――スニィィィィィィプ!!」
『了解、了解。あめつぃす・おらぷさいどもーど!』

号令と共にアメツィスの形状が六角形から変形していき、3つのそれが結合して計4基のリングを形成する
リングはオルリヴィールの眼前に1基、残りはアリスが見定めたTHE MAGICIANを見下ろし囲むように3基浮遊する


「引導を渡すのは僕じゃないさ、けどね……」

目の前のリングに向けてビーム砲を放った
するとビーム砲はリングに吸い込まれるように消えた

「そろそろショーは終幕の時間だろう!?」
消えたビームは同時にTHE MAGICIANの上で浮かぶリングから現れる
上空3方向から放たれた光線は今度こそ魔術師に届くだろうか


885 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/14(木) 08:04:41
>>876
「トウジさん! ちょっとトウジさん! 何やってんですか!? 『殺せ』だなんて!」

その声は藤村紫亜のものだった。先ほどまで、姿を全く見せる事の無かった彼女も、見えない所でガラクタ兵団とひたすら闘っていたのだ。

「そこの天使さん! これ以上やるって言うなら……!」

トウジロウを助ける。その一心で紫亜は念動力を膨れ上がらせた。さっき見ていた所この天使、デュネイアスには今の紫亜の力では技術面で全く勝ち目が無い。
だが、それがどうした。意外と根性論とかが好きなのだ彼女は。

「不祥、パイロット歴一週間の藤村紫亜が相手をするよ……!」

スカートを飛び出したストライク・シールドがグングニールの側で停滞。錐もみ回転をしてドリルの様に唸りをあげている。

>>881
「……へ? あれ?あれ?」

てっきりデュネイアスと戦闘に入るかと意気込んでいたものを、軽くあしらわれて手痛い肩透かしを食らう。

「うぅー。わかったよ。天使さんの言う通りにしますよー!」

確かに争っている場合では無い。一刻も早くTHE MAGICIANを止めなければならないのだから。
アリスが特定したTHE MAGICIANの本体にレーザーの連射をお見舞いする。


886 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/14(木) 08:06:22
>>880
「あの戦艦。おのれぇぇ! 私の分身を一掃デスか!?」

ホリゾントの火線により、何機かが巻き込まれて元のスクラップに還って行く。
本当なら偽物だけを残し、本体はイリュージョンで身を潜め、自爆までの時間を稼ぐつもりだったが、迅速な行動により、出鼻を挫かれる形となった。
>>878
「……アスケラ以上の拳捌き。……なんやの、あの人?……あかんやろアレは。強過ぎやで」

セレネはフラウロスの繰り出す鬼の様な武術からパイロットの実力の片鱗を見た。
……だが、強すぎるのだ。自分はまだまだあの域には達していない。戦えば剣と拳だろうが殺られると直感する。
>>881
「ぐぬぁぅぅ……アリス・ウィンザード!!イリュージョンを破ったのデスか!?」
デュネイアスの弐の太刀により下半身が吹き飛ぶ。
だが、半身を失ってなお、THE MAGICIANはまだまだ動く。
【THE MAGICIAN 残りHP30% 自爆装置発動まで残り1分】


887 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/14(木) 08:07:56
>>883
「天使さんに続くよ!? いっけぇぇ!」
アリスの活躍により、本体の位置が曝され、それを合図にグングニールを始めとした他の機体の集中砲火を浴びる。

「ぅぅ! くぅぅ!! まだ!まだデスよ!? ……クロノの敵をまだ倒して居ないのDESUからネ! ううぅォォォ!!」

だが自爆装置発動で上昇した機動性により、大半の攻撃はちゃんと回避してある。
マジシャンは怒りの雄叫びと共にほぼ気力だけで体勢を立て直す。
【THE MAGICIAN:残りHP20% 自爆装置発動まで残り30秒】

>>882
「うがぁぁぁ!! その機体!!ムーンを殺す邪魔をするなぁぁあ!」

ディアビスの一撃一撃が手にしたナイフと激しくぶつかり合う。最後の蹴りを防いだと同時に右腕が耐えられなくなり、爆発する。
【THE MAGICIAN:残りHP10% 自爆装置発動まで残り10秒】
「……熱い。熱い熱い……これが愛なんデスね!? ……クロノ、この火照りをどうか沈めて下さいデス」

機体温度はもはやアルカナシリーズですら異常をきたす程の灼熱の空間となっていた。
だがクロノへの忠誠いや、絶対的な愛が!マジシャンの命を踏み留まらせているのだ。



「……ごめんなマジシャン。……必ず……クロノを必ず連れて行くから」

残り10秒。万を辞して飛び出したTHE MOONの夜光剣。
それはTHE MAGICIANの胴体に深々と突き刺さった。
同時にそれと交差する様にアンドロマリウスの奥義の拳が炸裂。

「……ああクロノ!? ……私の勝ちデス。……ムーンは、倒しまし」
「……夜光剣。朧月!」

THE MOONは夜光剣の隠された機能である。炸裂剣の仕掛けを作動させた。
突き刺さった刀身に籠められた爆薬が一斉に着火し、THE MAGICIANを中心から突き破る、白い爆発の花が咲いた。

「おやすみな……」

マジシャンの命を終わらせたセレネは悲しげだった。同胞に対する情が完全にぬぐい去れる訳が無い。
……彼女はもう『人間』なのだから。

【THE MAGICIAN:撃墜 自爆装置『切り札』停止成功】

893 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/07/14(木) 09:41:45
>>885
「正義漢の強い子だな」
紫亜がこちらに突っ込んでくるのを見て、そうつぶやく
見るからに動きはまだ素人。もう十年近くこの機体を自在に使いこなしてきたアリスに勝てる道理はないのだが・・・。
「安心・・・して。私は彼を、サナダ・トウジロウを傷つけるつもりはないから」
相手を落ち着かせるようにはにかむように笑いながら、そんなことを言う
少し緊張しているのか若干目が泳いでいるが、そんなことは些細なことだ
紫亜の目には童顔の少女が微笑みながら、話しかけてきた──ように見えるはずだ

>>878、>>887
「いけ・・・」
応援するようにセレネとアスケラに声をかける
完璧なタイミングでのコンビネーション、マジシャンをあと一歩のところまで追い詰めていた
そして、朧月──刀身の爆発がマジシャンへの止めの一撃となった
戦場に咲く白い花、アリスはそれを見ながら、十字をきる
「おやすみ、昔の私──。また、いつか」
マジシャンのことを愚かな女とは馬鹿にすることはできなかった
盲目な愛──それが彼女を人形にしてしまっていたのだ。
「きっと向こうではあなたを信頼してくれる友達が出来るよ」


894 : ◆tL.I1Fkj/Y:2011/07/14(木) 10:13:11
>>887
「あの攻撃に着いてきた事、褒めてあげる」

一定の距離を置き、その場に留まり腕組みをするディアビス。
蹴りを放った足には細かい傷があれど、行動に支障は無い。

「それでも、終わりよ」

エルトロスの呟きと共に、駆け抜ける二つの光。
アンドロマリウスとTHE MOONの連携攻撃がTHE MAGICIANへと叩き込まれる。
最大級の一撃を受けたTHE MAGICIANは、そのまま光となって爆発した。

「……愛に準じた貴方の姿、決して愚かとは言わないわ」

その言葉と共にエルトロスは小さく十字を切り、還り行く命に祈りを捧げる。
──汝の魂に、大いなる炎の導きあれ。


895 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/14(木) 11:56:42
>>887
アスケラ「終わった・・・のかな?やったー、やったよセレネぇぇぇ!!」

アンドロマリウスはMOONに近づき、まるで機体同士でハイタッチをしているようだった。

アスケラ「うんもぅ、これだからセレネ大好き!!」

テンション上がりっぱなしで少しばかり騒がしいかもしれない。
だが、その様子を遠くから見つめる者がいたのに気づいたのはサウザンドだけだろう

サウザンド「・・・・・・!! この気は、まさか!?」

黒い闘神機フラウロスはサッとその場から立ち去った。

???(・・・・・・おやおや、この距離から反応するとは・・・流石、拳聖ってところか。)

遠くから眺めていたバンダナ男も観察地点から離れてゆく。


899 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/14(木) 15:07:59
「何だやれなかったのか……残念だよ、マジシャン。せっかくの愛情を注いでやっても駄目だったんだからな」

THE MAGICIANの散り際までの映像は送られて来ていた。機体温度に苦しみながらクロノへの愛を叫ぶマジシャンの姿も含めてちゃんと。
クロノはマジシャンの死に一言『残念だ』という感想を述べて肩をすくめる。
たったそれだけだった。クロノにとってマジシャンの命など、チェスの駒が一つ奪われた程度でしか無いのだ。

「……あんた、それだけ!? あんたマジシャンの声を聞いてたでしょ!? 聞いてるのが馬鹿らしい程にあんたを慕ってたのよ彼女!? ……ごふっ!ごほ! ……だのにさ、何よ! それ!? …ごっ! ごほ! それだけ!?」

そんなクロノの態度が気に入らなかったフールは馬鹿なりに激怒した。この軟弱な身体が動くのならば今にでも彼を殴りかからんばかりの勢いである。
彼女はマジシャンとは特別仲が良かった訳では無い。むしろ弱い者虐めが趣味のマジシャンに『無能』と言われイジメられていたぐらいだ。

「大丈夫かねフール? ……落ち着け。感情的に物を考えるのは君の悪い癖だ。……何を怒る事が有る?マジシャンをやったのはムーンだが、怒りの矛先が違うんじゃ無いかね」

そう自分は何の非もない事を主張し、発作に苦しむフールの背を優しく撫でる。

「ゴホ! ゴホッ! ……その優しさをちょっとでもマジシャンに分けてあげて……っ。……セレネちゃんは悪く無い!」

半ば中毒状態になりつつある発作止めカプセル薬を飲み、状態を抑えつける。
何故かセレネの事を悪く言われて怒ったのは不明である。

「まぁもう少しマジシャンに感謝してやってもいいさ。彼女は……サイコ・ドライバーになり得る能力者を見つけだしてくれたのだからね。アリス・ウィンザードもそうだ。彼女はガンエデンとやらの生体部品だったらしいからな」

クロノの本懐。サイコ・ドライバーと呼ばれる強念を持つ者をTHE WORLDの生体ユニットとして組み込む事である。
それを偶然にも幾つも発見したマジシャンにはその点では感謝をしなければならない。

「そう……なんなら盛大な葬儀を開いてやってもいい。その場でアルカナ達を集めて打倒ムーンを誓い合おう。団結力が増して、少しはお仲間らしくなるのでは無いか?」
「ごっ! ごほ! ……あんた、やっぱり最低最悪のバカやろうだよね」

フールはやはりクロノの考えにげんなりしたのだった。


900 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/14(木) 15:23:53
>>893
「何だ……ただの天使か///」

天使だ。紫亜好みの美少女がはにかんでいる。これまたストライク・ゾーン直球だ。
なんと情けない事か思わず『天使』とか言ってしまっているでは無いか。

>>895
「ありがとうな。私1人ではどうともならんかったよ。……この恩は。今までのも含めて、ちゃんと還すから……」

ハイタッチ。だが、アスケラと違いセレネは手放しでは喜べなかった。これで完全にアルカナシリーズを敵にまわした。これからがクロノとの本当の戦いなのだ。

「……ハングドマンは撤収したみたいやし、当面は彼の捜索を続けるしか無いか。宇宙へ上がる手立ても無いしな」

セレネはすぐにでも取り逃がしたTHE HANGED MANを追いたい気分だった。戦いの事ばかり考えている。


901 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/14(木) 15:49:59
>>900
アスケラ「それなら、アタシと黒龍先生と一緒に探そうよ!いいですよね、黒龍せんせ・・・・・・・ってアレ???」

さっき迄、近くに居たはずのフラウロスがいなくなっていた。

アスケラ「せんせー、黒龍せんせー・・・どこ行っちゃったんですかー??」

アンドロマリウスを通してアスケラは大声でサウザンドを呼ぶも反応はない。

アスケラ「あちゃー・・・もぅ肝心な時にいなくなるんだから、黒龍先生は。どうする、セレネ?」


902 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/14(木) 15:57:12
>>901
「その黒龍先生って人はさっきのもう一つの闘神機の?」

セレネは先程の明らかに別格の格闘機体を思い出していた。というかあの段違いの強さが頭から離れ無かった。


903 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/14(木) 16:12:36
>>902
アスケラ「そうそう、アタシと兄さんの義父で師匠なんだ!強いでしょ~」

まるで我が身のようにサウザンドの自慢をするアスケラ。

アスケラ「・・・そういえば、どうしてセレネは戦ってるの?アタシ達を騙していて・・・元の場所に戻った、と思ったらこっちの世界に来てから仲間同士で戦ってるし・・・・・・・。どうしたの、一体何があったのセレネ?」


904 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/14(木) 16:35:27
>>903
「……うん。背筋が氷るぐらいの強さを感じたよ。その力の片鱗しかまだ見ていないんやけど、あんな師匠が居るんならアスケラはもっと強くなれるんやろうね?」

それが羨ましく思う。良い師に恵まれた事が。

「以前のアスクレピオス隊での私は命令を聞くだけの忠実な兵士やった。……でも、キミ達と行動を共にする内に私は感情ってもんを知ってもた。……この世界に跳ばされて、それでも私は迷ってて。……中国でアスケラに負けた事がきっかけになったんやろね……?迷いが断ちきれたんは。
アルカナシリーズのリーダー、NO.21 ワールドは他の兄弟達の命を好き勝手に使って自分のしょうもない願いを叶えようとしてるんや。……私は仲間。家族やからこそ間違ってるアルカナ達を止めてやらんといかんのよ。……例え叩き潰してでも」

そして仲間殺しをした自分は後に必ず報いを受ける。そこまではアスケラには言わなかった。


905 : ◆vGTe9D4z5Y:2011/07/14(木) 16:42:17
>>900
アリスはこれからどうするかを考える
アルカナシリーズの狙いは銀河連合への復讐
なぜだか、知らないが、自分もその命を狙われているため、アルカナシリーズとは今後も戦うことになるだろう
「……セレネ、良かったら私と」
一緒に行かないか?そう言いかけたが、アスケラと楽しげに話している二人を見て、辞める
「一度事情を話さないといけないかな」
連邦軍に組する気は毛頭ないが、自分たちの事情はきっちりと話す必要があると感じていた
「まあ、それは向こう側の返答を待てば良いか」


906 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/14(木) 16:52:44
>>904
アスケラ「・・・ど、どうかなぁ?アタシはまだ・・・・・・」

彼女はどんなに頑張ろうとも武王拳の最終奥義を会得出来なかった。彼女の兄が編み出した新奥義の究神武王拳でさえ、前の世界でセレネが離反した後でカイルらの手助けによって土壇場で奇跡的に目醒めたばかりである。

アスケラ「・・・・・・そっか。アタシにもなんとなく分かるかな、その気持ち。」

覇天王の覇道に異を唱え、決闘を申し込んで以来・・・行方不明の兄。その意思をアンドロマリウスというカタチで継いだアスケラは近い内に自分も同族と闘う事になるだろうと思っていた。

アスケラ「だったら、尚更アタシと一緒に来て欲しいな・・・セレネ。アタシにもセレネを目覚めさせちゃった責任・・・あるし///」

そして、もう一度・・・今一度、手を差し伸べるアスケラ。


907 : ◆FB0Vu0hpIc:2011/07/14(木) 17:25:23
>>906
「はぁ。責任てまたそんな……。……アルカナシリーズ達は今後、個人的に私を狙って来る事もあるやろう。そしたら毎回あんな感じになる。……命の保証は私には出来へんからな」

口ではネガティブな事を言っているがアスケラとなら一緒にやれる。そんな気がした。

>>905
「……アリス様。今後、私が裏切った事でソル。……私の弟が『再調整』された敵として出て来るでしょう。うん……あのワールドなら間違いあらへん。……その時、あの子を元に戻す可能性があるんはアリス様です、私じゃ無くて」

セレネの弟、NO.19の太陽のアルカナ。ソルもまたアリスとの個人的な付き合いがあった。アリスとソルはアスクレピオス隊時代に結んだ主従関係。

「私はあの子を斬る事に躊躇いは無いです。刺客として出て来るんやったらマジシャンと同じ様に倒します。……そうなった場合にアリス様ならあの子をどうしますか?」

もはやセレネとアリスの主従関係は解消されている。だから、少々の無礼な事を平気で今は言える。それが『友達』というものだろう。
要は、そんなとこでオドオドしてないでアリスにも付いて来いと言っているのだ。弟を人質にする事によって


908 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/14(木) 17:29:59
>>907
アスケラ「アタシは大丈夫だよ、のーぷろぶれむだよ!!セレネと一緒なら、何があっても平気・・・だから。」

その確信はアスケラにもあった。今度こそは離れまい、と。


>>905
アスケラ「う~ん、どっかで見たような・・・見てないような・・・。」

流石にアスケラは変わり果てたデュネイアスがかつてのデュネイアスとはピンと来ないらしい。


909 : ◆hrBR6tpC7Y:2011/07/14(木) 17:33:28
【アフリカ大陸・???】
サウザンド「・・・・・・やはり、お主だったか。」
???「いやぁ・・・お久しぶりですねぇ、拳聖先生。お元気ですか、ヨハンの妹の・・・・・・」
サウザンド「――アスケラか。」
???「そうそう、アスケラちゃん。アンドロマリウス持ち出して“門”を超えちゃったと聞いた時はビックリしましたよ。ま、その辺りがヨハンに似ているというか・・・・・・」
サウザンド「・・・・・・くどいわッ。本題に移らせてもらうぞ。――お主が“こちら”に来たということは・・・・・・」
???「えぇ、拳聖先生のお考え通り“あの方”がいよいよ“門”を開きますぜ。軍師殿が大規模な軍勢でも“門”をくぐれるようにしたとかで・・・・・・」
サウザンド「そうか。遂に刻が満ちたか・・・・・・。」

サウザンドと青いバンダナを頭に巻いた青年は岩陰に隠れながら会話を進める。サウザンドは空を見上げ、今までの地球でのアスケラとの旅を反芻する。

サウザンド(フッ・・・ワシが父親代わりにしてやれるのも今日までか。短くはあったが、久しぶりに生きている実感が湧いたわい・・・・・・)

彼はアスケラの父親と義兄弟の契りを結んだ男。彼女の父が亡くなった後、彼からヨハンとアスケラ・・・そして武王拳を任されていた人物である。

???「・・・・・・どうするんです、拳聖先生?」
サウザンド「・・・・・・あの馬鹿娘共々に本陣へ合流しよう。それからは“あの方”に一任するしかあるまい。」
???「そうですか。ヨハンの事もありますからねぇ・・・・・・そこら辺は俺やザディーラからもなんとか掛け合いますぜ、拳聖先生。」
サウザンド「すまぬな・・・・・・世話をかける。」
???「ところで・・・・・・さっきの連中はこの地の者どもですかい?俺達みたいに闘神機を操ってるようにみえましたが・・・・・・」
サウザンド「そうだ。別の場所でも遭遇したが、この地ではなかなかの剛の者と見受ける。」
???「なるほど・・・・・・それなら話しが早い。いっちょ、連中の強さを探るとしますか!本陣の大侵攻の足止めも兼ねて。」
サウザンド「ということは、この近くに現れると?」
???「ここから南東のでっかい島、それを丸ごと頂く。」
サウザンド「オーストラリアか!?」
???「・・・・・・へぇ、そんな名前なんですかい。じゃあ、そのオーストラリアってのが新たなる覇天城と。」

男はサウザンドに背を向ける。

サウザンド「――――往くのか?」
???「ちょいと下見をしてからですがね、拳聖先生。」

そのまま闇夜に男は消えてゆく。

サウザンド(来るか・・・・・・カウス・アウストラリス、覇天王よ。)

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