「…所で、和幸…一つ聞きたい事がある」
「何だ?」
召喚した動物を利用する事を鈴菜が考えた後、10分歩いてから…鈴菜は和幸に質問をし始めたのだ
「お前は…感染した時…身体に何か…感じたか?」
鈴菜は…女王感染者を殺す道を選ばないようにする為、ウイルスについて考えようとしていたのだ
少しでも時間を無駄にしたくないと考えた故に出した結論である
「我がこの身体になった時…身体が燃え盛るように熱かったなぁ」
「そうか…まぁお前はそもそも肉体が豚だったのが…変化したから…肉体が熱を帯びたのかもしれない…な…私は特に体に変化はなかった…気がついたら力を得ていた…という感じだ…うさぎはどうだった…?」
「はい、私も気がついたら力を得ていたようで、全く気付かなかったです」
「やはりな…肉体変化が起きない力を身につけた場合…肉体に異常は起きないという事だな」
「…ウイルスについては我も少し気になった事はあるな」
「何だ?」
「我が介錯した千沙と和之についてだ…彼らは我がこの身体へ変化した時、寒がっていたな」
「寒がっていた…か、そういえば、私はゾンビを家に閉じ込めようとした時に…ゾンビを少し触ってみたんだ…冷たかった覚えがある…となると…」
「…となると?…どうしたんですか?うさぎさん?」
「…やはりゾンビになった人は…病気になった状態と考えた方が…いいかもしれないな…となると…女王感染者を殺す以外の治療法もある…と考えても良いだろう」
「そうか、まさか蘇生方法が複数あるかもしれなかったとは、我も少し短慮だったかもしれんな」
「反省したのならば…良かった…今後はゾンビになった人でも…殺すのはやめてくれると嬉しい…」
「ですがその治療方法を知る事が難しいですよね」
「ああ…私はそういう知識は詳しくない…だから知っている人に…会わなければ…その為には…」
「…その為には?その為にはどうするのですか?…うさぎさん!?」
「…ハッ!?…その為にはより多くの人に…会う必要があるかもしれないな…となると…今から行く先に多くの人は…いるのか?大分時間は経ってしまったしな…」
「…今の鈴菜さん見ていて分かったことがあるので、一つ言わせてください」
「…何だ?」
「…今眠いですよね?鈴菜さん」
「…なっ!?そ、そんな訳」
「さっきから言葉が時々途切れてたりしてるじゃないですか、それに目も寝ぼけまなこですし、動きも普通よりゆっくりですよ?…荷物も引きずって歩いていますし」
…そう、彼女は9時に寝て、6時に起きるという非常に健康的な生活を送っているのだ
だがこの地震が始まってから彼女はずっと走り続けていた、多くの被災者を避難させる為、ゾンビを家に閉じ込める為、正常者に出会う為…その結果、彼女はとても眠くなってしまっていたのだ
勿論こんな事態で眠くなってはいけないと考えて奮い立たせていたが、それでも眠気は誤魔化せなかったのである。
「大丈夫だ…こんな状況で寝るなんて論外だ」
「ではもしこの状況で殺しに来る人がいたら…戦えるんですか?」
「…」
何も言い返せなかった、だが次に彼女は
「…ではこの荷物は誰が持つのだ?」
「それは我が持ってやろうか?体力満タンでなければ…この先厳しいと我は思うがな」
「…本当に良いのか?」
「大丈夫です、鈴菜さん、緊急事態になったら起こしますから」
うさぎは…膝枕をするような姿勢で寝るように目で訴えかけていた
「…すまない」
まず彼女はリュックを卸し…うさぎの太い太ももの上に頭を乗せた…
「所で…この重いリュックには何が入っているんですか」
「…見ていいぞ」
リュックを開けると…大量の荷物が入っていた
「す、凄い…!!こんな多くの荷物を持って走っていたんですか?」
「なかなかの体力であるな…食べ物も入っているのか…ふむ、とうもろこしはないのか、残念である」
「…もし、多くの人に会えたら…水以外の…食べ物を皆で分けてくれ…それに何かあったらすぐ…起こして…欲しい…頼む…」
そう言い残し…彼女は…ひと時の…眠りについた…
…ようやく鈴菜さん寝始めたよ
ずっとこんな重い荷物持ちながら走っていて、疲れていたんだろうなぁ
「すー、すー…」
「うさぎよ、その鈴菜という女、我が背負うか?」
…和幸さんを鈴菜さんはまだ完全に信用していない気がする
もし和幸さんが背負ったら起きちゃうかもしれない
「大丈夫だよっ、和幸さん、私、何とか背負ってみるから、だから和幸さんは荷物を持っててくれる?」
「…と言うか何故鈴菜はこのままだと歩けないことに気づかなかったのだろうか」
「それを判断出来ないくらい疲れていたのかもしれないから…仕方ないよ」
大丈夫、ゆっくりと動かせば…うんしょっ…ふうっ、良かった…起こさないまま背負う事が出来たよ…
…今確認した時に寝顔見ちゃった、本当にこの人綺麗だ…流石に春ちゃん程では無いけど十分美人さん、それに加えて
なんでだろう、私はこの人を妙齢の大人の人だと思っていた、でもこの子供っぽいあどけない寝顔を見ているとふと思った、もしかして私と…同年代なんじゃないかな?って
ちょっと後で起こした時に話聞いてみようかな?
「それで、うさぎよ、このまま向こうへ行くのか?」
「…そうしたかったけど、やっぱりやめた方がいいかもって私、思っちゃった」
理由は鈴菜さんが言っていたように、高級住宅街に行くのに時間を予想以上に使っちゃったから
ゆっくり歩いていたとはいえ、多分あのまま和幸さんに会わなかったら早く着けていたと思う、勿論会えて嬉しかったけれど、もうこんな時間じゃ向こうにいた人は移動している…と思う
でももしかしたらそこで動けない事態に陥っている人もいるかもしれない、そういう人を助ける為にはどんなに時間が経っていてもそこに行った方がいいよね?
「では何処に行くつもりだ?」
「…ちょっとある事を確かめてみようかなって」
私はあの時、ドラちゃんに喧嘩をやめるように言ったらすぐ話を聞いてくれた
なら、この頼みも聞いてくれると思う…もうそろそろ6時になりそう、早く頼まなくちゃ
「スネスネちゃん、もし近くに人が多くいたらその場所に向かってくれる?」
…蛇は人間の体温を感じ取って位置を探ることが出来るのが特徴だ
そう、彼女はもし多くの人がいるのならばまず先にその方へ向かう、いないのならば高級住宅街を先に行く…と決めていたのだ
…その結果
(す、凄いスピードで向こうへ!?)
…余程多くの人がいたのか?南の方へ一直線に向かって…時間が来たようで消えていった、もしかしたら戦いが起きている可能性もあった。でも多くの人が集まっている可能性もある、行ってみてもいいと思った。
…うさぎはふと思い返してみた、ウサミちゃん、ドラちゃん、この2体のおかげで、知り合いである和幸さんに会えた
なら、もしかしたらスネスネちゃんのおかげで知り合いに会えるかも…!!
「和幸さん!!行くよっ!!」
「わ、分かった!」
果たして彼女達の行く先で誰に会えるのか…?
【C-4/分かれ道の分岐点/1日目・早朝】
【
犬山 うさぎ】
[状態]:健康、蛇召喚中
[道具]:ヘルメット、御守
[方針]
基本.家族と合流したい&少しでも多くの人を助けたい
⒈ スネスネちゃんが向かった方へ向かう
⒉ その後避難所(学校)に向かう…つもりだったが和幸さんの話を聞く限りやめておいた方がいいかも
⒊ 出来るなら多くの人達を助けたい
⒋ 鈴菜さんともう少し会話しておきたい…もしかしたら同い年?
5.お疲れ様です、鈴菜さん
【岩水鈴菜】
[状態]:健康&睡眠中
[道具]:ロシア製のマカノフ
[方針]
基本.この地震が起きた原因を調べる
1.zzz…
2 .高級住宅街の方へ向かう…つもりだがそれには時間をかけすぎてしまったか?
3 .次に学校に向かう…つもりだったが和幸の話を聞く限り再考した方がいいかもしれない
4.次に剛一郎が経営している寿司屋へ向かって彼の情報を集める。
5.ゾンビは家に閉じ込めて対処する。
6.剛一郎の危険性を多くの人に伝えながら、説得できる人と異能が強い信じられる人を探す
7.千歩果の知り合いがいたら積極的に接触したい、まず一人会えて良かった。
8.残り時間が少なくなってしまい、どうしようもない時は危険人物→善性殺戮者→自分の順番で死んでいくしかない、だが女王ウイルスを命に影響なく無力化する方も諦めず探したい
9. うさぎが召喚する動物でウイルスの治療薬を作ることが可能か?…しかし、今はこのことを誰かに話したくない
※閉じ師の技能が使えますが、この状況ではほとんど意味がありません。この立場は隠していくつもりです
1回異能を使うと20ml水を消費します。現在一本目の水の量は440mlです
【和幸】
[状態]:健康
[道具]:とうもろこしの入った袋、リュックサック、キャンプ用具(テントやライターなど)、傘、寝間着×2、制服、普段着×2、インスタント高山ラーメン、のりしおポテトチップス、ポテトサラダ、焼きうどん、冷凍西浦みかん×3、更にビックマック、AQUAの水500l×2、木製の子供用椅子
[方針]
基本行動方針:風の向くまま、村を散策する
1.犬山うさぎを守る…その友である鈴菜という少女も守るべきかもしれんな
2.亡者になった知己は解放してやる…つもりだったがもう少し考えてから解放した方がいいかもしれんな
3.鈴菜はなかなか多くの荷物を持っていたな…運動神経に関しては勇者にも劣らないかもしれん
4.とうもろこし…
最終更新:2023年02月05日 21:38