ジェイクの粋な即興ソングに感心しながらも、
アイスキングのビデオ日記のチェックを続けようとする
フィン。
アイスキングの吹雪の魔法によって、
ツリーハウス周辺は雪景色に。空気の冷えを感じた一同は、セーターを着込んでビデオ鑑賞を続るフィンたちの様子を、窓から観察するキング。ビデオを映す
BMOの再生映像が気になり、簡単な魔法を使ってBMOのディスプレイを振り向かせる…その画面に自分自身の姿を確認したキングは、ようやく秘密のビデオを観られていることに気付き激怒、
スノーマン兵を生み出してフィンたちを襲撃することを決意した。
暖かいセーターを纏い、キングのビデオ日記を注視するフィンたち
黙々とビデオを観続けるフィンたちであったが、ここでBMOがふとある事に気付いた。泣きながら独白するシーンでのキングの涙に法則性を見出したBMO、「暗号が解けたかも」と言いその暗号分析結果をプリントアウト。しかし、そこに書かれていたのは
ガンターのアスキーアートだった…。
窓の外で良からぬ事を企んでいるキングの気配に気付いたフィンたちは、ベッドの下に隠れてビデオの分析を急いだ。捕まえたプリンセスと戯れるシーンに呆れるフィンたちをよそに、キングは煙突からツリーハウスに侵入。スノーマン兵を使役してフィンたちを探し始めたが、雪だるまたちはよそ見ばかりでなかなか進まなかった。それでもなんとか1体がベッドの下のフィンたちを発見、その場はたちまち乱戦状態に。
「ワシのビデオを返せ!!」を憤るキングと、雪だるまを相手に戦うフィンとジェイク。なんとか安全なところに隠れたBMOは、フィンにまだ観ていない最後のビデオテープがあることを告げ、フィンはそのビデオの再生を促した。思わず「やめろ!」と叫んだキングだったが、BMOの画面に映し出されたのは…キングではなく一人の青年の姿だった。
サイモン・ペトリコフと名乗った男は、厳重に封印された金庫の中から美術品を取り出した。それはなんとキングの
魔法の王冠だった。その王冠を被った男は、徐々にフィンたちのよく知るアイスキングの風貌へと変化していく。ビデオの映像は、魔性に蝕まれていくその身への恐怖と、わずかに残された人としての理性によって紡がれた友人や恋人への懺悔の気持ちを、克明に映し出していた…。
衝撃の事実に唖然とするフィン・ジェイクと、自身の秘密を暴露されたことに涙してしまうキング。遣る瀬無い心持ちのフィンは、ビデオ日記の全てをキングに返還。キングはなぜかそれをプレゼントと誤解し、フィンたちに元々あげるつもりだった小さな松の木とスカンクをプレゼントしたのだった。
「変なヤツだけど、あいつもかつては僕を同じ“人間”だったんだ…」キングのことを理解したフィンは、今日のこの日を記念日にすることを決意。…こうして、キングを知る者たちが集まって彼の人としての記録を心にとどめるビデオ鑑賞会が、毎年クリスマスの時期に催されることとなった。「これって、奇跡。」と、お話を締めくくる語り部の
シェルビーであった…。