【side:Ash】
羽毛か綿埃か分からないが白いものが空から次々に降り注いでいた。
好奇心から手を差し伸べてみれば、触れたと思う瞬間に無くなった。
辺りに積もっているのはこれのはずなのに。
今度は足元に確かに存在する、その白いものを掴もうとしゃがんでも触れようとする傍から消えてしまう。
辺りに積もっているのはこれのはずなのに。
今度は足元に確かに存在する、その白いものを掴もうとしゃがんでも触れようとする傍から消えてしまう。
「なんなんだよ」
不満だ。物凄く。
立ち上がって辺りを見渡すと、見渡す限り白銀の世界。
木も、地面も、空も。
全てを白色に染め上げるこれは…
立ち上がって辺りを見渡すと、見渡す限り白銀の世界。
木も、地面も、空も。
全てを白色に染め上げるこれは…
「…雪…?」
けど違和感がある。
以前、見たことがある雪とは何かが違う。
以前、見たことがある雪とは何かが違う。
そもそも。この西の地には雪なんて降ったことがない。
……それに、もう居ないのに。
雪が好きだった父さんも、見てみたいと願っていた母さんも。
……それに、もう居ないのに。
雪が好きだった父さんも、見てみたいと願っていた母さんも。
それとも、だからこそ降ってるのか?
失われた…奪われたばかりの命のために。…ありえないけど。
失われた…奪われたばかりの命のために。…ありえないけど。
それならいっそ、父さんと母さんを助けてくれれば良かった。
こんな無意味な奇跡を起こすくらいなら。
こんな無意味な奇跡を起こすくらいなら。
「…?」
薄暗かった周囲が急に明るくなった。
雪が、光ってる…?
雪が、光ってる…?
太陽のように目に焼きつくほどキツクはないし熱さも感じない光だけど、腕を翳すことで遮った。
目を閉じてもまだ瞼の裏に白さが残っている気がする。
薄目を開け、光が薄れたことを確かめてから腕を下ろす。
目を閉じてもまだ瞼の裏に白さが残っている気がする。
薄目を開け、光が薄れたことを確かめてから腕を下ろす。
ほんの数瞬の間に雪は止み、代わりに目の前に淡い光を放つものが浮いていた。
乳白色っぽいけど少し違う、まるで辺りに広がる雪を固めたような色の、石…だよな?
けどこんな光る石なんて…魔石か?
乳白色っぽいけど少し違う、まるで辺りに広がる雪を固めたような色の、石…だよな?
けどこんな光る石なんて…魔石か?
胸の前まで降りてきて動きを止めたそれに、何となく手を差し出す。
ゆったりと掌に降り立ったその石は、さっき掴もうとした雪のように消えた。
融けたというよりも吸い込まれたみたいにして。
ゆったりと掌に降り立ったその石は、さっき掴もうとした雪のように消えた。
融けたというよりも吸い込まれたみたいにして。
その瞬間に世界は崩れ、辺りが暗くなり。
漸く俺は、夢を見ていたんだっていうことに気付いた。