【side:聖夜】
眠ったのが明け方近かったため、起きたのは昼を過ぎた頃だった。
蓉は既に起きていて、既に身支度を整えている。
ジーンズにシャツといった限りなくラフな格好で、欠伸を噛み殺しながら冷蔵庫を開ける。
中には栄養機能食品とペットボトルがメインで、幾つか買い置きの食料もある。
蓉は既に起きていて、既に身支度を整えている。
ジーンズにシャツといった限りなくラフな格好で、欠伸を噛み殺しながら冷蔵庫を開ける。
中には栄養機能食品とペットボトルがメインで、幾つか買い置きの食料もある。
「あー…勝手になんでも食って良いから」
「そういうわけにはいきませんよ」
「そういうわけにはいきませんよ」
俺が起きてくるまで、蓉は最低限のものにしか触れていなかったらしい。
性格を考えればすぐに納得できた。
性格を考えればすぐに納得できた。
「暫く一緒に暮らすなら、朔夜みたいに勝手に使ってくれたほうが俺が楽だ。良いな」
アイツは逆に遠慮って言うものを知るべきだが。
合鍵使って勝手に入ってくるし。それも猫連れで。
合鍵使って勝手に入ってくるし。それも猫連れで。
「雪城みたいに、ですか…?」
「ああ。あいつ、合鍵持ってるから猫連れで勝手に入って冷蔵庫漁るし俺のベッドで寝るし」
「それは…」
「代わりに家事するから良いんだけどな」
「ああ。あいつ、合鍵持ってるから猫連れで勝手に入って冷蔵庫漁るし俺のベッドで寝るし」
「それは…」
「代わりに家事するから良いんだけどな」
コメントしにくいらしく苦笑いを浮かべる蓉に、肩を竦めて見せた。
家に帰ってきたら料理が作ってあって、掃除がされていて、お帰りという奴がいる。
それは面映くもあり嬉しくなくもないことでもあって。
家に帰ってきたら料理が作ってあって、掃除がされていて、お帰りという奴がいる。
それは面映くもあり嬉しくなくもないことでもあって。
とりあえずコーヒーメーカーをセットした。
冷蔵庫から卵とベーコンを取り出して、パンをトースターに放り込む。
フライパンを置いたコンロのスイッチを入れながらペットボトルの水を呷った。
冷蔵庫から卵とベーコンを取り出して、パンをトースターに放り込む。
フライパンを置いたコンロのスイッチを入れながらペットボトルの水を呷った。
「…聖夜、あの」
「医者が完治っつーまでは此処に居ろ」
「医者が完治っつーまでは此処に居ろ」
蓉が言いそうなことは予想がついたから先んじる。
棚から油を出してフライパンに引いて、ベーコンを並べた。
棚から油を出してフライパンに引いて、ベーコンを並べた。
「ですが…」
「くどい。基本的に俺は夕方か夜に出て、朝帰るから。蓉と時間はかぶんねぇだろ」
「くどい。基本的に俺は夕方か夜に出て、朝帰るから。蓉と時間はかぶんねぇだろ」
蓉が一人になるのであれば何も変わらない気はする。
だからこれは単に自己満足のようなもの。
俺のせいで怪我をさせた蓉を放っておくのは後味が悪い、という。ただそれだけ。
…一緒に暮らすことに対して、嬉しさがないかと言われれば否定することができないのは事実だが。
だからこれは単に自己満足のようなもの。
俺のせいで怪我をさせた蓉を放っておくのは後味が悪い、という。ただそれだけ。
…一緒に暮らすことに対して、嬉しさがないかと言われれば否定することができないのは事実だが。
「朔夜が煩い」
冷血漢やら何やらぐだぐだ言われるのは俺に決まってる。
そう言って、卵を割り入れる。
そう言って、卵を割り入れる。
「聖夜は雪城に弱いですからね…」
困ったように笑う蓉も朔夜に弱いと思うけど。
こんな面倒な頼みを受けたんだから。
それで大怪我までして、損害の責任をもつとまで言って。
どう考えても損をしている。
こんな面倒な頼みを受けたんだから。
それで大怪我までして、損害の責任をもつとまで言って。
どう考えても損をしている。
「馬鹿ほど可愛いからな。ってかあの馬鹿の頼みだったんだろ?今回のこと」
「ええ…依頼でしたから」
「依頼料の明細は俺にも渡せ」
「ええ…依頼でしたから」
「依頼料の明細は俺にも渡せ」
今回の件に朔夜は殆ど関係ない。
店の損害はオーナーに明細を貰うとして。
医療費は医者についてったときに聞こう。
店の損害はオーナーに明細を貰うとして。
医療費は医者についてったときに聞こう。
焼けているトーストを皿に乗せて、別の皿にベーコンエッグを入れる。
コーヒーもカップに注いだ。
それらをリビングのテーブルに置く。
驚いたような蓉に少しムッとする。俺が朝食を準備するのはそんなに変か?
コーヒーもカップに注いだ。
それらをリビングのテーブルに置く。
驚いたような蓉に少しムッとする。俺が朝食を準備するのはそんなに変か?
「食べたら医者行くぞ」
場所はもらった名刺に書いてあった。
自分の分と蓉の分、両方のパンにバターを塗りながら、ベーコンエッグは片手じゃ食べ辛いだろうかと今更なことを考えた。
自分の分と蓉の分、両方のパンにバターを塗りながら、ベーコンエッグは片手じゃ食べ辛いだろうかと今更なことを考えた。