歌声の主(うたごえのぬし)
小説第一巻「終わらない詩」に登場。
本名は不明だが、経緯と“彼女”と称されていることから女性であることが分かる。
グリゴリ機関内の別セクション(グリゴリ実験よりは機密度の低い実験を行っていた部署)で被検体として利用され、
テレパス能力の限界値を測定する実験のため五年もの間、完全無刺激下の状況に置かれていた。
孤独の極限に追い詰められた彼女はテレパス能力を極限まで開花させ、
その思念波が
弥勒へと届いたことを発端に彼女の「実験」は終了。
実験終了後、彼女は別の機関へと譲渡されたのだが、そこで待っていたのはテレパスの軍事転用を目的とした過酷な実験だったようで、
度重なる投薬で心身共に衰弱してしまい生きる気力を喪失、結果、徹底的に解剖され彼女は命を落とした。
その後、検査を終えた彼女の脳の欠片は機関の親類とも呼べる
特殊脳医学研究開発機構に保管されることとなったのだが、
ある日、特定パターンの思念波を放ち始め、弥勒との邂逅を経て
研究員たちへの「復讐」を果たすこととなる。
最期は弥勒の
生命の樹“美”によって彼に取り込まれ消失。
しかしそれは、ほほえましさすら感じさせるほどの安らかな最期であった。
最終更新:2013年09月14日 18:31