政見放送

wikipediaにも「政見放送」の項目があります。

僕が生まれた1983年、選挙の世界では大きな変化がありました。政見放送の開始です。それまで政策を知るには選挙公報を読み、人となりを知るには立会演説会に行かなければなりませんでした。しかし、立会演説会の会場に有権者全員を収容できたわけではないでしょうし、演説中に対立候補の支持者が野次を飛ばすなどの行為もあったといいます。それが、政見放送の開始によって組織力がそれほどない候補者であっても人となりが見えるようになったのです。このような文脈のなかで東郷健や赤尾敏といったキャラの濃い政治活動家や、三井理峯という政治とはほとんど無関係だった老婦人が泡沫候補として注目を集めるようになりました。早稲田乞食というミニコミ誌が三井理峯を取材しようとするなどして、泡沫候補ウオッチは80年代から始まるサブカルチャーのなかに取り込まれていきました。

このサブカルチャーの影響は僕らの学校生活にも影響を与えていました。僕は1999年~2001年の間、私立の男子校に通っていました。一年生、入学したてのころに生徒会の選挙が行われ、先輩たちがウケ狙いの演説をかましていたのを覚えています。別の私立男子校に通っていた兄もやはり生徒会の選挙で候補者と応援弁士が漫才を始めたなどと言っていましたから、単にひとつの学校を超えたものがあったのではないかと思うのです。僕はここに政見放送に端を発した泡沫候補ウオッチ、政治系サブカルチャーの影響を見るのです。級友のなかにはまじめな顔をして「頭がよくなければ笑いは取れない(笑いが取れるのは頭のよい証拠である)」という者もいました。常識が分からなければ非常識も分からず、笑いも取ることもできない、ということでしょう。選挙を楽しみ、笑いを取る、というのはひとつの学生文化だったように思います。

外山恒一の演説とか面白いとは思うのだが、どんなイカれた主張でも真面目にビラを配布するところから始めるべきと思う。知事選の政見放送を生で見る人は少ないし、ようつべ見るのは必ずしも選挙区内にいる「有権」者ではない。
twitterより引用

前も書いたが政見放送を生で見るひとってどのくらいいるんだろ。売名が目的なら演説を撮影してようつべにアップロードするだけでも良い気がする。
twitterより引用

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最終更新:2010年09月24日 10:07